浜名湖雄踏港 ヒラアジの仲間・アカカマス

カテゴリー │☆浜名湖歳時記




南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖は海の魚の幼魚の育ちの海、浜名湖伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」には夜の潮に乗って移動するさまざまな魚が入ります。

これは10cm程度のヒラアジやカイワリの仲間の幼魚、アジとは違い体が丸い魚ですがアジの仲間の印、ゼイゴ(ゼンコ)があります。

遠州灘の幸を水揚げする舞阪では既に掴むほどの大きさに育っているカマス(アカカマス)も浜名湖のものはまだ成長中です。



カマスは育てばサンマ級の大きさとなりやや体が丸く、見は水っぽいと言われますが開いて一夜干しすれば旨みが凝縮し、アジの干物と並ぶ干物魚として愛されています。

秋の深まりと共に大きく育ち脂を持ったカマスは刺身にして皮を炙って食べるのが楽しみです。

カマスの仲間にはヒレが黄色く本カマスと呼ばれる写真のアカカマスのほかにもヤマトカマス・オニカマスなどが水揚げされますがヒレの色で判別できます。

秋の深まりと共に育ちの海の魚も育ち熟れてくる。浜名湖の魚は遠州灘より少しゆっくり育ってゆくのです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖 ヒラメ左で大きな口

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚たちが行き来し育つ、海ともいえる湖です。

海とつながることから釣りのメッカでもある浜名湖で人気のある釣り魚が遠州灘や浜名湖のヒラメです。

よく似た魚にカレイがありますが、簡単な見分け方に「左ヒラメに右カレイ」があります。写真はヒラメ、腹を下にして左を向いていますからこれはヒラメだとわかります。

もうひとつカレイに比べてヒラメは鋭い歯を持つ大きな口をしています。浜名湖の砂底に潜み、近づいてきた小魚を襲うヒラメはルアーなどにも反応することから釣りの人気魚となっています。

カレイはゴカイなどのエサで釣りますが、ヒラメは小さな魚を活きエサとして付けるのもこの生態に合わせて釣りをするからです。




地域の釣りでは遠州灘サーフでのヒラメ釣りが人気を集めていますが浜名湖にも大きなヒラメが棲んでいます。

漁師さんの小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」に入ったり、夜の浜名湖で灯りを灯して魚を突く、すくうたきや漁などで獲ったヒラメが市場に揚がります。

近々では75cmのヒラメも揚がっています。

幼魚が育つゆりかごである浜名湖にも巨魚たちが棲んでいます。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖 シマウシノシタは秋のファッションリーダー

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場の競りは魚の種類・大きさに分けた籠単位で競られますが、時に数がない魚を混ぜて出ることがあります。

市場ファンの間で「夢の浜名湖バラエティセット」と読んでいます。さまざまな魚を楽しめるひと籠です。

浜名湖や流れ込む河川には天然ウナギが棲んでいますが、もうひとつのニョロニョロ族、アナゴは浜名湖の初夏から水揚げされます。

夏にはイシガレイなどカレイが揚がる浜名湖は秋からはヒラメの水揚げがはじまります。

黒い葉のように見えるのがウシノシタ、カレイの仲間で遠州灘の深めの淵に棲みますが浜名湖でも見ることができます。

ウシノシタは別名シタビラメ、どちらの名前も舌を印象づけるようです。

ウシノシタの仲間シマウシノシタはその名どおりに美しい縞模様を持っています。



まるで秋からのファッションのようなセンスを持つシマウシノシタ、ウシノシタはまるで目がないように見えますがシマウシノシタは出目をキョロキョロさせて活発に動きまわります。

市場ではウシノシタはチューセン、シマウシノシタはツルマキとも呼ばれています。

秋豊かな浜名湖を泳ぐ魚たちを市場で見ることができます。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖の鳥と漁師さん 鳥のトリ分

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は秋漁豊か、鷲津市場に水揚げする漁師さんを追って海鳥たちがやってきます。

秋と共に浜名湖にやってきたユリカモメは漁師さんの水揚げのおこぼれにありつこうと群れ飛び、賢いサギは船の真横まで来て漁師さんの水揚げを待っています。

市場に横付けした船から漁師さんが漁果を運び出せばトリ分をめがけて多くの鳥たちが「乗船」します。



白にグレーの羽に赤いブーツを履いているユリカモメは飛来してはホバリングするように羽ばたきふわりと乗船します。

船の上には水揚げに叶わない小魚や数が揃わない魚が落ちています(漁師さんから鳥たちへの朝ごはんです)。

鳥たちは魚をついばみ、サギなど大きな鳥は欲張って大きな魚を狙います。



サギやカワウなど大きな海鳥の食事をご存知でしょうか、魚を銜えたら頭を先にするよう何度も銜え直しては一呑みにします。

魚の背びれなどまるで鋭いハリのようなトゲのよう、頭から呑み込めば折りたたまれて喉を通ります。

朝の市場は朝ごはんを採る秋・冬の海鳥たちが漁師さんを追ってやってきます。

※撮影協力:浜名漁協鷲津支所 鷲津港の漁師さん
南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖の秋は六種のエビ揚がるエビの海

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖はエビの海、秋豊かなエビが水揚げされています。

浜名湖の幸が水揚げされる雄踏(ゆうとう)港市場ではこの季節、一年で水揚げされるほとんどのエビが見られます。

登場順に紹介すれば初夏から水揚げされるのがサイマキ・マキと呼ばれるクルマエビがあります。

八月の中旬頃まで育ちながら水揚げされるサイマキは育てばやがて今切を越えて遠州灘へと流れ出していきます。

サイマキと同時に水揚げがはじまるのがボソと呼ばれるヨシエビです。

クルマエビより殻が硬いものの、刺身でも楽しめる地エビとして楽しまれています。

八月のお盆頃から水揚げがはじまるのがアカアシエビです。(種名はクマエビ)

サイマキより赤い色、名のとおり脚が赤く、ヒゲも紅白模様をしています。

秋エビとして浜名湖周辺のまつりのご馳走に欠かせない地エビとして愛されています。

アカアシエビの登場と共に育ちながら水揚げされ最大になれば30センチを越えるのがクマエビ(種名ウシエビ)です。



春と秋に水揚げされるのがシロエビと呼ばれる美しいエビです。

他のエビに比べ白く見えるからシロエビは春遅く少量水揚げされるシバエビなどと同様かき揚げなどの素材となっています。

豊かなエビの季節も秋の深まりと共に少なくなっていきます。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏漁師竹内さん
南浜名湖あそび隊!


 

アカアシエビは浜名湖周辺の秋まつりのご馳走エビ

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚や生き物が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖のエビの水揚げは季節替わり、夏まで水揚げの盛りを続けていた特産のクルマエビ(浜名湖ではマキ・サイマキ)に替わって秋の市場を賑わすのがアカアシエビです。

早朝の雄踏市場に揚がるアカアシエビは刺身でも楽しめますが加熱して美しいエビです。



透きとおるセルロイドのような殻を持ち縞が目印のクルマエビ科のアカアシエビの種名はクマエビ、赤というよりブドウ色、その名のとおり赤い脚と紅白の長いヒゲを持っています。

殻いっぱいに詰まった身は人によればクルマエビより味が濃く、茹でるだけで美しい殻を剝けばプリプリというよりその大きさもあり、ブリンブリンと歯ごたえがある身を持っています。



地エビとして愛され、これからはじまる浜名湖周辺の秋まつりに欠かせないご馳走エビとして高い需要があります。

水揚げが始まったアカアシエビは冷蔵にも強く、獲れた時に買って祭りに備えて冷凍して保存しておくことができます。

秋まつりの膳に美しいアカアシエビ、これから浜名湖周辺のまつりが始まっていきます。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 海老仙
南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖の阪神タイガース トラガニとも呼ばれるアカイシガニ

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は春遅くから11月末頃までさまざまなカニが獲れる豊かな海です。

浜名湖の幸が水揚げされる雄踏(ゆうとう)港市場の朝、人気のワタリガニに混ざって珍しいカニが水揚げされました。

シマイシガニです。

ガザミは緑色、タイワンガザミは青紫色と昨日紹介していますがシマイシガニは美しい赤ピンク色をしています。



写真のカニは甲羅の幅10センチほどのガザミの小型サイズですが、じつはシマイシガニは高知の特産ガニのひとつ、ぼうずコンニャクさんの市場魚介類図鑑の「シマイシガニ」のページから参照させていただけば、じつに2kgにも達するものもあるとか。

浜名湖ドウマンの最大サイズを超えるほどの大ガニとして存在しています



赤いガザミのようにも見えますが写真のイシガニの仲間であるシマイシガニです。

高知や関西ではこの色から阪神タイガースとかトラガニとも呼ばれるというシマイシガニは浜名湖ではごく珍しく小さなサイズのみが水揚げされています。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん

南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖雄踏港 浜名湖はサバが泳ぐ海

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場の漁師さんのほとんどは浜名湖伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」に入った魚を水揚げしています。

角立て網とは前日午後遅くに網を降ろし、夜の間の潮の動きで泳ぐ魚やカニやエビを網の先にある袋網に誘導して獲る漁法です。

網にはその日に浜名湖を泳ぐさまざまな魚などが入ります。

サバです。



潮に乗って遠州灘から泳ぎ入る魚はさまざま、そのまま幼魚時代を静かでエサの多い浜名湖で育つ魚も多く、ほとんとが海水魚が泳ぐ浜名湖にはサバも泳いでいます。

まるで遠州灘を泳ぐ青魚の代表までも浜名湖を泳ぐことから浜名湖は海だということが言えます。

この日偶然にもサバが網に入った漁師さんはひとり、「よほどサバの通り道に網をかけてあったんだな」という話でした。

浜名湖では季節によりアジやタチウオ、時にはハモなども見られ、沖が荒れれば沖の美しい潮を好むトビウオなども網に入ります。

浜名湖は湖という名を持つ海であることからまた釣りのメッカとして楽しまれているのです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん

南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖ワタリガニはツメを切る ドウマンはツメを縛る

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の秋はワタリガニと浜名湖ドウマンの水揚げの季節です。

浜名湖の幸が集まる早朝の雄踏(ゆうとう)港市場で漁師さんがカニの水揚げ作業をしています。

浜名湖の市場では市場後の流通での安全を図り、漁師さんが写真のようにワタリガニ(ガザミやタイワンガザミなど)のツメの片側をニッパーなどの工具で切り落とします。



ワタリガニの見立ては重さと甲羅の堅さ、よく身が詰まったカニは甲羅が硬く重さが充分にあります。

漁師さんに聞けばハサミを切り落とす時の堅さでもカニの身の入り具合がわかるといいます。



秋に熟れる浜名湖最大のカニ、浜名湖ドウマンは大きなツメが魅力、ドウマンの大きなツメはワタリガニよりさらに危険なため、漁師さんはツメを甲羅に押しつけるように縛って水揚げをしています。

オスの魅力は異形なほどのツメの大きさ、比べてメスのツメは小さいものですが秋の深まりの共に甲羅の中に内子を満たします。

かつて幻のカニとまで言われるほど激減した浜名湖ドウマンは、稚ガニ放流や抱卵ガニや子カニを獲らないなどの努力で数を増やし、今年は豊漁といえるほどの水揚げが見られています。



ツメの片側が切られているワタリガニ、こうして縛られているドウマンを見れば浜名湖から出荷されたカニだとわかります。

秋熟れる浜名湖のカニは蒸す・茹でるだけで家庭でも楽しめる秋の幸です。

浜名湖ものを扱う魚屋さんでお求めのほか浜名湖の幸を扱う料理店でお楽しみください。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん

南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖最大のエビ ジャンプが得意なクマエビ

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖はエビが豊に水揚げされる秋を迎えています。

浜名湖は春遅くからサイマキ(クルマエビ)やボソ(ヨシエビ)が、夏のお盆過ぎ頃からはアカアシエビが多くなり、浜名湖最大のエビ、クマエビの水揚げがはじまります。

浜名湖は育ちの海、どのエビも登場から盛りを迎えるまでサイズを上げながらの水揚げが見られます。

9月から10月は浜名湖最大のエビ、クマエビの季節です。

浜名湖の市場名クマエビの種名はウシエビ、ウシエビは南方のエビであるブラックタイガーの近似種といわれています。

育てば30センチほどになりつまむより掴むほどの大きさに成長します。



市場に活エビでやってくるクマエビはジャンプの名人、籠から飛び出すのはもちろん漁師さんの船のカンコウ(生け簀)から飛び出して海(浜名湖)に還ってしまうほどのジャンプを見せるそうです。

まだ経験はありませんがBBQなどで串を刺して大エビ焼きとして楽しんだり、面白い料理としては3匹ほどを野菜などと共に鍋にするというもの、「うまいエビ出汁が出るんだぞう」と教えていただきました。

茹でてサラダに混ぜて楽しむ、これがクマエビの定番の楽しみ方です。

浜名湖はエビの海、この季節はアカアシエビ・クマエビ・サイマキにボソ、シロエビなどを楽しむことができるのです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
南浜名湖あそび隊!