浜名湖のアサリ復活作戦はじまる

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南浜名湖は海の産地、浜名湖のアサリ不漁で潮干狩り中止とな
った今年、産地の海を幸を守り育てようと「浜名湖のアサリ復活作
戦」が漁師さんを中心に始まっています。

先週6月1日に行われた浜名漁協採貝組合連合会による「ウンナ
イ採り(ツメタガイ卵塊駆除
」の様子をお伝えしましたが、アサリを
食害する天敵の駆除と共に、浜名湖の将来を育てる復活作戦が
あることを、採貝組合連合貝の山本兼三会長から伺いました。

弁天島乙女園でアサリの種苗への取り組みが始まっているのです。



アサリの種苗場は旧海苔の種付場、使われなくなり、草やツタが
絡まる廃墟のようだったこの場所を、山本会長をはじめ連合会役員
を中心に有志のみなさんが清掃し、屋根や壁、ガラスの破れを直し
てアサリと共に浜名湖の将来を育てる場所として整備しています。

そこには6基の種苗ポッドが備えられ、既に種苗への取り組みがは
じまっています。



中心となっているのは連合会の山本会長とベテランを中心に、アサ
リ漁を行っている若手のみなさん、午前の漁の後、ここに集まっては
種苗、観察、水替え、建物の管理などを行っています。
将来に夢を持つ若手の活躍がうれしいと山本会長は話します。



6基それぞれに育つアサリの種苗は誰もが観察できるよう顕微鏡など
の機材を備え学び、試行錯誤を重ねながら浜名湖の将来を育てよう
と活動しています。

山本会長のお話を伺いながら取り組みの様子を連載でレポートしてま
いります。

浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。



 

浜名湖のアサリ復活は漁師の手で

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南浜名湖は海の産地、海と共に暮らす多くの漁民はアサリ不漁の
年に手をこまねいているだけではありません。

「漁師の手で日本初のアサリ種苗を実現したい」と語る浜名漁協
採貝組合連合会の山本兼三会長を、アサリ種苗場に訪ねお話を
聞いています。

アサリの種苗はアサリの受精卵(ラン)を採り育ててゆくところから
始まります。この取り組みを連合会の漁師さんは、浜名漁協、水産
試験場のバックアップを受け自ら初めています。



アサリの受精卵は浜名湖漁協のアサリ水揚げ場より提供されます。
6月のこの時期と10月頃、年に二度卵を産むアサリに放精された海
水を浜名漁協の職員さんが種苗場に持ち込みます。



アサリの受精卵は孵化すると浮遊幼生となって育ちます。
この孵化と浮遊幼生期を育てるのが種苗場奥の6基のポッド、それぞ
れ400リットルの海水が入れられ、育つ様子を観察します。
そして浮遊幼生を育てる海水を1基づつ新鮮海水に水換えしていきます。
そのローテーションは毎日、午前の仕事を終えた採貝組合の役員の
みなさんが午後に集まり、種苗を続けています。



4回の水換えの後、浮遊幼生は21日目頃に着底するまでに育ちます。
写真の海水が湛えられた生簀は着底稚貝用のもの、まだ6基のポッド
で育てられる幼生はここにたどりついてはおりません。

やがて着底幼生に育てばここで稚貝となり、計画された海域で育てら
れる浜名湖のアサリたちが浜名湖のアサリ漁師さんの将来を作ってゆく
のです。

※浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗

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浜名湖のアサリ復活 アサリ種苗水換えの工夫

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南浜名湖は海の産地、浜名湖の二大漁業と言われるのは、しらす
漁とアサリ漁、特にアサリ漁(採貝漁)は600余人もの漁師さんが
取り組む一大漁業です。

今年の不漁を受け、浜名漁協採貝組合連合会のみなさんが、浜名
湖のアサリ復活を目刺し、種苗事業を始めています。

アサリの受精卵を入れた種苗ポッドは400リッターの海水を入れ、卵
(ラン)から浮遊幼生を育てています。
これを順次水換えしながら育てていきます。



種苗ポッドの中には何もいないように見えますが、連合会のみなさん
の努力で最も育ったポッドの中には肉眼で見えるほどの浮遊幼生が
見えるといいます。
まだ着底幼生までは育ちませんが、午前の仕事を終えた漁師さんは
午後に集まり、アサリ漁の将来を育てています。



水換えには二種類のフィルターが使われています。
種苗ポッドの中には幼生が育っていますから、ひとつ目のフィルターは
海水のゴミを漉すため、二つ目のフィルターは幼生が溜まるほどの網目
となっています。
そのフィルターの網目はμ(ミクロン)単位もの高性能のフィルターです。



水換えが終われば、漉し取りフィルターを洗い、浮遊幼生を溜めたフィ
ルターは新たな水を張ったポッドで育てられてゆくのです。

弁天島乙女園にある浜名漁協採貝組合連合会の種苗場はもとよりあ
ったものではありません。

今も屋根の一部は空が覗け、ガラスはひび割れています。
長く使われなかった元海苔の種付け場であったこの建物は草や蔓に
覆われた廃墟同然の姿から、有志が集まり種苗の実施にこぎつけて
います。

全国でも初めてという漁師さんによるアサリの種苗への挑戦が、明日
の浜名湖の将来を担う夢に向かっているのです。

浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗

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浜名湖のアサリ復活 漁師自らの挑戦育つ

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南浜名湖は海の産地、しらす漁とアサリ漁は浜名湖の二大漁業と
して多くの漁師さんが就業しています。
そのひとつアサリ漁の不漁から、毎年観光で賑わう今年の潮干狩
りが勇断を持って中止され資源保護の年となっています。

この年にアサリ漁を行っている浜名漁協採貝組合連合会のみなさ
んが全国で初の漁師さんによるアサリ種苗、アサリ採苗に取り組
んでいます。

山本兼三会長を中心に、連合会の漁師さん、浜名漁協が挑む浜名
湖の将来を担うプロジェクトです。



大きな図はこちらです。

弁天島乙女園にある使われなくなっていた海苔の種付け場を漁師さ
ん有志で整備し、6基の400リットルの海水を満たしたポッドが種苗の
施設、水換えをしながらアサリの受精卵から浮遊幼生へ、着底する
稚貝、その成長までをこの施設と漁師さんの努力でで担う計画です。



専門の立場から静岡県水産技術研究所浜名湖分場の霜村さんも
加わり、現在浮遊幼生の成長を見守り、その種苗技術の確立を図
っています。

種苗とは別に浜名湖では「ケアシェル」の取り組みが始まっています。
ケアシェルとは既に三河湾や三重県で実績を築きつつあるアサリの
稚貝の育成を助けるもの、牡蠣殻と水酸化マグネシウムを混ぜた粒
状のもの、これを袋に入れたものを既に浜名湖のアサリ漁場に218袋
設置しています。袋の中でアサリ稚貝が育つのです。

この種苗場が機能し、ケアシェルと共に浜名湖に稚貝を供給し栽培
することで浜名湖のアサリ漁が安定することを目指しています。



今はまだ浮遊幼生を育てる浜名湖の採貝漁師さん自らの取り組み
は水換えの度に幼生と共に育ち、やがて大きな仕組みへと繋がって
ゆくよう努力が続いています。

美しい浜名湖、豊かな浜名湖は海と共に暮らす里海です。
漁師さん自らが取り組み、多くの共鳴者の協力を得て浜名湖のアサリ
漁が復活の小さな芽を育てています。

今後ともアサリ種苗センターとなる施設を訪問し、取り組みを応援して
まいります。

浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗
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浜名湖のアサリ復活 漁師自らの挑戦続く

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南浜名湖は海の産地、名産のアサリが不漁の今年、採貝漁(アサ
リ漁)の漁師さん自ら取り組む「浜名湖のアサリ復活作戦、アサリ
種苗」への取り組みが続いています。

一週間ぶりで訪れた弁天島乙女園にある「アサリ種苗センター」で
は午前の漁を終えた漁師さんたちが毎日の水換えに取り組んでい
ました。



水換えをする種苗ポッドは400リットルの海水もの水槽、流し出す海
水に含まれる浮遊幼生を専用のフィルターで漉し取ります。
洗い清めた種苗ポッドに新鮮海水を満たし、幼生を育てていきます。
フィルターの底には浮遊幼生が見え始めています。



まだ目には見えぬほどの幼生はフィルターの底に溜まっています。
薄茶色に見える幼生たちは、全国で初めて漁師さんによって育てら
れた豊かな浜名湖への夢の結晶です。



フィルターの底の茶色の淀みが小さな小さな浮遊幼生が育ったもの、
成長の度合いや数、エサの残りなどを顕微鏡で観察し、着底幼生ま
で育ててゆくのです。



専門の立場で漁師さんによる種苗作業のアドバイスをするのは、静
岡県水産技術研究所浜名湖分場の霜村さん。
霜村さんは言います。
漁師さん主導のこの事業は全国でも初めてのもの、漁師さんが種苗
作業を学び、仲間に伝えることこそ、長く続く事業となる。

来週には先駆者である広島の独立行政法人水産研究センターから
崎山先生らを招き、指導も受けるという。
浜名漁協採貝組合連合会山本会長と漁師さんの挑戦は多くの有志
の力を得て浜名湖の夢を育ててゆく。

今後とも微力ながら浜名湖の漁師さんの挑戦を応援し、広く伝えてゆ
くお手伝いをしていきたいと思います。

浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗

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浜名湖のアサリ復活、採貝漁師さんの決意!

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南浜名湖は海の産地、浜名湖の二大漁業のひとつ、アサリ漁(採貝
漁)の漁師さんが、全国で初めて漁師さんによるアサリ種苗の取り組
みを始め、続けています。

浜名漁協採貝組合連合会(山本兼三会長)は、本日の会合後、浜名
漁協の八支所の代表と共に種苗センター(弁天島乙女園)に集まり、
全支所の仲間で行う浜名湖の将来を担う種苗事業への取り組みへ
の決意を固めました。



種苗センターは使われていなかった旧海苔の種付け場(浜名漁協)を
全支所の代表と共に、草と蔓で藪のようになっていた建物を整備した
もの、現在6基の種苗ポッドをそれぞれ3日に一回の水換えをしながら
、アサリの卵(ラン)を浮遊幼生、着底幼生へと育てています。



今日は現在までに確率した種苗方法を全支所の代表に説明し、今後
浜名湖にある全支所の漁師さんが参加する種苗を目指しています。
確立すれば全国初となる漁師さんによる種苗となり、安定した漁獲を
目指していきます。



種苗の経過は顕微鏡で観察し、記録をとり、効率のよい種苗方法を
確立していきます。
全員が種苗に関わり、観察を行うことで浜名湖の採貝漁師さん全員が
関わり、取り組めるようにしていきたいと山本会長は話します。



今日の観察では浮遊幼生のアンホ期からフルグロウン期に育った幼生
が泳ぐ様子を見ることができました。

特別に顕微鏡を覗かせていただくと、貝らしい丸い幼生が泳いでいます。
その大きさはもう肉眼で見えるほどの大きさになっています。
浜名湖の採貝漁師さんの毎日の努力から生まれた将来が育っています。



種苗のアドバイスをするのは、静岡県水産技術研究所浜名湖分場の霜
村さん、来週月曜にはアサリ種苗の先駆者を広島から招き、さらに指導
を受けようと取り組みを続ける浜名湖の採貝漁師さんを応援し、共に挑戦
しています。

本日NHK総合(名古屋)19:32~19:58のナビゲーション「沈黙の海~国
産アサリ激減の謎」が放送されます。

浜名湖のアサリ不漁の現状も紹介されますが、取材後本格化したこの
種苗事業を応援してまいりましょう。

※浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗
※取材協力:浜名漁協採貝組合連合会



 

浜名湖のアサリ復活、種苗の先達 崎山・伊藤先生の教え

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南浜名湖は海の産地、アサリ不漁の今年、アサリ復活を目指し、
全国で初めて浜名漁協採貝組合連合会の漁師さん自らが取り組
むアサリ種苗の取り組みが続いています。

アサリ種苗には先達があり、広島県尾道市の「独立法人水産総
合研究所
」が既に孵化したアサリの幼生を水槽で管理し、直径1
センチほどの稚貝に育て海に放流しています。

今日はアサリ種苗のアドバイザーとして共に取り組む静岡県水産
技術研究所浜名湖分場の霜村さんの案内で、広島の同センター
より崎山一孝・伊藤篤両先生にご来場いただき指導を受けました。



両先生が驚いたのは、短期間の間に古い施設を整備し、既に種苗
を始めた漁師さんの取り組の早さとその熱意でした。

確立しつつある種苗の実際を行い、アドバイスを受けながら、先達
である広島方式を各自が学んでいきます。
自ら取り組んでいる漁師さんから活発な質問が出れば、両先生から
試行錯誤の結果からの貴重なアドバイスがいただけました。



種苗場では順調に浮遊幼生が育っていますが、ひとつの孵化水槽
の幼生が極端に少なくなるなどの問題も起きています。
浜名漁協アサリ種苗場は試行錯誤しながら将来を築こうとしています。

孵化水槽のの実際の種苗状態、水換えの方法、給餌などの活発な
ディスカッションがはじまり、新しい取り組み方法の方向性を見いだし
た貴重な日となりました。



本日新たに孵化水槽に新しいアサリの卵が放たれました。
現在の種苗方法に、新しい取り組みを加える孵化水槽に夢を託す漁
師さんたちは、種苗による将来の浜名湖のアサリ漁安定を見据えて
努力を続ける決意が溢れているのです。

明日は顕微鏡で見た育つ浮遊幼生、全員の決意ほかを続けてレポ
ートいたします。

浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗
※取材協力:浜名漁協採貝組合連合貝

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浜名湖のアサリ復活、アンホ期の幼生と決意

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南浜名湖は海の産地、全国のアサリ漁場のアサリが減っている今、
浜名湖ではアサリ漁師さん(浜名漁協採貝組合連合会)自らが取り
組むアサリ種苗事業が育っています。

昨日アサリ種苗の先達である広島県尾道市の「独立法人水産総合
研究所」の崎山一孝・伊藤篤両先生にご来場いただき指導を受けま
した。

種苗の経過観察は顕微鏡での観察が欠かせません、昨日の作業の
成果を顕微鏡で確認した連合会副会長の西山芳治さんが、アンホ期
の幼生をとらえ、浜名漁協吉村理利組合長が確認します。



漁師さんの手で孵化水槽の中で水換え・給餌され育てられているア
サリの幼生は浮遊の最終期であるアンホ幼生に育っています、
顕微鏡で覗く幼生は、種苗センターでは「どら焼き」と呼ばれています。

薄い幼生が膨らみを持ち、二枚の貝が重なって見える形はまさにどら
焼きともいえるもの、既にアサリの形に近づこうとしています。
この後、漁師さんが期待する着底幼生に育ちます。



既に着底し育った稚貝を育てる「垂下容器(稚貝を砂石などと共に容器
に入れ牡蠣棚などに吊す)」の準備も進む種苗センターに、先達であり、
今後もアドバイスをいただく両先生から期待の言葉もいただいています。

※写真左より静岡県水産技術研究所浜名湖分場の霜村さん・崎山一孝
先生・伊藤篤先生・採貝組合連合会山本会長・浜名漁協吉村組合長



大きな写真はこちらです。

「先生を囲んで全員で種苗成功を祈念する写真を撮ろう!」

種苗はこれからの季節、温度管理も含めさらに困難との取り組みが予想さ
れますが、必ず我々の手で成功させよう!
浜名漁協・浜名漁協採貝組合連合会の熱い決意の写真となりました。

全国から注目される漁師自らの取り組みでアサリ復活を目指す浜名湖、
この取り組みに応援をお願いいたします。

浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗
※取材協力:浜名漁協採貝組合連合会



 

浜名湖のあさり復活 稚貝育成槽づくり始まる

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全国で天然あさりが激減している。浜名湖もあさり不漁を受け、3月
に潮干狩り中止を決め資源保護を始めた今年、浜名湖では全国で
初めてという採貝漁師さん自ら取り組む種苗事業が立ち上がり、盛
り上がりを見せています。

弁天島乙女園の種苗センターは長く使われていなかった海苔の種
付け場を採貝漁師さんらの手で草刈り、清掃し整備したもの、浜名
漁協の持つ資産を活用し、夢を育てる種苗場として再利用されてい
ます。

既に孵化水槽で育つアサリの浮遊幼生がまもなく着底幼生に育つ
ことから、今日は稚貝の育成槽作りが、静岡県水産技術研究所浜
名湖分場の霜村さんの指導ではじまりました。



今までの400Lの孵化水槽(6基)での種苗から広い稚貝育成槽に
移るべく、全員のディスカッションが始まります。
霜村さんに指導いただきながらも、毎日水換えをし種苗を続ける作
業を続ける漁師さんから積極的な方法論が論議されます。

現在は浜名漁協採貝組合連合会(山本兼三会長)舞阪支所(本
所)が中心となって種苗方法を試行錯誤して作り出していますが、
やがて浜名湖の全八支所(本所を含む)の会員全員(600名余)
が取り組めるよう、経験に積み重ねた自らの言葉で種苗方法を確
立しようとしているのです。



早速、稚貝育成槽1号機と決めた槽までパイプを引いていきます。
本来ならば工事業者さんに発注するような作業も、全て漁師さんら
のチームワークで成し遂げてきた種苗チームが一丸となって取り組
みます。



種苗センターには浜名湖から取水した海水を取りこんでいますが、
育成槽への海水は着底幼生ややがて稚貝のゆりかごとなるところ、
海水の取り入れにも30ミクロンのフィルターを用い、稚貝の育成を
阻むものをできるだけ取りこまないように工夫されました。



育成槽は10センチで1トンもの海水が数10センチを目指し入れらて
いきます。
大きな槽にエアレーション(酸素)を入れて、全体が対流するように
工夫されていきます。
ここに育成の肥料が入れられ、その量も記録されていきます。

全国で初めての漁師さんによるアサリ種苗の取り組みは全てが試
行錯誤、記録をし顕微鏡で観察し、自らの方法論の確認が続けら
れていきます。

明日は種苗センターに来場された素敵なお客様の話題、育成槽の
完成などをお伝えいたします。

浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗

※取材協力:浜名漁協採貝組合連合会
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。



 

浜名湖のあさり復活 種苗漁師の取り組みの報道

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南浜名湖は海の産地、浜名湖の二大漁業のひとつアサリ漁(採貝
漁)は全国各地の産地と共に国産アサリ激減の不漁の中にあります。

この春立ち上った浜名漁協採貝組合連合会の「浜名湖のアサリ復活」
作戦は全国で初という漁師によるアサリ種苗の取り組みを続け、着実
に復活の芽を育てています。

昨日種苗センター(弁天島乙女園内)を訪れたのは、6月14日にNHK
総合で放送された「沈黙の海~国産アサリ激減の謎」を製作し、国産
アサリ復活への取り組みの取材を行うNHK三重の村山ディレクター、
早くも始まった浜名湖での種苗を取材します。



「毎日の水換えローテーションがあるから今のところ休んでいる場合じゃ
ないよ」と明るく笑う浜名漁協採貝組合連合会山本会長を補佐するのは、
観察・記録作業をリードする西山副会長、浜名湖の夢を育てる孵化水槽
内の浮遊幼生の成長経過を見守り、成長促進の技術を確立しようとして
います。



昨日顕微鏡で覗かせていただいた浮遊幼生アンホ期を過ぎ着底幼生と
なるフルグロウン期の幼生(左下)、脚が出てくれば着底幼生へと育って
いるはずです。



全回の放送では問題定義と既に取り組み中の種苗を取材した村山ディレ
クター、続く浜名湖の取り組みの早さ、意気込み、ディスカッションしなが
ら浜名湖方式が生み出されてゆく様子、なにより漁師さん自らが取り組む
その熱気を見て放送の続編の取材ができたらと話します。



大きな決意アサリ復活のガンバロー写真はこちら

浮遊幼生の孵化槽から次のステップより広い稚貝育成槽での種苗が始
まろうとしています。
10センチで1トンという育成槽の海水が少しづつ満ちていくように、浜名湖
のアサリ漁師さんによる種苗事業が育ち、多くの共鳴者を得て広がろうと
しています。

次週は浜名湖で稚貝を育成する取り組み「ケアシェル」の現場に同行取材
を予定しています。

浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗
※取材協力:浜名漁協採貝組合連合会