春を呼ぶサヨリ漁はチャカ船の働き

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の満ち干を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

春三月と共に解禁されたタイ網漁、遠州灘に網曳く二艘曳きでマダイやクロダイ、ヒラメなどを舞阪にもたらすタイ網はまもなく解禁となるシラス漁の船との兼漁で行われます。

二月末まで冬を徹してトラフグを水揚げしたチャカ船船団はこの時期幾統を作ってサヨリ漁を行います。

シラス漁・タイ網漁などと同じく二艘が一枚の網を曳く場合、それを統と呼んでいます。



かつては多くの統が組まれたサヨリ漁も少なくなりましたが活魚と共に舞阪に春を呼ぶのがサヨリ漁です。

サヨリは春の海の表層を群れて泳ぐ魚、二艘が弾く網はあまり沈めることなく波立つ海を曳いていきます。

その網に群れがかかれば網がぽっかりと浮く、それが網を巻く合図ともなります。

漁師さんの丁寧な水揚げで水揚げされたサヨリはその扱いのよさを見せるように広げて目利きに晒します。

その美しさを見て舞阪は春の訪れを知るのです。

南浜名湖あそび隊!