南浜名湖は海の産地 わずか200mの今切で海は浜名湖を満たしています

カテゴリー │☆浜名湖歳時記



今年も南浜名湖あそび隊!をお読みいただき感謝いたします。みなさまよい年をお迎えください

南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。
今夜はわずか幅200mで海とつながる浜名湖を遠州灘から訪ねる短い旅を紹介いたしましょう。



広い海から見れば浜名湖の入口「今切(いまぎれ)」は一目瞭然、国道一号線浜名バイパスの橋脚が最も高く跨ぐのが今切です。
海から陸(おか)を見る旅は海の幸を積んで凱旋する漁師さんの道をたどる道、海から船で浜名湖を目指せば、この赤灯台が浜名湖の入口を示しています。



今切から遠州灘に長く突き出した防波堤の先にこの赤灯台が立っています。
赤い灯台は港への航路を示すもの、海から見れば赤灯台の左を行けば港(ここでは浜名湖)への道がわかります。今切の赤灯台を越えれば西(左)に新居側、東に舞阪側(右)の今切防波堤の中、外海の波の影響を受けにくい海道へと入ります。



この海道の幅は橋脚の下で200mとなっています。

船はさらに今切を進み高く跨ぐ浜名大橋の下を潜っていきます。



向こうには陸(おか)から臨む弁天島を海から眺めることができます。

海から眺める弁天島の赤鳥居やホテル・マンション群が見えてきます。



橋脚の下をくぐり船の舵を右へ転ずれば舞阪へ、左に転ずれば新居海域に向かうことができます。



右へ舵を切った船はすぐ先に見える舞阪漁港に向かいます。海につながる浜名湖の最南端の舞阪はとお話する舞阪漁港の建屋は水色、屋根は浜名湖に遊ぶユリカモメの羽の形を模しています。

今日は大晦日、全ての業をなし終えて正月を迎える南浜名湖、海からの旅をお楽しみください。

今年もご覧いただきありがとうございました。みなさまよい年をお迎えください。

南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖 節季の浜名湖牡蠣運ぶ船

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

舞阪の朝は海行くエンジンの音で目覚めます。まだ暗い舞阪から奥浜名湖に大きなエンジン音を唸らせてゆくのが牡蠣漁師さんの船です。

浜名湖の牡蠣は13ヶ月かけて育てる牡蠣、まだ種のように小さい牡蠣は潮通しのよい南浜名湖の牡蠣棚で育てています。

秋からは川の恵みを受ける奥浜名湖の牡蠣棚へ移動します。そして11月の中旬頃から水揚げがはじまります。



再び牡蠣船は朝日を浴びながら舞阪を目指してエンジン音を響かせ弁天島の赤鳥居の前を舞阪を目指します。

早朝に揚げた牡蠣を小屋へと運び、待っている働き者の女衆の剥き子さんに託し、ひとつづつ剝かれた牡蠣が年末の舞阪を賑わせます。

節季の牡蠣は最も人気、大きくふっくらと育ち、水に晒さない牡蠣は黄色(肌色)を保つご馳走です。

舞阪の漁が全て終わってもまだ続く浜名湖牡蠣の水揚げが、舞阪を賑わせています。

南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖生海苔は香りの青海苔 冷凍庫に常備する方法

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南浜名湖は海の産地、1月と共に寒えも本格化、海水温が9℃ほどで成長する浜名湖海苔が育ちの時を迎えています。

浜名湖で育てられる海苔のほとんどは香り高い青海苔、ヒトエグサという種名の浜名湖特産の海苔です。

浜名湖海苔は南浜名湖、浜名湖の南部の浅瀬で育てられています。

毎年8月末で潮干狩りが終わると、弁天島前の潮干狩りの瀬に海苔漁師さんが千本万本もの杭を立て網を広げていきます。

収穫はほぼ12月から、まずは舞阪ぶち海苔と呼ばれる青海苔と黒海苔を混ぜて漉く乾海苔が製造され、年を越えれば生海苔の生産がはじまります。



この季節、浜名湖生海苔をパックし販売するのは舞阪しらす加工業のみなさん、海苔漁師さんなど。

朝一番に海苔漁師さんが海苔棚から摘んできた海苔を洗い、異物をとって小さなパックに詰めていきます。

ここは「舞阪しらす親分一家」でお馴染み丸昌河合商店(まるまさかわいしょうてん)の加工場、いつもはしらすの煮上がる香りの工場は清々しくお腹がすく海苔の香りに満ちています。

舞阪や近隣に出荷されるほか、全国の市場に送られる浜名湖生海苔は多くのファンを持っています。



お店ではこのような小さなパックに詰められて販売されていますから冷凍庫で保存しておいて使います。

舞阪の家庭ではパックの海苔の塊(凍らせておくため)のまま使うほか、一旦解凍して角氷トレイに流して固めておく、板状にしておく、または使う時にポキンと折って量を調整できやすいスティック状にしておくなどの工夫をしてます。

鍋や味噌汁、さまざまな汁に青い香りの花を咲かせる浜名湖生海苔は食欲を増してくれます。

寒中に腰まで浸かり海苔を摘む漁師さんの自慢の味をこの季節こそお楽しみください。

※取材協力:丸昌河合商店
南浜名湖あそび隊!


 

舞阪港底曳き漁 チョウカと呼ばれるユメカサゴ

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南浜名湖は海の産地、真冬の舞阪港に水揚げされる冬の幸が港に赤い花を咲かせています。

毎年9月から年を越して5月半ばまで行われる一艘曳き底曳き漁の共榮丸は、陸(おか)から見れば水平線あたりの300mもの深海に網を曳いています。

遠州灘の深海から水揚げされるのが舞阪名物メヒカリや人気のノドグロ(アカムツ)、キンメダイなどの脂がうまい深海の魚たちです。
その中にちょうど皿サイズの煮魚でおいしい魚チョウカが人気を集めています。



市場や舞阪ものを扱うお店では「チョウカ」と呼ばれるユメカサゴはその名のとおり深海に棲むカサゴの仲間、浅い海のカサゴは素揚げで楽しむことが多いものですが、深海のカサゴは煮魚でいただきます。

ノドグロやキンメダイと同じ深海に棲むチョウカはうまい脂を持つことから煮魚で楽しめ、大きさもちょうど皿サイズ、手軽に楽しめる魚として人気があります。舞阪ものを扱う料理店・居酒屋さんには「チョウカ入りました」などとPRされています。



冬の遠州灘は風と波の海、風が強い沖で操業する共榮丸の漁師さんが獲る冬の幸、ノドグロ人気でうまい脂を持つ魚が人気の中、最も楽しみやすい魚がチョウカことユメカサゴです。

冬の舞阪港に真っ赤な花を咲かせるチョウカをお楽しみください。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港共榮丸 丸小水産
南浜名湖あそび隊


 

舞阪港の釣りノドグロ 釣りアカムツ

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南浜名湖は海の産地、遠州灘に出漁する舞阪港の沖には相模湾や駿河湾と同様の深みがあります。

深海のうまい脂を持つ魚やエビを獲る底曳き漁で舞阪名物メヒカリやアカザエビなどが水揚げされています。

昨年錦織選手が好きだと言ったことから全国で人気があがった「ノドグロ」、ノドグロとは市場や消費名で種名はアカムツといいます。
舞阪での市場名はアカムツです。



ぽっかり開いた口の中が真っ黒なことからノドグロ、舞阪には底曳き漁などのほかに釣りノドグロが水揚げされます。

ノドグロはキンメダイなどと同じ深みに棲み、同様にうまい脂を持つこと、また美しい白銀に内から燃えるような赤を持っています。

網漁で獲れるノドグロが多い中、写真のようにヌルがついたままの釣りものが揚がります。

網で擦れないため、まるで泳いでいたままの美しさのまま氷締めされて市場に花を咲かせます。



魚は縦はえ縄漁でノドグロなどを水揚げする親子船妙将丸の漁果です。旧き漁法を今に活かし需要の高いノドグロなどを水揚げする親子の活躍です。

舞阪港に咲く内から燃えるような赤、ノドグロ。今年も市場を賑わす人気の魚が水揚げされます。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港妙将丸


 

アカスエビ・コシオリエビ・アカザエビ、エビは角でオシャレする

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静岡県の西部、浜松市と湖西市にまたがる浜名湖は全国でも珍しい海につながる湖です。

浜名湖が海につながる海道今切(いまぎれ)を越えて出漁する一艘曳き底曳き漁の共榮丸の水揚げする三種のエビたちです。

エビたちはそれぞれ特徴的な角を持っています。一番おとなしそうなアカスエビはまるで葉っぱのような角、深海から水揚げされる舞阪の甘エビとも呼ばれるエビは深海のおいしい脂を持ち、殻をパリンパリンとむいて生でいただけます。



コシオリエビとアカザエビはなかなか戦闘的な角を持っています。深海から獲れ尾の先を内側に丸めているからコシオリ、深海番組で超深海にも生息するエビの仲間です。エビ味噌汁に用いられています。



アカザエビは今やイセエビを凌ぐ人気、海鮮のメインとして用いられます。刺身のほかさまざまな料理に使えます。

ギャング目に鋭い角を持っています。エビたちを見る楽しみのひとつです。

※南浜名湖あそび隊!は遠州灘の幸・浜名湖の幸・漁師さんの活躍を応援しています。


 

舞阪・浜名湖のへの字口 ヘダイではかわいそうでマンタイ

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

昨日の話題に続き、舞阪で活魚といえばマダイ、美しく真っ赤なマダイは祝い魚、タイと名を持つ中で本当のタイは数種類、その中にとても地味で目立たないタイがあります。

ヘダイです。




魚に「へ」などと酷い名をつけたものだと気の毒に思いますが、じつはこの魚の特徴はその「への字」に結んだ口にあります。

マダイ・チダイ・レンコダイなど赤く美しいタイの口とは違い、まるでへの字に結んだ口、全体的に丸い魚体、仲間のクロダイは精悍な姿をしていますが、ヘダイはまるで地味な姿をしています。

それでもきっと「ヘダイ」ではかわいそうに思ったのでしょう、市場では「マンタイ」とも呼ばれています。



ヘダイことマンタイは遠州灘に棲むものは大きく、浜名湖に入り育つものは手のひらサイズほどで群れています。

弁天島などのファミリー釣りや手軽な釣りでも楽しめる魚として人気があるのは白身が美しいから。

刺身や煮魚でも楽しめますが、軽く切れ目を入れてホットプレートなどで塩焼きしてもおいしい身を持っています。

種名はヘダイでも、やっぱりマンタイと呼んであげたい、弁天島の数釣り魚のひとつです。

※取材協力:浜名漁協 浜名漁協雄踏支所 舞阪・雄踏の漁師さん 南浜名湖あそび


 

浜名湖 雄踏港市場 寒ボラの海

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南浜名湖は海の産地、遠州灘に出漁する舞阪港市場もが年内の最終市が近づきました。

今年は寒の訪れが遅く、12月最終日となってもマハゼ、セイゴ、ヒラメやウナギなどが取引される中にボラが並んでいます。

浜名湖を眺めれば、ドボンと音を立てて飛び上がる魚がいる。

その魚こそがボラです。

ボラは他の魚に比べ鼻先が丸く、まるで丸太ん棒のような丸みのある体をしています。

網に入ったボラは市場までは活かされてきますが、市場で絞められます。

丸い胴を手前に掴み、エラに指を入れてひとおもいにサバ降りする、グキッと音を立てて首を折って絞めるのです。

多くの魚はエラの後ろに包丁を入れて脊髄を切り、尾の手前にも同様にして活き絞めします。

ボラの場合はこうして首を折り、新鮮さを保ちます。



セイゴがスズキに成長するように、ボラも出世魚として多くの名前で呼ばれます。

市場に混ざってやってくる手のひらにのるほどならオボコ、オボコとは幼い子供のこと、やや成長すればイナと呼ばれます。

元気な若者であるイナは時に群れて河口から遡上します。

春先などに弁天島などの水路にも押し寄せてくるイナ、若い男衆のイナセな様子はイナを想像させるものです。

そしてボラになって浜名湖から飛びはね、やがて巨魚となりトドと呼ばれます。

トドで成長は止まりますからトドのつまり。

ボラの名前は人の成長になぞらえて呼ばれています。



ボラを泥臭いという人もいますが、潮通しのよい浜名湖の海域で獲れるボラは美しい身を持っています。

三枚におろし、そぐように造ればまるで桜の花のような美しさ、寒のボラはおいしい魚です。

浜名湖の市場の再開は新年から、浜名湖の伝統漁角立て網(かくだてあみ)の漁期は1月15日までとなります。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
南浜名湖あそび隊


 

浜名湖海苔棚 真冬に育つ浜名湖海苔

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の真冬、弁天島から渚園の北側、村櫛方面などの浅瀬には浜名湖の冬の風物詩のひとつ海苔棚が広がっています。


夏が終わった9月から湖に千本万本もの杭を立て、網を広げて育てる浜名湖海苔の養殖は真冬の今収穫を迎えます。

浜名湖で育てられる海苔はほとんどが香り高い青海苔(ヒトエグサ)、生育は海水温で決まり9℃ほどが低気温となります。

また、漁師さんたちが「海苔の潮」という、中潮から大潮をはさんだ期間により海苔は育ちます。



海苔の潮となれば寒中の浜名湖に降りて海苔を摘む漁師さんの働きを見ることができます。

かつてはまなこ里海の会の浜名湖海苔摘み体験に参加させていただいた時の写真です。

浜名湖海苔がびっしりとついた網はこれほどにも豊か、秋からはじまる海苔の養殖は網と潮の高さを調整し、乾きすぎず沈み過ぎずにと丹精して育てます。



今年は暖冬で海水温が高かったことから生育が遅れましたが、生育の適温9℃近くに下がり摘み取りが始まっています。

かつてはまなこ里海の会の浜名湖海苔摘み体験に参加させていただいた時の写真です。

浜名湖海苔がびっしりとついた網はこれほどにも豊か、秋からはじまる海苔の養殖は網と潮の高さを調整し、乾きすぎず沈み過ぎずにと丹精して育てます。

海苔の生育は適温9℃近くに下がるとさらに伸びるといわれています。

南浜名湖あそび隊


 

風吹けば大漁 浜名湖の幸

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静岡県の西部、浜松市と湖西市にまたがる浜名湖は全国でも珍しい海につながり、海の魚が行き来し育つ湖です。

風吹けば魚が動くといわれる浜名湖は、全国に防風雪をもたらした強い風に吹かれた翌日は大漁となります。



市場を埋めたマハゼに混ざって寒ボラとアイナメを見つけました。

※南浜名湖あそび隊!は浜名湖の幸・遠州灘の幸・漁師さんの活躍を応援しています。