今切 浜名大橋の大恐竜

カテゴリー │今切口



大きな構造物は眺めているうちは美しいものですが、近づけばその
あまりにも大きな姿に驚き恐怖することさえあります。

海からおだやかな浜名湖に戻るには、海の難所、大きな浜名湖が
海とつながる激しい海流の今切を越えなければなりません。
その今切を大きく跨ぐのが、国道一号線浜名バイパスの浜名大橋
です。

海から眺めれば幅200mの今切をまたぐ四本の脚は240mもの幅
を持つ大恐竜の脚のように見えます。
手前新居側が頭ならば、舞阪・浜松方面に背から尻尾を伸ばす大
恐竜の姿です。



大恐竜に添うように新居側の大波を抑える真っ黒なテトラポッドの
離岸堤が海に横たわります。
美しい橋の大恐竜とは違う、こちらも大きく真っ黒な恐竜です。

荒れた日にはこの黒竜が大波の叫びを防いでいます。
おだやかな浜名湖を護る二頭の恐竜がいるのです。



 

今切大浪 

カテゴリー │今切口



海から眺める今切は、国道一号線浜名バイパスの浜名大橋が目印
となっています。

海から眺めれば巨大な恐竜の背、背骨とも見える大きな橋を見れば
漁の船も釣りの船もおだやかな浜名湖へ戻る目印としているのです。

今切の西、新居側に大きな波が起きるところがあります。
この難所を越えれば浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す
今切に達します。
漁船でも緊張をする海域へ向うのです。



大きな横波が襲ってきます。
写真のマジックながら、浜名大橋など呑み込んでしまいそうな大波が
やってきます。

難所を越える船はエンジンを唸らせて波を切って進む。
今切を甘く見るような船はいないのです。



 

南浜名湖を臨む 浜名大橋

カテゴリー │今切口



いつもは南浜名湖弁天島からの景色をお届けしている南浜
名湖あそび隊、先日南に臨む国道一号線浜名大橋を走って
みました。

浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す今切口は浜名
湖が海につながるわずか幅200メートルの水道、その上を跨
ぐのが国道一号線浜名バイパスの浜名大橋です。

南浜名湖を訪れるならこの道と橋を渡り、南に遠州灘、北
に南浜名湖を臨む絶景をご覧いただきたいと思います。
※運転中はご覧になれませんが助手席からご覧ください。

手前が新居浜弁天の海浜公園、海を横切るのが弁天島の瀬
「いかり瀬」、その向こうにホテル・旅館・マンション群
が見えます。



この橋を東から西へ向かえば遠く愛知県に続く白砂青末の
浜が臨めます。
西から東へ渡ればこの橋が湖西市と浜松市を分けることを
知り、沖を行く船に灯りを点す舞阪灯台を見ることができ
ます。



この橋の下が今切、南と北に海が広がる豊かな南浜名湖を
感じていただけます。



 

海に突き出すところ 今切

カテゴリー │今切口



南浜名湖から臨む「今切」は浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が
浜名湖を潤す水道です。

わずか200メートルの幅で潮の干満を浜名湖にもたらしてい
ます。

その今切を跨ぐのは国道一号線浜名バイパスの浜名大橋です。
南浜名湖を訪れたなら車で渡り南に海を北に南浜名湖が臨め
るこの橋を通ってみてください。

舞阪側(今切東岸)から海に長く突き出す堤防の先には赤灯
台があります。
赤灯台は港の入口を表すもの、ここから外は遠州灘・太平洋
です。



今切の堤防は一見まっすぐに海に突き出しているようですが、
じつはかぎの手に曲がっています。
また歩いて行けるのは手前までで、赤灯台までは行けません。



浜名湖から海へ、海から浜名湖へ行く船やボートはこの赤灯台
を目印に行き来しています。
外海の影響を受けないおだやかな南浜名湖とは違う、外海の荒
々しくも美しい自然を感ずることができるところです。



 

今切 赤灯台と白灯台

カテゴリー │今切口



舞阪や新居から遠州灘へ出漁した船や、釣りに出かけた船は
長くながく続く美しい海岸から海にぐんと突き出した今切を
目印に戻ってきます。

そこには赤い灯台があります。

まだ10回ほどながら、漁に連れていってもらったり、釣りに
同行したりと豊かな「海」や荒れた「海」を体験すれば、や
はり静かな浜名湖に戻る時にはうれしいものです。

赤い灯台が見えれば最期の緊張を残して浜名湖に戻れます。

ご存知のとおり今切は大きな浜名湖とさらに大きな海がつな
がるところ、大きな潮の干満の海流が動くところです。
ここを安全に通れば海の旅は終わります。

船長も乗り込む私たちも赤灯台を見れば気を緩めることなく
緊張してここを乗り切ります。



赤灯台の今切は幅わずか200メートル、この狭く強い海流の
海峡を乗り切れば左へ新居、右へ舞阪を分ける白い灯台が迎
えてくれます。

数分前までの緊張は静かな浜名湖に迎えられて解け、海の旅
の終わりを知るのです。

今切を知ればしるほど、その厳しい自然の力の強さを知るこ
とになります。決して侮れない強い力がそこにあることを再
認識することが大切です。

船の名に「丸」とつけるいわれはさまざまな説がありますが、
船は出たならば必ず帰ってこなければいけません。
必ず元のところへ戻ること、「丸」はその願いをこめてつけ
られたのだといいます。

安全にと願い、安全だったねと迎える灯台は、私たちの心を見守
っているのです。



 

浜名湖今切 金の波 銀の波

カテゴリー │今切口



台風が過ぎ去っても波は今も強い力を持って打ち寄せてい
ます。
海を渡ってきた波は浅い岸の前で思わぬほどの大きさで立
ち上がり飛沫(しぶき)となって押し寄せてゆくのです。

私たちはこの波を恐ろしいとも思います。きれいだとも思
います。
でもそれは安全なるところに立っているからなのです。

金の波は大きな波、金のしぶきを浴びせて寄せます。



金のしぶきをながめるうちに、光はすぐに変わり、銀の波
がやってきます。
金にも負けない大きな音をさせてドドーンと寄せる銀の波
です。

砂浜にぶつかればシュワシュワと真っ白な泡となって寄せ
てゆく炭酸のような波たちです。

銀の波は大きな波、銀のしぶきを浴びせて寄せます。

「波が大きすぎる気がするよ」

海をよく知る友が帰りを誘います。いつも安全なところで
見るのが波を楽しむ方法なのです。

真っ白い泡となって広がる波はいつの間にか来た時よりも
大きく深く寄せています。

「あぶないあぶない さあ、帰ろう」

金の波も銀の波も、安全なところにいるから美しいのです。
写真など撮っていられるのです。



 

海ゆかば 浜名湖今切口

カテゴリー │今切口



南浜名湖 弁天島のさらに南、国道一号線浜名バイパスは浜名
湖が海に注ぐ今切口を跨いでいます。

浜名湖と海を結ぶわずか200メートルの海峡は長い防波堤で遠
州灘に突き出ています。舞阪・新居では普通でも他の港から寄
航する船には「難所」と呼ばれる流れが速いところです。

昨日の夏晴れの海を漁徳丸に乗せていただき遠州灘へ漁に出て
青いあおい昼の海を航海して浜名湖に戻ってきました。

夏雲が湧く青い空が映る青い海を航行して今切口に至りました。
そこには赤い灯台が待っていてくれました。



浜名大橋を無事にくぐれば安全なる静かの海「浜名湖」です。
外海が荒れていてもその影響を受け難い静かな海面が広がる浜
名湖です。

白い灯台はここから右(東)に舞阪港へと続きます。
左(西)に舵をきれば新居方面へと続きます。

船たちはこの白い灯台を見て、安全な航海の終わりを知るので
す。
安全なる海、弁天島から遠望する今切口には船たちのドラマが
展開しているのです。



 

今切れ口を抜ける朝

カテゴリー │今切口



南浜名湖 舞阪港は早い朝を迎えます。まだ暗い3時台に電気を
煌々と点けて作業をする小屋の灯りが見えます。

刺し網漁を終えた船が、持ち帰った網から魚やカニをはずす作
業が始まっています。
その頃から舞阪港に向かって車が集まりはじめ、やがてエンジ
ン音を響かせた船が航行灯をつけて港を後にします。

舞阪港のシロコ船(シラス漁船)はまだ暗い港から出漁し、今
切口を抜けて全速力で遠州灘に向かいます。



今切口の手前、舞阪と新居の航路を分ける灯台の防波堤の上に
多くの釣り人が渡っています。
渡し船で渡った早朝の釣り人たちも朝が早い人たちです。



その灯台をめがけて殺到するシロコ船たち、その同じ海域で
釣り人は竿を出すのです。

まだ私たちが眠っている間に、舞阪港にはたくさんの人が働き、
釣りを楽しんでいます。



 

今切口 小さな旅

カテゴリー │今切口



南浜名湖 弁天島のさらに南、今切口は弁天島から舞阪港をま
わっても新居浜海浜公園へ向かってもわずかな距離にあります。

それなのに浜名湖が海に注ぐ今切口へ来れば旅を感じます。

私たちは大きな海を眺めることはありますが、海と湖のつなが
るところを経験することは珍しいことです。
潮の干満で強い流れを起こすところ、今切口は小さな海峡です。

強い潮の流れを目の前の海に感ることは、生きている海と湖を
感ずることです。
浜名湖は潮を受けて干満するならばそこは海であると知るの
です。



早暁にここを通り抜けて海を目指すシロコ船(シラス漁船)が
行きます。
その百隻を越えるエンジン音と起こす波を見ればここは果たし
てどこなのかと思う。

私たちの知らない浜名湖があるのです。
住んでいても日常であっても、ここだけには旅を感ずるところ
なのです。



 

海と湖のあるところ

カテゴリー │今切口



海であり湖であること、これを汽水湖と呼び、宍道湖、サロ
マ湖など数少ない塩水の湖がそう呼ばれます。浜名湖もその
ひとつです。

わずか200メートルの今切口は浜名湖に海が注ぐところ、浜
名湖が海につながるところです。
浜名湖が海とつながっていなかったら舞阪港のあの豊富な
魚種はありません、新居港と共に豊かなシラスの水揚げもあ
りません。

海の漁を終えた船は難所の今切口の荒波を越えればこの白い
灯台に至ります。
向こうに行けば新居港、遠くサンマリンブリッジや浜名湖競
艇場が見えます。
そして手前に舵を切れば舞阪港に向かいます。



海を目指す船、海から戻る船は今切口を表す赤い灯台を目指
します。
この向こうの豊かを獲りに船で行くのです。

今切口は海と湖を共に見ることができること、浜名湖を潮が
息づかせているところなのです。

※写真:井手秀行さん