浜名湖雄踏市場は鴨たちの学校 ホシハジロ

カテゴリー │舞阪港カワウ・カモメの海



南浜名湖は海の産地、浜名湖は面積こそ日本で10番目の広さとなりますが、沿岸長では3番というさまざまな入り江や海岸線を持ち、越冬する海鳥たちが多くやってきます。

浜名湖の地魚揚る雄踏市場の桟橋はさまざまな種類の小さな鴨の仲間たちの遊び場となっています。
近寄ればスィッと沖へと行ってしまいますが、動かず、興味はないよという顔をしていればまた寄ってくるのです。

この冬は鴨の仲間の名を覚えようとしています。先日は目が金、体がクロ、羽に白というキンクロハジロを覚えましたが、今日はホシハジロを覚えます。



鴨たちの群れに漁師さんが小さな魚を放ります。群れの中で潜水できるキンクロハジロが早速潜って小魚を咥えて戻ります。
まわりの鴨たちは迷惑そうにもせずに、キンクロハジロを見守ります。

周りにいる頭から首が美しい赤褐色な鳥がホシハジロです。(これは覚えやすいですね)



一緒にいるさまざまな種類の仲間たちとはエサの種類で棲み分けているのでしょうか。

目が金色のキンクロハジロは頭の後ろにまるで寝ぐせがついたような飾り羽をつけています。それを見つめるのがホシハジロたち。
じつはホシハジロも潜水給餌するそうですよ。

また次回観察してみましょう。漁港の桟橋は鳥たちを観察しては覚える私たちの学校にもなっています。




 

おはよう!南浜名湖 11月30日 シラス網曳く遠州灘にタイ網・底曳き漁

カテゴリー │☆おはよう!南浜名湖



晩秋11月の終わり、陸(おか)でも風がある中、遠州灘に出漁したシラス船が網を曳くのが遠望できます。併せて活マダイのタイ網漁、深海に網曳き舞阪名物メヒカリやアカザエビなどを水揚げする底曳き漁が出漁しています。

風の海では小型船の操業が難しくトラフグ漁・アカムツ漁は海を休めています。



浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す幅わずか200mの海道、ここが今切口(いまぎれぐち)です。

遠州灘には舞阪・新居漁港から出漁し午前遅くからの水揚げ、浜名湖は雄踏・鷲津市場が早朝の競りを終えています。
浜名湖最大のカニ、浜名湖ドウマンやワタリガニ類、マダカ(スズキ)や大きなマダコが水揚げされています。



今切にズームしてみましょう。舞阪・新居のシラス船の操業する海は西は近く県境まで、東は浜岡が見えるほどまで広い海域で操業しています。今朝は今切近くにも船が見えています。

広い海域を美しい晩秋のシラスを追う漁師さんと、加工業の両輪が力を合わせて全国に誇るシラス干しを生産しています。
風の海に網曳き、舞阪漁港賑わうこの時間からの水揚げに期待があがります。

浜名湖の市場・舞阪漁港の水揚げ状況は「毎日更新!海老仙の浜名湖遠州灘の地魚・うなぎの販売」をご覧ください。




 

おはよう!南浜名湖 11月29日 風の沖、海を休める全漁種休漁

カテゴリー │☆おはよう!南浜名湖



昨日の午後の水揚げが終わると早々に点灯した休漁の知らせ。

舞阪漁港で最も高い建物が製氷工場の屋上に設置された三色の回転灯が点灯すれば翌日の休漁がわかります。

予想されていたように沖は風、風波を避けて今日は舞阪・新居漁港の全漁種が休漁、海を休めています。



浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す幅わずか200mの海道、ここが今切口(いまぎれぐち)です。

昨日の天皇・皇后両陛下の御行幸啓の話題で朝から盛り上がった今朝、浜名湖雄踏を行く両陛下の車を見たよ、旗を作って振ったよ、道が混雑してねとさまざまな経験を話す。

平成天皇の浜名湖・浜松訪問を喜びあった朝でした。



浜松市の海岸防潮堤工事が舞阪に達しています。今切口の左(東)側には高い防潮堤の西端が姿を現し、東へ向かって完成を急いでいます。
弁天島から見えた今切防波堤の先にある赤灯台は先端付近が見えるのみとなりました。

海を休め体を休める休漁日、南浜名湖は静かです。

浜名湖の市場・舞阪漁港の水揚げ状況は「毎日更新!海老仙の浜名湖遠州灘の地魚・うなぎの販売」をご覧ください。




 

舞阪漁港の底曳き漁 共榮丸の深海エビ、アカザエビ・アカスエビ・コシオリエビ

カテゴリー │舞阪港市場のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港から出漁する底曳き漁の共榮丸が美しい深海のエビを水揚げしています。

陸(おか)から見れば水平線辺りの200mもの深海に網曳く底曳き漁の網には舞阪名物のメヒカリやアカムツ・アマダイなど深海の魚のほかにさまざまなエビが混獲されています。そのうち三種を紹介いたします。

底曳き漁の漁港を持つ漁港を持つ海辺のリゾートホテルの海鮮メニューに近年必ず登場するのがアカザエビのこの姿です。
イセエビとはまた違う美しいアカザエビはこの姿と色も魅力なら、刺身でも楽しめる深海の高級海鮮エビとして人気があります。

かつてはフレンチやイタリアンで利用されたエビですが、今は広く和食の海鮮でも用いられています。



アカザエビと名を間違えられやすいのがアカスエビです。ちょっとギャング顔のアカザエビとは違いアカスエビはやさしい姿とその詰まった身が魅力、殻をパリンパリンと剥いて背ワタをとり、そのまま甘エビのように楽しめます。

深海のエビはうまい脂を持つことからコクもあり、刺身でさまざまな料理で楽しめます。



底曳き漁で揚る深海エビで最も数すくないのがコシオリエビです。ときどき深海の生き物を紹介する番組でも紹介されるコシオリエビの仲間は尾の先を腹側に曲げていることからコシオリエビと呼ばれています。

手の平に乗るほどの大きさですが、このエビからうまい出汁が出るんだよ、と和食の料理人さんが手にいれる珍しいエビです。

そのほかのエビもさまざま揚る舞阪漁港の底曳き漁、共榮丸のみなさんのご協力で紹介させていただきました。

浜名湖の市場・舞阪漁港の水揚げ状況は「毎日更新!海老仙の浜名湖遠州灘の地魚・うなぎの販売」をご覧ください。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港共榮丸のみなさん
舞阪漁港市場のお魚さん
共榮丸一艘曳き底曳き漁




 

浜名湖発親うなぎ放流に同行!今期277.6kgを放流

カテゴリー │浜名湖のうなぎ・親うなぎ放流



減少している二ホンウナギの稚魚(シラスウナギ)の確保が毎春話題となる中、浜名湖・浜松・日本の食文化であるうなぎの将来を築き・繋ぐ活動が浜名湖で行われています。

浜名湖発親うなぎ(はまなこはつおやうなぎ)放流事業です。

2013年からはじまった事業は浜名湖で育つ天然うなぎから親うなぎを選別して買い上げ、遠州灘へ放流するもの、産卵期を迎えた親うなぎは遠く西太平洋のマリアナ海溝付近まで産卵の旅を助けようと放流しています。

写真は産卵期を迎えた銀毛(ぎんけ)したうなぎ、天然うなぎは黄うなぎとも呼ばれていますが遠い旅を迎えるうなぎは体色を黒銀に変え、ヒレや浮袋を大きくしています。



昨日の放流は11月8日の第一回に続く二回目、101.4kgの親うなぎを積みこみ今切沖3kmの放流地に向かいました。

この事業は官民一体となり、その買い付け資金の一部をクラウドファンディングで広くご支援いただいているもの、浜名湖発親うなぎ放流連絡会は浜名湖地区水産振興協議会(会長:浜松市長、副会長:湖西市長、浜名湖養魚漁業協同組合、浜名漁業協同組合)と静岡県、浜松うなぎ料理専門店振興会、浜松うなぎ販売組合が連携して活動しています。



放流船は浜名湖が遠州灘につながる今切口を抜けて遠州灘へと向かいます。この海道はかつて遠いマリアナ海溝で孵化した二ホンウナギの幼生が育ちながらやってきた道、この放流で親うなぎを助け、将来浜名湖に全j国にシラスウナギとなって戻ることを期待しています。



今回の放流に参加したのは連絡会の代表として地元の養鰻・うなぎ販売業や浜松市などの代表のみなさん、掛け声は同じ「未来につなごう、ウナギの資源と食文化」、「きっと帰っておいで」と願う気持ちで放流を行っています。



浜名湖発親うなぎ放流連絡会

第一回・二回で合計277.6kgの親うなぎを放流し、昨年度の実績を大きく超えています。連絡会は今後も今期の買い付けを続け12月に第三回の放流を目指し、今期の目標500kgを目指しています。




 

おはよう!南浜名湖 11月28日 天皇・皇后陛下御行幸啓

カテゴリー │☆おはよう!南浜名湖



温かさを感ずるおだやかな南浜名湖の朝、空は水平線まで棲む上天気、今日のこの天気は天皇陛下・皇后陛下の行幸啓をお迎えしたこの地の歓迎の上天気です。

舞阪漁港からはトラフグ漁、アカムツ漁、底曳き漁が出漁中、午後の舞阪漁港が賑わいます。



浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す幅200mの海道、ここが今切口です。

南浜名湖弁天島は潮の道でもあります。現在は満潮に向かう時間、弁天島には東から西へと潮が大きく入ってきています。これが満潮の潮、干潮に向かえば西から東へと潮がひいていきます。

潮の方向を見れば浜名湖の潮の干満がわかります。



浜名湖の幸が揚る浜名漁協雄踏市場の桟橋です。警備上から発表はされないそうですが、天皇・皇后両陛下はTHE HAMANAKOこと浜名湖ロイヤルホテルにご宿泊され、今朝ここをご出発され雄踏から浜松方面へ向かわれると聞いています。

沿道に立とうと多くの人が小旗を用意しているとも聞きました。
秋の幸豊かな浜名湖、これ以上望めないほどの上天気は陛下・皇后陛下の天気となりました。

浜名湖の市場・舞阪漁港の水揚げ状況は「毎日更新!海老仙の浜名湖遠州灘の地魚・うなぎの販売」をご覧ください。




 

浜名湖の鳥の取り分 雄踏市場のキンクロハジロ

カテゴリー │舞阪港カワウ・カモメの海



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚や生き物が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の地魚が揚る浜名漁協雄踏支所は日曜を除く毎朝7:20分に開市、早めの時間に着けば市場裏の桟橋から水揚げする漁師さんと話すことができます。

この季節には多くの鴨の仲間が集まってきています。水揚げする魚以外のものは海に還す漁師さんが小さな魚を放ると、それを採る鳥がいる。
鴨の仲間は砂底の海草などを採るばかりではないのです。



魚のことは紹介できても、鳥には詳しくない、今年は一種づつ覚えていこうと思います。

まず始めは右端の真っ黒い体に羽の美しい白、そして金色の目を持つ美しい鳥、キンクロハジロです。



鴨たちは水面を泳ぎ、時に首を突っ込んで海の草を採るものと思っていると、この鳥はまるでカワウのように海に潜っては海面に飛び出してきます。貝類のような動物食をするキンクロハジロは潜水採餌(せんすいさいじ)する鳥なのだそうです。

キンクロハジロが何か(魚のように見えましたが)を咥えて水面に戻るとユリカモメが横取りにやってきた。

忘れないうちにこの鳥の特徴を調べれば金色の目、黒い体に白い部分を持つ羽はその名の由来だといいます。
キンクロハジロ、こうまとめれば浜名湖の鴨の仲間のまずは一種を覚えることができるのです。





 

おはよう!南浜名湖 11月27日 火曜休漁の海、浜名湖は鴨の海

カテゴリー │☆おはよう!南浜名湖



秋の静かな海、今朝浜名湖に漁する漁師さんが「きれいな潮で2mくらいの深さまで透き通って見えるよ」と言うように美しい潮で満ちた南浜名湖の朝です。

おはようございます。南浜名湖のイチローです。

火曜日は明日水曜が中央市場が休市するため、午後水揚げとなる舞阪漁港の活魚・鮮魚漁は定休漁日となります。シラス漁も明日まで海を休める休漁です。



浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す幅わずか200mの海道、ここが今切口(いまぎれぐち)です。

遠州灘の潮が出入りする南浜名湖と遠州灘は続き美しい潮が青い空に透き通って見えています。
今日は全国に先駆け、浜名湖で行われています「浜名湖発親うなぎ放流事業」が第一回に続き第二回の放流が行われます。

今日の午後の放流の様子もまたお伝えいたします。

浜名湖で育つ親うなぎから遠く西太平洋へ産卵に向かううなぎを市場で買い上げ、遠州灘沖で放流します。



昨日の舞阪漁港のカモメに続き、今朝は浜名湖雄踏市場裏の桟橋辺りに集まる色とりどりの鴨の仲間です。

昨日は鴨は海に浮きと書きましたが、今朝観察していれば海に潜って魚を獲るものもいる。これはまた調べてみましょう。
豊かな浜名湖に育つさまざまな鴨たちを見ることができます。

浜名湖の市場・舞阪漁港の水揚げ状況は「毎日更新!海老仙の浜名湖遠州灘の地魚・うなぎの販売」をご覧ください。




 

舞阪漁港の鳥の取り分 カモメ・ユリカモメ

カテゴリー │舞阪港カワウ・カモメの海



陸(おか)から見れば水平線辺りの200mもの深海に網曳く底曳き漁船の共榮丸が舞阪漁港に水揚げに戻れば、その船について多くの鳥たちがやってきます。

カモメやユリカモメたちです。

何故ならば、それは鳥たちの取り分を共榮丸の漁師さんからもらうため、沖でも沖から戻った舞阪漁港でもよいことが待っているのです。



深海に網を曳き、深い海底のなんでもかんでも混獲する底曳き漁では、網を揚げてからがひと仕事、デッキに置く選別台に魚もエビも混ざった山にあけ、そこから水揚げするメヒカリやアカスエビやアカザエビや、さまざまな深海の幸をより分けます。

そして水揚げしない小さな深海魚や売るには適さない魚たちを漁師さんは船べりから海へ還します。
その一部がついてくる鳥たちの取り分です。



カモメの水兵さんは白い帽子に白いシャツ、白い服。カモメは白服だけでなくじつはさまざまな色のシャツを着ています。
その中でも清潔な白いシャツを着た小さな鳥たちはユリカモメです。



沖の漁場から舞阪漁港まで着いてきて待つカモメたちは最後の取り分を待っています。舞阪漁港に備えた選別台の上にもあけた山のような魚やエビの中に混ざってやってきた小さな深海魚を最後に分けてもらうのです。

カモメは飛んできてはクチバシで素早く魚をくわえては飛んでいきます。もちろん波にチャプチャプと浮いては魚をついばみます。
舞阪漁港の高い空にはトンビたちも多く舞っていますが、トンビたちは足のツメで掴みとるだけ、海には浮かべません。

けれどもう少し冬が近づけば浜名湖はカモメより大きな群れでやってくるカワウたちの海となります。

カワウは飛ぶことができ、チャプチャプ浮くことができ、さらに潜ることもできるまさに魚の漁師さんたちです。

カモメたちは鳥の取り分をわきまえていますが、カワウたちは自ら漁する漁師さんたちです。でもその群れの中にしっかりと取り分をもらうカモメたちもいるのです。




 

おはよう!南浜名湖 11月26日 活マダイとメヒカリの底曳きの海

カテゴリー │☆おはよう!南浜名湖



薄い雲が散らす光でまぶしい海からゴウゴウと早くも海から帰還するシラス船の音が響いています。おはようございます。南浜名湖弁天島からイチローです。

毎朝紹介する弁天島のシンボルである赤鳥居は満潮時は今朝のように潮で脚を洗われ、干潮時には広い瀬に立ちます。海とつながる浜名湖の象徴でもある赤鳥居です。

遠州灘の地魚揚る舞阪漁港から今朝はシラス漁・活マダイのタイ網漁、舞阪名物メヒカリなど深海の幸を揚げる底曳き漁が出漁中、午後の市場が賑わいそうです。



浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す幅わずか200mの海道、ここが今切口(いまぎれぐち)です。

浜名湖は汽水などといわれますが、釣りを楽しむ方ならとうにご存知のとおり、海の魚が行き来し育つ、湾のような湖です。



漁を生業とする漁師さん、その魚の仲買さん、シラスを加工する加工屋さんに忙しいそれぞれを手伝う人など漁業に関わる人が多い舞阪は自然と共にあります。

今切口を抜けて舞阪を目指すシラス船が入れば「ただいまシラス船が入りましたのでお知らせします」と弁天島にも達する放送が聞こえる街が舞阪です。

漁師さんから水揚げのバトンを受けて働く多くの人の今日がはじまろうとしています。

浜名湖の市場・舞阪漁港の水揚げ状況は「毎日更新!海老仙の浜名湖遠州灘の地魚・うなぎの販売」をご覧ください。