浜名湖にミズダコ 海のタコ泳ぐ不思議

カテゴリー │一枚の産地景色から



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の干満を利用して海の魚たちが行き来する、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸を水揚げする雄踏(ゆうとう)港市場の朝の競りをほぼ毎日見学していれば、漁師さんに声をかけていただけます。

「おい、このタコはなんていうんだい」

このタコは胴(頭にみえるところ)がまだらになっています。マダコとは違うタコが獲れて漁師さんも戸惑っています。

詳しい方によればこれはミズダコ、遠州灘に網曳く舞阪港では珍しくはない海のタコです。

浜名湖はマダコの産地、浜名湖のタコたちはガザミ(ワタリガニ)やサイマキ(クルマエビ)を食べて育つグルメタコ。
浜名湖のマダコが美味いといわれるのは、じつに人よりうまいものを食べているからです。

その同じ海にミズダコも棲んでいる。
深い海に棲み、育てば1メートルにも達するというミズダコが浜名湖に棲む。
舞阪でもそんな大きなものは見ることができませんが、海につながる浜名湖の実力のひとつです。

もしも浜名湖の豊富なエサを食べてミズダコが育ったら、浜名湖で巨大なタコを見ることがあるでしょうか。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
雄踏港市場のお魚さん
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

静岡文化芸術大Tmetter流 スモークツメタガイ

カテゴリー │☆静岡文化芸術大学Tmetter



浜松地域の問題を学生の研究で解決しよう!

静岡文化芸術大学の三年生はこの春、小グループを作り地域の問題や課題を解決する研究を行い、学内のプレゼンで二位を穫った研究があります。「アサリの天敵、ツメタガイを食べよう」は、産地舞阪が素材を協力した研究です。

9月28日(日)に開催され、地域の大きな支持を受けたたプレゼンと試食会の準備の様子をお伝えしています。
試食レシピを作る舞阪協働センター調理室によい香りが漂いはじめます。



静岡文化芸術大学の研究グループ、その名もTmetter(ツメッター)のみなさんが持ち込んだスモーク器にアルミホイルを敷いています。

その中に広葉樹(桜)のチップを入れ、網の上に下味をつけたツメタガイの身を置いていきます。
レシピの中に、食事としておいしいもの、お酒の肴として楽しめるものを取り入れたのも、ツメタガイを積極的に食べて活用しようという将来への戦略です。



燻香あがるスモーク器で火力の調整をする学生を手伝うのが、今回のTmetterの研究の担当教授米屋武文先生。
本来は農学がご専門で、特に米粉活用の大家の先生が初めて扱われた海の幸の活用です。



スモーカーの中で燻香をつけられたツメタガイは飴色の香りをつけていきます。
誰もが「いい香りだね」と鼻を動かしたツメタガイの新しいレシピの料理ができあがります。



アサリの天敵であるツメタガイは集められて産廃となる貝でしたが、学生たちの研究で誰もがおいしそうという料理として活用がはじまります。

燻香香る燻製となった浜名湖のツメタガイ、まずは一品目の逸品の紹介です。

※取材協力:静岡文化芸術大学Tmetter 米屋武文先生 浜名っ娘クラブ
静岡文芸大学Tmetter
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

浜名湖ドウマンの魅力 オスとメスが揃う秋

カテゴリー │雄踏港市場のお魚さん



今朝の「おはよう!南浜名湖」はお休みさせていただきます。

南浜名湖は海の産地、秋の浜名湖を代表する幸といえばエビとカニ、特に話題を集めるのが浜名湖ドウマン(ドーマン)です。

ドウマンとは種名トゲノコギリガザミのこと、南方のカニとして近似種が東南アジアから高知県などの特産の幸となりますが、浜名湖はその生息の北限といわれています。
海とつながる浜名湖ならではの幻のカニは、近年稚ガニの放流も進み順調な水揚げが続いています。



初夏から浜名湖の幸を水揚げする雄踏(ゆうとう)港市場・鷲津港市場などにまず大きなツメが魅力のオスから水揚げが始まります。
浜名湖料理の中心ともなるオスガニは巨大なツメに驚きながら楽しんでいただけます。



続き秋からはじまるのがやや甲羅が丸く、オスに比べればツメがやや小さいメスの水揚げです。
オスの大きなツメ、メスは甲羅の中に内子をひそませている楽しみがあり、オスもメスも楽しみがあります。

このオスとメスの両方が楽しめるのがこの季節です。

浜名湖のワタリガニ「ガサミ」やタイワンガザミに比べて味が濃厚なドウマンはワタリガニ類と同様に、蒸す・茹でるだけで真っ赤に変り、おいしくいただけます。

浜名湖料理店で楽しむ、浜名湖のカニを扱う魚屋さんでお求めになりお楽しみください。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 よらっせYUTO
雄踏港市場のお魚さん
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

浜名湖カワウ 魚は頭から呑みこむもの

カテゴリー │一枚の産地景色から



南浜名湖は海の産地、遠州灘の幸は舞阪港・新居港に、浜名湖の幸は雄踏港・鷲津港などに水揚げされていますが、鳥の漁師さんカワウたちもその漁に加わっています。

浜名湖の冬鳥であるカワウは冬には数千羽という群れとなり、遠州灘沿岸、浜名湖で漁をしています。
一日に数kgもの魚を食べるといわれるカワウがやってくることは、南浜名湖の豊かさをあらわしています。

雄踏港にこの季節にやってくるカワウは通年で棲み着いているカワウたち、潜っては魚を穫っています。



カワウたちは潜って魚を追い、まずは水面まで魚をくわえてあがってきます。
そしてクチバシで器用に魚をくわえなおし、頭から呑みこみます。

魚のヒレは後ろ向きについていますから、逆に呑みこめば喉につかえてしまうのです。

港で観察すれば、カワウはヒレが鋭いもの、トゲがあるものなどを避け、食べやすい魚を追っています。
時に大きな魚を捕らえれば、仲間がやってきて奪いあいにもなる。

秋深まれば群れて飛び、群れて瀬で羽を休める大群となるカワウがやってきます。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所
雄踏港市場のお魚さん
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

アサリの天敵食用化へ大学生のレシピ試食 静岡新聞

カテゴリー │☆静岡文化芸術大学Tmetter



南浜名湖は海の産地、昨日9月29日(日)開催されました「アサリの天敵、ツメタガイを食べよう」のプレゼン・試食会が静岡新聞に掲載されました。

静岡文化芸術大学三年生がこの春から取り組んだ地域の問題を解決する研究で、学内二位を穫ったのが、その名もTmetter(ツメッター)の6人、その取組みを現地舞阪でサポートしたのが舞阪しらすコロッケなどの開発販売をする「浜名っ娘(はまなっこ)クラブのみなさんです。

舞阪協働センターの会場は地元漁師さんをはじめ漁協ほかさまざまな団体・個人が集まり大きな支持いただきました。

写真前列は担当教授の米屋武文先生と浜名っ娘クラブのみなさん、後列は若き力で浜名湖の問題解決に取り組んだTmetterのみなさんです。



大きな新聞記事はこちらから

Tmetterのみなさんと浜名っ娘クラブのみなさんの出会いは、浜名っ娘クラブのみなさんが取り組むツメタガイ料理の記事を掲載した南浜名湖あそび隊!の記事から。
このご縁で開催までのサポートと取組みの広報をお手伝いさせていただきました。

当日の様子は「静岡文化芸術大学Tmetter」として連作中です。応援ください。

※取材協力:静岡文化芸術大学Tmetter 米屋武文先生 浜名っ娘クラブ
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

ツメタガイを食べよう!静静岡文化芸術大学と浜名っ娘クラブの挑戦

カテゴリー │☆静岡文化芸術大学Tmetter



アサリの天敵、ツメタガイを食べよう!

浜名湖はアサリの産地、潮干狩り場でアサリを掘ればきっと一緒に見つかるのがツメタガイという巻き貝です。
浜名湖ではウンナイと呼ばれるこの貝は、アサリに穴を開けて食べてしまう天敵です。

毎年アサリ漁師さんの組合では全員でウンナイ採りと呼ぶツメタガイとその卵塊駆除を行っています。



地域の問題を学生の研究で解決しよう!静岡文化芸術大学の学生がこの春取り組んだ研究活動の中に「アサリの天敵、ツメタガイを食べよう」をテーマにツメタガイレシピを考案した、その名も「Tmetter(ツメッター)」のみなさんの活躍がありました。

担当教授の米屋武文先生の呼びかけで、この研究に産地として力を貸したのが浜名漁協女性部の有志「浜名っ娘(はまなっこ)クラブ」のみなさんです。



昨日この研究のプレゼン・レシピの試食を行い大成功となりましたが、朝からの準備の様子をレポートします。
朝9時からエプロンをつけたTmetterのみなさん、浜名っ娘クラブのみなさんが集まり準備がはじまります。



学生たちが考えたレシピは三種類のツメタガイ料理、ツメタガイ集めと下処理を担当した浜名っ娘クラブは、既に開発販売したツメタガイの佃煮「ぎゅっとつめたがい」の仕込みにかかります。

学生たちの積極性に突き動かされた舞阪お母さんたちの活動も同時に紹介するのです。



朝9時から始まった料理づくり、プレゼンは午後からとなれば集まったスタッフのまかないが必要です。
浜名っ娘クラブのみなさんは、舞阪しらす船の親方の奥さんたち、自慢のしらすを炊き込んでしらすご飯を炊いています。

産地舞阪のお母さんたちは、がんばる学生たちの腹を作ろうと舞阪の味を用意しているのです。

※取材協力:静岡文化芸術大学Tmetter 米屋武文先生 浜名っ娘クラブ
静岡文芸大学Tmetter
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

浜名湖雄踏港 秋透き通るアオリイカ

カテゴリー │雄踏港市場のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の干満を利用して海の魚たちが行き来する、海ともいえる湖です。

秋の浜名湖はエビの海、カニの海とお伝えしていますが、もうひとつイカの海でもあります。
アオリイカです。

晩春の浜名湖に泳ぎ入るコウイカやアオリイカたちは、浜名湖の藻場に卵を産みつけ、夏に孵化した小さなイカたちが泳ぎ始めます。
浜名湖は育みの海、育ったイカたちは秋の漁で獲られています。



秋透き通る浜名湖の海を泳ぐコウイカもアオリイカも新イカと呼ばれる小さなもの、特にやわらかいといわれるアオリイカの水揚げが始まっています。

目の周りに緑のシャドウをつけた浜名湖の貴婦人たちは、大きく育ってもやわらかい刺身となりますが、新イカのやわらかさ、爽やかな身は格別おおいしさです。

浜名湖のアオリイカは浜名湖ものを扱う魚屋さんでお買い求め、お楽しみください。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師山下さん
雄踏港市場のお魚さん
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

おはよう!南浜名湖 9月29日 波の納まりを待つ海

カテゴリー │☆おはよう!南浜名湖



雲ひとつない秋の空が海を青く染めています。秋の海は透き通る海、浜名湖が海につながる今切に寄せていた台風波が納まりつつあります。
いよいよ舞阪港は10月からのトラフグ漁が始まります。

弁天島のシンボル赤鳥居の脚はたっぷりの潮に洗われています。
今日の満潮は8:51分、干潮は14:33分の中潮、海の潮の動きを小さくしつつある海です。



浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す今切はまだ台風の白波が寄せています。全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の干満を利用して海の魚たちが行き来する、海ともいえる湖です。

舞阪港の出漁情報は「舞阪港のお魚屋さん」こと中一水産がおしえてくれます。波の納まり待ちの休漁です。

舞阪しらす漁を競り場から加工場からおしえてくれるのが、舞阪しらす干しの「舞阪しらす親分一家」こと丸昌河合商店のみなさんです。
台風波の寄せた後は豊漁の期待、明日から出漁の予定です。

舞阪しらす漁を洋上から、浜名湖から浜名湖海苔養殖をおしえてくれるのが「海その幸」こと氷川丸のみなさんです。



南浜名湖を起点に浜名湖の沿岸を行くサイクリングの楽しみが広がっています。

弁天島海浜公園には舞阪町観光協会のレンタサイクル施設もあり、家族で仲間でサイクリングを楽しむことができます。
風涼しい浜名湖を自転車でお楽しみください。

浜名湖の幸・舞阪しらす干しのお買い物に釣りにお食事に、海辺の散策・サイクリングにお出掛けください。

南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

浜名湖漁師さん カニのツメを切る風景

カテゴリー │一枚の産地景色から



南浜名湖は海の産地、夏から続く浜名湖の幸といえばワタリガニ。浜名湖はガザミ(ササガニ)・タイワンガザミ・イシガニなどが獲れるワタリガニの宝庫として知られています。

浜名漁協雄踏支所の競りはほぼ7時20分頃から、市場を見るだけならばこの時間に到着すれば充分ですが、少し早めに市場裏の着け場にいけば漁師さんの水揚げ風景を見ることができるのです。

雄踏の漁師山下さんがワタリガニを水揚げしています。



漁師さんの船にはカンコウと呼ばれる生簀があり、浜名湖伝統の定置網「角立て網(かくだてあみ)」で獲った魚、カニ、エビなどを入れ、活かしたまま運んできます。

山下さんはダモと呼ばれる小さなタモ網でワタリガニをすくい、掴みます。



浜名漁協の各港、遠州灘のワタリガニが水揚げされる舞阪港、浜名湖のワタリガニを水揚げする雄踏(ゆうとう)港・鷲津港などでは、市場以降の流通で怪我がないよう、ワタリガニ類のツメを切り取って市場に水揚げが決められています。

山下さんはワタリガニのツメの下側をパチンパチンと切り取っていきます。

ひと手間かけて安全を図る浜名湖、舞阪のカニ。ツメの片側が切られていたら浜名漁協のカニだと思い出してください。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏漁師山下さん
雄踏港市場のお魚さん
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。




 

静岡文化芸術大学Tmetterの挑戦を応援する、見事満場の試食会

カテゴリー │☆静岡文化芸術大学Tmetter



南浜名湖は海の産地、地域の自慢である浜名湖のアサリを守ろう!

静岡文化芸術大学の学生が地域の問題解決に挑戦した「アサリの天敵、ツメタガイを食べよう」のプレゼン・試食会が本日午後舞阪協働センターで開催され、見事満場の支持を得て大成功をおさめました。



全国に誇るアサリの産地の問題点、アサリを食べてしまうツメタガイとその卵塊はアサリ漁師さんにより駆除の取組みが行われていますが、集められた貝は産廃として処分されていました。

未利用貝のひとつツメタガイを食べてしまおう!という挑戦は地域にとっても新しい挑戦のはじまりとなります。



積極的に食べてしまおうという学生の提案と挑戦に13時からのプレゼン開場は満場となる支持をいただき、その名もTmetter(ツメッター)とした6人の学生たち(担当教授:米屋武文先生)が料理としての積極利用を提案しています。

浜名湖の幸の中でも大きいアサリの水揚げ高から、ツメタガイの食害の実際、既に文芸大内で発表して好評を得たレシピ、今後の産業利用へのメッセージまでを含むプレゼンに大きく頷く提案となりました。



プレゼンに続き、調理室では今朝9時から午前中かけて作られたツメタガイ料理が振舞われました。
学生たちを地域として応援したのは、舞阪漁港えんばい朝市や家康楽市で浜松の地産コロッケ「舞阪しらすコロッケ」を販売する浜名漁協女性部の有志でつくる「浜名っ娘(はまなっこ)クラブ」のみなさんです。

既にツメタガイの佃煮「ぎゅっとつめたがい」を開発していますが、料理として挑戦するのは初めて。
まるで親子のような学生たちの積極的利用に力を貸しています。

大成功に終わったこの挑戦の様子を明日より何回かの連載でお伝えしてまいります。

※取材協力:静岡文化芸術大学Tmetter 米屋武文先生 浜名っ娘クラブ
静岡文芸大学Tmetter
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。