舞阪港サバフグ フグの歯の鋭さを知ろう

カテゴリー │☆浜名湖歳時記



南浜名湖は海の産地、舞阪のトラフグ漁の紹介に続き、同じ漁で獲れるサバフグを紹介いたします。

そうそう、冬を徹して行われていた舞阪漁港のトラフグ漁は今日で漁期が終わります。

サバフグはトラフグより小型のフグ、黄緑色に見えることから容易に判別できるこのフグもトラフグ漁の底はえ縄に食いつきます。

時にトラフグ狙いであるのに多くのサバフグが食うことがあるようです。

フグですからこうして持てば大きく腹を膨らめます。

フグの腹はツルリとしているわけではなく、突起があり、これを持てばかなり痛いほどの尖りを持っています。



トラフグの歯は上下二枚あり、指などを容易に切り取るほど危険だと紹介していますが、サバフグも同じです。

まるでクチバシ状の歯を持つ口に指など入れたら大けがをすることになります。

釣りなどで釣れるフグも同様ですのでフグの扱いはその毒の前にまずは口に指が入らぬように気をつけねばなりません。



トラフグ用の底はえ縄に食いついたサバフグは漁師さんにとっては残念な漁果ですが、サバフグはおいしいフグ。

※プロによるしっかりと処理したもの(※自分で処理しないでプロに任せること)を唐揚げにしたり干物にしたりと人気があります。

水揚げ量は多くないために市場流通はしませんが身はまるで鶏のようにおいしいと親しまれています。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港の漁師さん

南浜名湖あそび隊!


 

舞阪港の三月 タイ網漁で活コウイカがやってくる

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南浜名湖は海の産地、舞阪港の漁は2月末で漁期が終わるトラフグ漁までが冬の漁、3月からはタイ網漁(たい二艘曳網)がはじまり、遠州灘から春一番の活マダイの水揚げで春がはじまります。

同じ網に入る舞阪港の春の幸を紹介しましょう。コウイカ類のイカです。



春と共に遠州灘沿岸に寄ってくるコウイカはスルメイカなどとは違い、胴が大きく脚が短いイカ。

身が厚く甘い刺身をたっぷりと楽しめる舞阪のイカです。

3月にはまだ海にいるコウイカ類は、やがて潮の干満を利用して浜名湖に泳ぎ入ります。

春から初夏はコウイカの産卵期、岸辺や浜名湖の藻場(アマモの林など)に産卵にやってきます。



3月には舞阪に、4月からは広く浜名湖を泳ぎ雄踏港の市場にも揚がるようになります。

コウイカ類は長い胴に対し横縞があるコウイカ、胴に目玉のような(キスマークとも)見える紋を持つのがモンコウイカ、産卵受精のためでしょうか、必ずオスメスが一緒に泳ぐといわれています。

舞阪の春漁はもうすぐ、美しい潮を泳ぐそのままに港にやってくるコウイカ類を見ることができます。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港漁新丸
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トラフグは砂に潜って眠る

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪港は2月の末までの漁期で全国が期待するトラフグを水揚げしています。

舞阪の漁師さん・仲買さん・浜名漁協はトラフグを育てる漁業に協力、水揚げしたトラフグから種苗用として大きく健康なトラフグを下田・御前崎・尾鷲などの研究機関の買い付けを優先しています。

そこでこんな話を聞きました。

トラフグは昼にエサ(カニやイカや魚など)を獲り、夜は砂に潜っているそうです。

稚魚のうちは砂に潜る力はありませんが、ある程度の大きさになると砂に潜れるようになる。

数kgにもなる大きなトラフグは遠州灘の砂底に潜って夜を過ごしています。



舞阪のトラフグ漁は全長5,000mものはえ縄に600本ものエサをつけた枝バリをつけて遠州灘の砂底に沈めて巻き上げる底はえ縄漁で行われています。

まだ朝とはいえない遠州灘に出漁して沈めたはえ縄は砂底に沈み、砂に潜っていたトラフグの朝ごはんになる。

砂に潜る魚は多くありますが、大きなトラフグが砂に潜る生態を研究者の皆さんに聞きました。

※取材協力:浜名漁協 種苗関係機関のみなさん

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舞阪漁港 白いコバンザメは逆さ写真

カテゴリー │☆浜名湖歳時記



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は、遠州灘に漁する漁師さんの水揚げ市場です。

舞阪漁港の夏はタチ・アジ漁の活マアジ・活マダイが飛沫を上げて揚げられ、遠州灘の夏の鮮魚がさまざまに水揚げされています。

鮮魚(沖で水揚げ後氷締めされた魚)の山の中から漁師さんが「珍しい魚だよ」と手渡してくれました。



平たく広がった頭に大きな口、両側につぶらな目を持つ真っ白な魚は初めて見るものでした。

なんだか白くて小さいジンベイザメのような姿をしています。

「裏返すとわかるよ」



なるほど、これならどんな種かは一目瞭然、頭の後ろにある小判型の吸盤を持つのはコバンザメです。

一般にはコバンザメという名からサメの仲間のように思われていますがスズキ科の魚、小判型の吸盤は頭の後ろに付いているとありますから、最初の写真も2枚目もじつは逆さに撮ってしまった写真でした。

白いコバザンザメだからシロコバン、仲間も◯◯コバンと名づけられている珍しい魚は受け口、吸い付いた魚のおこぼれを大きな受け口でちょうだいしているのでしょう。

※取材協力:浜名漁協 舞阪漁港の漁師さん
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舞阪漁港の藤澤五月さん 舌を出すイシモチ

カテゴリー │☆浜名湖歳時記



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は遠州灘に網曳く舞阪漁師さんの水揚げする産地市場です。

女子カーリングの人気者といえばロコ・ソラーレのみなさん。もぐもぐタイムのおやつでも話題が広がる中、スキップの藤澤五月さんがときどき舌を出すことも話題です。

まるで不二家のペコちゃんのように舌を口の横に出す様子に似た魚を舞阪漁港の水揚げ魚の中に見つけました。
イシモチです。

イシモチは水揚げされる時に舌や浮き袋を出してしまうことがあり、また空気袋を使って「グウグウ」と鳴くことがあります。

さすがに「ヤーーープ」とは言いませんがイシモチなら魚だけに「ウォー(魚)」とは言うかもしれませんね。



底曳き漁は遠州灘の深みに網を曳く混獲漁、網を降ろす場所次第でさまざまな魚がかかります。

今日も出漁した舞阪漁港、美しい魚の中に舌を出した五月さん似の魚を見つけてきましょう。

そしてこれからもロコソラーレの活躍とカーリングを応援いたしましょう。

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舞阪漁港 活マダイはこう持つ

カテゴリー │☆浜名湖歳時記



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の満ち干を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

まもなく三月、春三月と共に解禁されるタイ網漁では遠州灘を泳ぐ活マダイ、クロダイ、マダカなどを船首デッキ下の流水生け簀「カンコウ」に泳がせたまま舞阪漁港に水揚げされます。

カンコウから大ダモですくい揚げられた活魚は大ダライに放たれ、乗り子さん(漁師さん)によって魚種・大きさ別に選別されます。



泳ぎまわる活魚を素早く両手ですくいあげる技を見ることができます。

マダイやクロダイは平たい魚、背ビレは鋭く危険があります。傷をつけず傷つかず選別するには写真のように両手で拝むように持つことが必要です。泳ぎまわるタイを素早く持つ技です。



鋭い背ビレの先のハリのような鋭さを避けて手早く仕訳けてゆく漁師さん、大ダルに分けられたタイは計量され競りにかけられます。

鮮度を活かすために船の真横で競りは行われています。

※取材協力:幸福丸のみなさん
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遠州灘まであとわずか 3月タイ網解禁

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の満ち干を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

漁には通年続けてできる漁はなく全て漁期を守って行われています。
昨年末で漁期を終えたタイ網漁は春3月と共に解禁となり、遠州灘を泳ぎ育つ活魚たちの水揚げがはじまります。

舞阪漁港の春の到来です。



タイ網とはその名のとおり遠州灘に網の目が大きな網を曳き、大きなタイやマダカ(スズキ)などを追う漁、沖で巻き揚げた網から急ぎ活魚を船首デッキ下のカンコウ(流水生け簀)に放ち、泳いだままの活魚を港の市場に運びます。

春一番の美しいマダイ、クロダイ、マダカなどが水揚げされます。

春一番のマダイは美しく、まだ若いタイたち、その色からサクラダイとも呼ばれ珍重されます。

まだ冷たい海に泳ぐ魚たちの身は締まり、活きたまま揚る市場は活気に包まれます。

その名とおり活きたままの活魚が流通するのも3月から、間もなく舞阪に活魚の季節がやってきます。

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舞阪漁港 何にも噛みつくハモの歯

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の満ち干を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

昨年9月の解禁から冬を徹し初夏5月まで続くのが舞阪漁港の底曳き漁です。

その水揚げの漁期終盤に水揚げされるのがハモです。

7月からの京の祇園まつりで珍重され楽しまれるハモは舞阪に先に水揚げされます。



仲間でもなんでも噛みつく獰猛なハモには鋭い歯がありますが噛みついたら話さないのには秘密があります。

ハモの顎は下顎は周りに歯がありますが上顎にはなんと真ん中にズラリと歯が並んでいます。

周囲に歯がある下顎と中央の上顎の歯で噛みつけば逃げられません。



舞阪にハモの水揚げがはじまるのは4月頃から、京より早く楽しめるハモが舞阪を賑わせます。

骨切りしたドレス加工などもはじまりさまざまな料理に使われるようになりました。

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舞阪漁港 サヨリは早春の紅

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の満ち干を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

まだ寒い1月の下旬から咲く木瓜の紅、続く紅梅が咲き始めれば里の春のはじまり、海ではこの魚が春を知らせます。

舞阪では2月15日に解禁となりましたサヨリです。



サヨリは長い下顎の先に早春の美しい紅をつけています。

まだ冷たい海に群れて泳ぎ出すサヨリの水揚げがはじまれば舞阪の春、続く3月からのタイ網漁への弾みともなります。

透き通る刺身は糸造り、春の香りを愉しむことができます。

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舞阪漁港 ウシノシタのつぶらな眼、面白い口

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の満ち干を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

まるで葉っぱのように見えるこの魚はウシノシタ、シタビラメともいわれる魚は眼もなくのっぺらに見え、裏は真っ白という面白い姿をしています。港では裏返しに白い面を見せて競られるのは傷つきやすい魚のため、裏側に傷がないほど扱いの良さを見えるためです。



ようく見てみれば小さな眼がぽっちり、表の腹側に面白い形で曲がった口があります。

左ヒラメに右カレイといわれますように見た目では腹を下に左に頭があるからヒラメ類、いえ大きくいえばヒラメもカレイ類という分類の面白sもあります。でもこの方向でシタビラメとも言われるでしょうか。



最初に見たならちょっと不気味でもあるウシノシタ、特に沿岸刺し網漁で獲れた活かしものは人気も高く取引されています。

ヒラメやカレイ類が多く揚る舞阪漁港、浜名湖の雄踏、鷲津などにも近似種が揚っています。

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