舞阪港 海の男 共栄丸の親方

カテゴリー │シロコ船の男たち



南浜名湖は海の産地、しらすの大産地舞阪には五十統(組)も
のシロコ船(しらす漁船)が二艘で統を組み、遠州灘から新鮮し
らすを水揚げしています。

シロコ船は二艘曳き、本船にしらす網を巻き、もう一艘の綱船
(つなぶね)にはタチアジ漁の網を巻く船は、漁模様によりしら
す漁、タチアジ漁と漁種を変えて活躍します。

舞阪港で、魚を教えていただく師匠のひとり、共栄丸の親方を
カッコイイポーズで撮らせていただきました。



この日の共栄丸はタチアジ漁、乗り子のみなさんがデッキ下
の生簀「カンコウ」から活アジをすくい上げ、船のすぐ横で行わ
れる競りにかけていきます。



乗り子さん(乗り組む漁師さん)が大ダルにいれた活アジをボ
ウラにあければ、大ベテランの親方も手を出して計量にかけて
いきます。



舞阪の共栄丸といえば、初夏まで、そして9月半ばからの底曳き
漁で獲れた魚が舞阪を賑わしています。

共栄丸の活躍はこちらです。

「9月になったら、一度乗ってみるか?」と底曳き漁に乗船させて
いただけることになりました。

親方の船で遠州灘の深海の魚たちを見たい、漁はやはり海の上
で見たいもの、その念願を叶えてくれる親方なのです。

※取材協力:浜名漁協 共栄丸の親方、みなさん
舞阪港のお魚さん
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。



 

春の海の底曳き船 舞阪港共栄丸

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舞阪港の船で遠州灘の最も底深く網を曳くのが一艘曳き底曳き漁
の「共栄丸」です。

昨年の9月からはじまる漁期に出漁し、しらす漁の海にも、10月から
ののトラフグ漁の海にも出漁し、しらす漁終了の真冬の海も出漁して
きた共栄丸が春の光を浴びて今切を抜けて凱旋します。

広い遠州灘から今切を抜ければもう目の前は舞阪港、満載した魚を
積む船首デッキで乗り子さんたちがつかの間の休憩をとっています。



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共栄丸の積む遠州灘の幸は、舞阪名物のメヒカリ、長いはさみ脚を
持つアカザエビ、舞阪港の甘エビ「アカスエビ」、そしてホウボウや
マトウダイなどの魚たち、しっかりと氷締めした海の幸を満載して舞阪
港に凱旋するのです。

冬の海から春の海へ、季節を乗り越えて操業する共栄丸の乗り子さ
んたちが、胸を張って春の舞阪港に凱旋してくるのです。
男たちの春の海がキラキラと光っています。

※写真:舞阪海幸彦さん

南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。



 

新年初漁 氷川丸の男たち

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昨日は遠州舞阪シロコ船の初漁日、舞阪ではしらす漁船を「シロ
コ」船と呼び、しらすをシロコと呼んでいます。

南浜名湖あそび隊!の事務所から臨む今切の向こう、遠州灘を
二艘で網を曳くシロコ船が見えています。
その一番船が今切に戻るのを見て舞阪港へ行き、突堤に立ちま
した。

遮るものない突堤に立てば寒さと冷たさが凍みてくる。
シロコ船の男たちはさらに南、風吹きすさび、波を受ける海での
漁を終えて舞阪に凱旋するのです。

「氷川丸」です。



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シロコ船の上では舞阪港に着くまで仕事が続いています。
シロコ船の上で働く漁師さんは年々にかかわらず全員「乗り子」と
呼ばれています。

舞阪港で海の新鮮を競り場にリレーするまでが乗り子さんの仕事、
いち早く降ろせるようデッキにボウラを並べているのです。



舞阪港には働き者の女衆が待っています。

船の上から降ろすまでが乗り子さんの仕事、バトンを受けた女衆
は力を合わせて競り場に並べ、競りを待ちます。
そして落札されたしらすボウラを加工業者さんのトラックに積み込む
までが仕事、海から競り場でリレーされたしらすはしらす加工場へ
向かいます。

乗り子さんが寒風の海で獲ったしらすは舞阪の浜松の自慢の日本
一の釜揚げや上干ししらすとなって全国に運ばれてゆくのです。



 

大波被弾の冨士丸

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冬の遠州灘は風の海、出漁する早暁にはおだやかな海が、漁を
続けるうちに風うねりの海となる。
漁を終えて舞阪港に向かう昼には大うねりに立ち向かって進む船
の勇姿を見ることができます。

波を切る舳先(へさき)の能力を超えるような大うねりの中、全速で
新鮮さを運ぶ舞阪港のシロコ船は時にその姿を大飛沫の中で消し
てしまいます。

「冨士丸」です。

今年しらす漁に同行させていただいたあの堀江船長と乗り子さん
たちが冬の遠州灘で活躍しています。



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船が見えなくなるほどの大うねりに立ち向かう船たち、先行する船
は新星丸、僚船と共に冨士丸は舞阪を目指して遠州灘を行くのです。

大飛沫の中、船尾に乗り子さんたちの勇姿が見えます。
帰港の船上は網を洗いながら行く、この大飛沫の中でも男たちの
作業は続いているのです。

※写真:舞阪海幸彦さん



 

シロコ船の男たち まっさらな網

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まだ開けぬ真っ暗な海に出漁し、夜明けを待って「日の出操業」
の決まりを守る舞阪港のシロコ船(しらす漁船)たちは、ほぼ昼
までの操業を続けています。

一度出漁すれば数回の網を入れてしらすを獲り、舞阪港へ運ぶ
船には日本一の品質と量を誇る舞阪しらす獲りの誇りがあるの
です。

「三好丸」の乗り子さんです。

素人には一日の漁ぐらいと思いますが、船の乗り子さんは常に
網を洗っている。
先の漁の網についたしらすを全て洗い流して次の漁に備えてい
るのです。



一度目の水揚げを舞阪港で終えたシロコ船は、時間ある限り再度
海へ向う。その船尾では乗り子さんたちが、先の漁を洗い流す仕
事を続けているのです。

遠州灘に出ればまた新しいシロコを獲る網は、まっさらでなくては
なりません。

冨士福丸の船尾では移動の間も乗り子さんたちの努力が続けら
れているのです。
舞阪のシロコは日本一、それは網を清潔に保つまっさらな心の乗
り子さんたちの心意気からなっているのです。

※写真:舞阪海幸彦さん



 

今切晩秋 飛沫の中の男たち

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市場連休後の昨日、舞阪港の秋シラス漁は再開と共に豊漁を
迎えました。

光る今切から一艘目の水揚げが始まれば舞阪港の活気がワッ
と上がる。早い帰港の船あれば豊漁が約束されるのです。

光福丸がカンコウ(船首デッキ下の置き場)いっぱいにシラスを
積み船首を沈ませて全開で今切に戻ります。
浜名湖は下げ潮、今切に向って出て行く潮が光福丸に飛沫を
吹き上げます。

その中で舞阪港の男たちは水揚げ作業を急ぐのです。



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今切堤防を出てゆく潮は浜名湖の大きさと力が海に及ぼす所、
満載のシロコを積んだ阿龍丸が今切の潮を突っ切って凱旋し
ます。

遠州灘の幸をひと時も早く港に届けようと進む男たちは潮を
かぶりながら進んでくるのです。

舞阪の秋シラス漁再開の海に、白い飛沫あげて男たちの船が
凱旋してくるのです。

※写真:舞阪海幸彦さん



 

シロコ船の男たち 栄光丸 福寿丸

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白砂青松の遠州灘に長く突き出た浜名湖の入口「今切」、海か
ら見れば特異なほど突き出たこの海域は荒波の海です。

舞阪の漁師さんは遠州灘で漁をし、今切を乗り切って舞阪港に
秋しらすを水揚げしています。

一度目の水揚げを終えてもまた遠州灘に向う船あれば、しらす
豊漁だと知る。再度海に挑戦する船にさらに期待が高まるのです。

「栄光丸」の船尾に座り乗り子さんたちが二度目の海を目指し
ていきます。
一度目の漁を終えた網は洗い清めたまっさらの網、漁の終わり
は次回のはじまりなのです。



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福寿丸が再度の海に向います。

乗り子さんたちはひと時も休まず船上を洗います。
一度目のしらすを一匹たりともデッキに残さず、次回の漁に備え
ます。

舞阪のしらすは日本一の品質と漁を誇っています。
その品質は船の上で漁の前から保たれているのです。

※写真:舞阪海幸彦さん



 

秋海に挑戦する冨士福丸

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まだ暗い早暁に舞阪港を出港し、遠州灘広く操業するシロコ船
の水揚げは日に一度だけとは限りません。

早い時間に戻れば競りの終了する昼までに再度挑戦をはじめる
舞阪の男たちは満載のシロコを水揚げし、急ぎ遠州灘の漁場に
戻ってゆくのです。

「冨士福丸」の本船(網船=あみぶね)です。

船尾に網を巻く本船は、一度目の水揚げに使った網を徹底清掃
して次の漁に備えます。
再び遠州灘に向う今切の荒波に袋網を流し、前回のしらすを流し
去るのです。



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青い海はしらすの海、長い袋網は2回目の漁のために清められて
いきます。
昼まで再度挑戦する秋の遠州灘に男たちは向います。

遠州灘の美しいしらすたちに、美しい網を広げて挑戦するのです。

※写真:舞阪海幸彦さん



 

今切を操舵する 大心丸

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舞阪に活気を運び、浜松の特産しらすを漁する遠州舞阪シロコ
船を紹介しておりますが、新シリーズとして「シロコ船の男たち」
をはじめようと思います。

遠州灘から凱旋する男たちの船上での活躍を紹介してまいり
ます。

秋透き通る遠州灘から凱旋する大心丸の本船(網船=あみぶ
ね)です。
大心丸の船長はキャビンの中ではなく、キャビンの上に出て
舵を握っています。
船のロールの最も大きいここで広い遠州灘を操舵して還ってく
るのです。



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今切を抜け舞阪と新居を分ける白灯台前に達すればもう舞阪
港は目の前、水揚げを急ごうとデッキの上では乗り子さんたち
がデッキに満載のボウラを並べています。

船長は風の中、ぐいっと舵を舞阪港に切っていきます。
船の上は港に着き、水揚げを降ろすまで息つく間もなく仕事が
続きます。舞阪のしらすはこうして運ばれてくるのです。

※写真:舞阪海幸彦さん