浜名湖かくれんぼ 木の葉のようなこれは誰?

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



南浜名湖は海の産地、浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

日に日に水揚げされる魚種が増えてゆく浜名湖の幸を水揚げする雄踏(ゆうとう)港市場の朝、桶の隙間にまるで木の葉のようなものが飛び出しているのを見つけました。



この桶は浜名湖の漁師さんが多目的に使う魚入れ「イールライフ(ライフルとも呼ばれます)」です。

底の方に隙間や穴があけてあり、このまま生簀に入れておけば魚は活きたまま保てます。
その底の方の隙間からこれは飛び出しています。



さて、蓋をとってみれば中に入っていたのはこれ、浜名湖の天然ウナギでした。

イールライフ(ウナギ活きる)カゴはウナギの運搬や養殖などに使う桶、この桶を何段にも積んで上から井戸水などを掛け流し、ウナギを活かして出荷しています。

漁業ではウナギ意外の魚やカニやエビなども容れられる便利なカゴとして使われます。

浜名湖の天然ウナギの色は背が深い緑と腹が金色です。(養殖ウナギは背が黒、腹は白い)

ウナギたちはシッポの先を隙間から出していたのです。

浜名湖の漁師さんは秋に育った親ウナギをとり、海に放流するウナギ回帰作戦に参加、資源を守る活動を続けています。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
雄踏港市場のお魚さん
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舞阪港 めくれて見つけた緋色 マトウダイ

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



南浜名湖は海の産地、産地舞阪港と雄踏港で見つけた美しき魚の一部を紹介して魚を想像していただく「かくれんぼ」、今朝の写真は美しき緋色の唇です。

じつはこれはエラ、偶然めくれていた魚のエラぶたから、美しく口紅を塗ったような唇が覗いています。
魚は美しいものですが、時にドキッとさせられる美しい部分を見ることができます。



美しき唇のようなエラを持っているのは「マトウダイ」です。

カワハギのような姿をしていますが、ずっと大きなマトウダイ、腹にある黒い星を見て「的(まと)」を持つとしてマトウダイと名付けられています。
大市場から買い付ける一般の魚屋さんには出回るほどには獲れませんが、舞阪の夕餉には最もポピュラーなお惣菜魚、獲れた日は市場に漁師さんの奥さんが求めにくるほど、おいしい煮魚になります。

鋭いヒレを持っていますが、下処理は簡単。頭を取った後、キッチンバサミでジョキジョキと周りを切り取ってしまう。
後は煮付けるだけという簡単さです。
舞阪周辺の魚屋さんに並びますので見つけましたら、エラの美しさもお楽しみください。

※取材協力:浜名漁協 丸小水産
舞阪港のお魚さん
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舞阪港かくれんぼ 美しい赤いヒレ

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



南浜名湖は海の産地、遠州灘の魚を水揚げする舞阪港で活躍する
仲買人さんの生簀(いけす=活きた魚を泳がせておく水槽)で赤い
不思議を見つけました。

鋭いトゲがズラリと並び、薄い膜で繋がっています。
下にも同じく並んでいますが、これは海の怪物などではありません。
水面に浮かんだある魚のヒレが映っているのです。



もう少し覗き込んでみましょう。
真っ赤な美しい鱗が並び、長い背ビレを持つ魚が生簀に浮かんでい
ます。
海には多くの魚が泳いでいますが、この代表的な魚を知らない人は
いませんね。



もうわかりましたね。
このお魚はマダイです。目の上に青いシャドウをつけた美しい遠州灘
のお魚です。

遠州灘を泳ぐマダイたちは鯛網漁(たいあみりょう)の網から船のカン
コウ(生簀)に移されて泳いだまま舞阪港に到着します。
そして競られた後、こうして仲買さんの生簀の海でまた泳ぎ出すのです。

※取材協力:浜名漁協 丸小水産

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舞阪港かくれんぼ 鋭い牙の魚はだあれ

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



南浜名湖は海の産地、遠州灘の魚を水揚げする舞阪港にはさま
ざまな魚
が水揚げされています。

魚離れが進んでいますが、切り身を見るだけでは魚の形はわか
りません。今朝もかくれんぼしているお魚を紹介しましょう。

少し受け口ですが、鋭い牙を持つ顔はとても獰猛そうです。
この魚は遠州灘の深みに群れて棲んでいて、じつに長い体を立
てて立ち泳ぎしているそうです。

鋭い牙を持つ魚の常、この大きな口で近づく小魚などを襲います。



大きな頭のかわりに、尾は次第に細く長く伸びています。
尾ビレで泳ぐというより、長く伸びる背ビレなどでくねって泳いで
います。

深い海の底でくねる長い魚は鋭い牙を持っている。ちょっと怖いで
すね。



さあ、もうわかったでしょうか。
この魚は初夏から水揚げが始まる「タチウオです。

全身がキラキラ光るタチウオは名前のとおり太刀(タチ)に見える
ほど美しい魚、昔むかしはこの光る細かいウロコを練り込んでラメ
のように使った時代もあったそうです。

切り身で見るとはまるで違うタチウオ、美味しい煮付けを食べる時
にこの姿を思い出してみてくださいね。

舞阪・雄踏港かくれんぼ

※取材協力:浜名漁協 加藤水産



 

舞阪港かくれんぼ カッコイイ尾はだれの尾

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



南浜名湖は海の産地、例年よりずっと早く舞阪港に活気を運んで
いる魚があります。

カッコイイ尾は黒潮の急流を群れで泳ぎ回るための尾、九州の沖
から発して遠州灘の沖を通り、やがて東北地方の海まで泳いでゆ
くお魚です。
背ビレから尾ビレへと続く間のギザギザもこの魚の特徴です。



このギザギザを見ると思い出すのが、かつてのSF少年なら誰もが
呼んだジュール・ベルヌの「海底二万里(マイル)」に登場するノー
チラス号のデザインです。
ネモ船長が乗り込む万能潜水艦のあの形です。



まるで金属のような光沢を持ち、フルスピードで黒潮を泳ぐこの魚
は開いた大きな口で漁師さんが船から流す曳き縄の先にある、まる
で蛸(タコ)の形をしたバケを追って食いつくのです。



さあ!もうわかりましたね。

この魚はモチガツオと呼ばれる舞阪の初ガツオです。
黒潮を北上中のカツオは、やがて東北まで泳ぎながら育ち、戻り
ガツオとなって脂がのってきますが、上ってゆく今は若くサラリとし
た身をモチモチした食感でいただく、初夏ならではのカツオです。

まるまるとした身とキュッと引き締まった尾の付け根、黒潮の沖か
ら大切に持ち帰られる舞阪のモチガツオを是非お楽しみください。

カツオの美しい姿を拡大してご覧になれます。

舞阪港・雄踏港かくれんぼ
舞阪港初ガツオ漁

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※取材協力:浜名漁協



 

舞阪港かくれんぼ これは誰のタマゴ?

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



舞阪港外の午後、足下にキラキラと光るものが落ちていました。
よく見ればこれはたわわな房のように繋がった誰かのタマゴです。

白くて房のようなこのタマゴはこれからの季節、南浜名湖の浅瀬
の藻や杭、網などに産みつけられるあの生き物のタマゴです。



その隣にはまるで白いサーフボードのような形のものが落ちてい
ます。
その生き物の背には「フネ」と呼ばれるこんな骨が入っています。
とてもしっかりと堅いものですが、とても軽く出来ています。

どうやら港外のこの水場であの生き物がさばかれていたようです。



もうおわかりですね。
これは舞阪港の鯛網(たいあみ)漁船が春の遠州灘で獲ってきた
コウイカのものです。

春から初夏、遠州灘の沖深くに棲んでいたコウイカたちは、産卵の
ために浜名湖に入ってきて浅瀬の藻場などで産卵します。
もう体の中には熟れて房になったタマゴを持っています。

コウイカ(甲イカ)はその名の通り、大きな胴の背にこんなフネ(骨)
を持っています。
背中を押せばしっかりとしたこんなフネが指に当たります。

お刺身で天ぷらで楽しむ舞阪港のコウイカ、ルアー釣りでも楽しま
れています。

※取材協力:浜名漁協

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舞阪港 尾ビレのダンス

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



南浜名湖は海の産地、舞阪港には遠州灘や遠い黒潮の海から
水揚げされたお魚さんたちが並んでいます。

市場の競りが終わった頃、取引されたお魚たちは近隣の料理屋
さんへ、遠く東京や大阪などの市場へと運ばれていきます。
その前に、お魚たちの尻尾、尾ビレをのぞいてみましょう。

氷水を入れた大きな樽の中に逆さまに浸けられているお魚の尾
ビレが並んでいます。
遠い黒潮の海から漁師さんが片道4時間ほどもかけて獲ってくる
このお魚は「カツオ」です。



力強そうな太い尾ビレのお魚は樽に納りきれいないほど大きなお
魚です。
このお魚はもっと小型で遠州灘の砂浜からの投げ釣りで釣れるお
「イシモチ」とよく似ています。
お皿サイズのイシモチに比べ、このお魚は1メートル以上にも成長
するのです。「ニベ」です。



金色に輝く大きなお魚の尾びれを見つけました。
カツオのように鋭く長くカッコイイ尾ビレを持つお魚は遠州灘の海
をすばらしいスピードで泳ぐ魚の特徴です。
このお魚は早く泳ぐほか、1メートルもジャンプして釣る人を喜ばせ
ます。

これは「シイラ」の尾ビレです。

舞阪港に集まる遠州灘や黒潮の魚たちの尾ビレを見ているだけで
もお魚への興味が高まってきますね。

※取材協力:浜名漁協

舞阪・雄踏港かくれんぼ

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舞阪港 遠州灘の金色マスクマンはだあれ

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



南浜名湖は海の産地舞阪港市場に、まるでメキシコのプロレスラー
(ルチャリブレ)のマスクマンのように派手な魚が水揚げされました。
全身が金色に輝き、緑や青の色も持つ、キラキラまぶしいこの魚は
ちょっと悪党顔をしているのです。

額には数々の傷があり、その傷からかつての名プロレスラー「アブ
ドラ・ザ・ブッチャー」を思い出してしまうのです。



筋肉質の尾は尾ビレの前で見事にくびれ、こんなに大きなヒレを持
っています。
この魚は遠州灘や沖の魚のアスリート、まさにゴールドをまとうに
ふさわしい泳ぎやジャンプまで見せてくれる魚です。



背にはこんなに立派なタテガミまで持ち、釣れたなら右に左に暴れ、
さらに1メートル以上ジャンプして糸を切ろうと闘う遠州灘の格闘家が
この魚です。

さてこの魚の名前がわかったでしょうか。



遠州灘の美しい温かい海に泳ぎ、主に潮目(二つの潮のぶつかるとこ
ろ)に流れ集まる浮き藻や浮遊物について小魚を獲るこの魚の名前は
「シイラ」です。

遠い黒潮の海で初ガツオを釣る曳き縄の先のバケ(疑似餌)に飛びつ
いてきたというシイラが水揚げされていたのです。

昨年、一昨年と「遊漁魚哲昌丸シイラを追う」で連載したあの遠州灘の
闘魚を今年初めて見ることができました。
シイラは初夏と共に遠州灘近くにやってきます。
そしてまたあの見事なジャンプを見せてくれるでしょう。

※取材協力:浜名漁協 

舞阪・雄踏港かくれんぼ

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これは誰の口? 真っ赤で細長いお魚

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



舞阪・雄踏港かくれんぼは珍しいお魚の部分をご覧いただいて、そ
の名と共に面白い魚を覚えていただくものです。

3月17日の舞阪港に、またまた面白いお魚が水揚げされましたよ。

長い長いお口の先はラッパのような形をしています。
長い口ですが、先っぽだけが口を開くのです。



細くてとても長いお魚は長い口の後ろに頭がついています。
お魚は金色の白目をしているものが多いのですが、このお魚もきれい
な目をしていますね。



さて、もっと面白いのが細長い尾の先の尾ビレの真ん中から、また細
い尾が出ているような形をしています。
このお魚はとにかく細長くて頭と尾だけで2/3もの長さを持つのです。



このお魚の名前は「ヤガラ(アカヤガラ)」といいます。
とても変った形をしていますが、1/3しかない身はお刺身に、最高の出
汁がとれるお吸い物種として使われる超高級魚なのです。

高級だと知っていても、ちょっと触るのが怖いほど細長いですね!

舞阪・雄踏港かくれんぼ

※取材協力:浜名漁協

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舞阪ジャンケン ヘイケカニ

カテゴリー │舞阪・雄踏港かくれんぼ



舞阪港の午後、舞阪港市場の片隅で海の怪物にジャンケンに誘
われました。

「舞阪ジャンケン、最初はグー!ジャンケンポン!」

脚を伸ばせばゆうに2メートルもある怪物と闘えば負けてしまうか
もしれませんが、さい先よく一勝できました。



「最初はグーだよ!」

「舞阪ジャンケン、最初はグー、ジャンケンポン!」

今度はあいこ、一勝一あいことなりました。
ヒトvs遠州灘の沖の深海に棲む怪物の対決が続きます。



さあ!決勝です。舞阪ジャンケン三本勝負は白熱し手に塩水を握
ります。

「さあ!勝負だ勝負だ!」

「舞阪ジャンケン、最初はグー、ジャンケンポン!」

ああ、残念!海の怪物の出したチョキに負けてしまいました。
かくして舞阪港市場の片隅で行ったヒトvs海の怪物の勝負は一勝
一敗の引き分けとなりました。



獲れると雨が近づいてくるという伝説を持つ舞阪港の怪物とは、市場
でヘイケカニと呼ばれるタカアシガニ(高足ガニ)、誘ってくれたのは
特に大きな右側の選手でした。

舞阪のこのカニはヘイケカニと濁らないところが(カニの)ミソ、選手の
名前はヘイケカニだと本人も主張しておりました。

雨が近づく予報の南浜名湖舞阪港、さて再戦ではきっと勝てるように
がんばりましょう。

その他のヘイケカニの話題はこちらです。

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※取材協力:浜名漁協