浜名湖の笛吹き 写真からはみ出すアオヤガラ

カテゴリー │☆浜名湖歳時記



浜名湖生き物みつけ隊!

南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖には普段魚屋さんで見ることができない面白い魚が棲んでいます。

浜名湖の魚が集まる雄踏(ゆうとう)港市場の朝、雄踏の漁師山下さんに細長い棒のような魚を見せていただきました。

アオヤガラです。



アオヤガラの目の先に伸びに伸びた吻(ふん)を撮ろうとすれば1枚にギリギリ入ります。

60センチほどの長さでしょうか、全身をまっすぐにすれば写真に納まりませんから、途中で曲げて納まるようにしています。

目から先に伸びた吻の先のオチョボ口、その太さと変わらずに尻尾まで続くまるで長い棒のような体をしています。



そしてただでさえ長いのに、尾の先にまるで糸のような長い尾?を引いている。

不思議な形をしたアオヤガラです。

浜名湖ではしばしば網に入るアオヤガラ、海には同じ仲間で赤くさらに大きなアカヤガラが棲んでいます。



泳ぎながら小魚を吸い込むというヤガラの仲間、後ろを振り返ることができないことから、より大きく見せるために長い尾を引くともいわれています。

これでおいしいというヤガラ、さてどこをいただくのでしょうね。

最後の写真舞阪漁港に揚がるアカヤガラ、海のヤガラと浜名湖のヤガラは色が違うんですよ。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏漁師山下さん

南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖雄踏港 最も醜くいと言われるオコゼ

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浜名湖生き物みつけ隊!


南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は美しい潮を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場には700種を越えるという浜名湖の魚の一部が水揚げされています。

その中にはとても醜い魚がいます。オコゼです。

オコゼといえば写真のようにどこに目があるかもわからないほどのデコボコの顔、おどろおどろしい姿をしています。

魚の中で最も醜いと言われてしまうほどの姿です。

昔話にも醜いオコゼの話が出てきます。豊かな山の村を支えていた山の神は女の神様でした。

ある日豊かな田んぼを見回った神様は水に映った自分の顔の醜さが恥ずかしくなり隠れてしまいました。

困った村人は神様より醜いものを奉納すればとオコゼを納めます。神様はあまりに醜いオコゼを見て笑い、機嫌を直したといいます。

オコゼは見た目とはまったく違う美しく透きとおるような身を持っています。

その前にオコゼはとても危険な魚でもあります。背ビレの先が鋭いハリのようになり猛毒を持っています。

浜名湖の幸を水揚げする漁師さんは混ざって獲れるオコゼに注意しています。

気づかずに触れば激痛を伴う毒バリに傷つけられます。

民間療法としては人が持つアンモニアが効くとか、それでも病院に行くほどの毒を持ちますから扱いには注意が必要です。

浜名湖には山の神にも笑われた醜くもおいしいオコゼが棲んでいます。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん

南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖の冬 アユカケは北陸の天然記念物アラレガコ

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浜名湖生き物みつけ隊!

南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖で最も盛んな伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」にも漁期があり真冬の1月15日(月)で終わります。

漁期最終期の浜名湖はハゼの海、浜名湖に流れこむ川筋から温かい浜名湖に下るマハゼが水揚げされています。その中にひときわ頭の大きな魚が混ざります。

カジカの仲間のアユカケです。



アユカケという名は写真でも見えるようにエラの角にあるフックが由来、これでアユをひっかけて食べるといわれます。

他にカマキリとも呼ばれています。

浜名湖ではマハゼに混ざるアユカケは北陸石川県ではアラレガコと雅な名前で呼ばれています。

多くの魚を教えていただけるぼうずコンニャクさんのサイトからお借りすれば「福井県で永平寺町などでガコ、産卵のために秋から冬にかけて川を下るものをアラレガコ。「霰魚(あられがこ)」と」とあるように、大切にされている冬の風物詩のひとつです。

近年石川県では天然記念物にも指定され、養殖などで増やす努力が始めてられいるといいます。

浜名湖の寒中に川を下るアユカケが冷たい水の中に棲んでいます。

南浜名湖あそび隊!


 

浜名湖のムラサキウニ、バフンウニ

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浜名湖生き物みつけ隊!


南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の干満を利用して海の魚や生き物が行き来する、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸を水揚げする漁といえば主に伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」で行われていますが、他に筒を沈めてアナゴなどを獲るツボ漁やタコツボ漁、他にコノシロなどを獲る刺し網漁が行われています。

それらの漁にかかる生き物はさまざま、水揚げされても競りにかけられないものは海(浜名湖)に戻れます。

その中にウニがあります。長いトゲを持つのがムラサキウニの仲間、短いのがバフンウニの仲間です。



魚などを網から外して水揚げした漁師さんは網に無数についた生き物を一つひとつ外して網を掃除します。

その網にはウニのほか、この季節はアメフラシやヒトデ、巻き貝などが絡まっています。この季節の浜名湖の砂底コレクションです。

浅い浜名湖を行けば砂底には驚くほどウニがいるのを見ることができます。

それでも浜名湖の幸として市場に揚がらないのは、浜名湖のウニは大きな卵巣を持たないからです。

浜名湖にこんな大きなウニがいるといえば食べたくもなりますが、全ての生き物は浜名湖の生態系の中にあります。観察したらまた海に還してあげたいですね。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏市場の漁師さん

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浜名湖雄踏市場のオオウナギ

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖といえばウナギ、浜名湖はウナギ養殖の発祥地として減ってはいますが今も多くの養鰻池(ようまんいけ)でウナギを養殖しています。

浜名湖では養殖のほか天然うなぎを見ることができます。

そのほかに特別に珍しいうなぎが棲んでいます。



浜名湖伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」に太くて大きなうなぎが水揚げされました。
オオウナギです。

オオウナギはニホンウナギとは違い、育てば2メートルにも達する文字どおり大きく育つウナギ、全身が尾まで太く独特の姿をしています。

写真でははっきりしていませんが全身にまだら模様を持つこと。特に尾が太いことで知られています。

地域によっては天然記念物ともなっているオオウナギ、浜名湖の自然の豊かさ、育つ種の多さを教えてくれる魚です。

※取材協力:浜名漁協 雄踏市場の漁師さん

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浜名湖のウニ熟れる季節

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静岡県の西部、海につながる浜名湖は全国でも珍しい潮の干満を通じて海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の夏の名物ワタリガニを獲る刺し網にかかる浜名湖のウニが熟れています。

市場に揚るものではありませんが割ってみると美しい卵巣を持っています。



口に入れてみれば潮の味の甘さ、北の産物ばかりと思っていましたが浜名湖にもウニは棲んでいるのです。

ムラサキウニのような棘が長い種とバフンウニのような種が見られます。

※南浜名湖あそび隊!は浜名湖の幸・遠州灘の幸・漁師さんの活躍を応援しています。


 

浜名湖アカニシ ナギナタホオズキを背負う巻貝

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の生き物が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の岸沿いを散策すれば水際を這う大きな巻き貝を見つけることがあります。

浜名湖のサザエとも呼ばれるアカニシです。

サザエは海藻を食べますがアカニシは肉食の貝、じつはアサリを食べていますから潮干狩りなどの瀬で見つけることができます。

殻ごとよく洗い、そのまま茹でてサザエのようにくるりと身を取りだし、スライスして食べることができます。

この時期のアカニシは時にその殻に卵を背負っています。



アカニシの卵はこのような形をしています。

長くて先が曲がっていることからナギナタホオズキと呼ばれています。

海ほうずきとも呼ばれるアカニシの卵です。

水際で見つけるアカニシは殻を引きずった跡をつけて移動しますが、動きが速ければ殻を借りた大きなヤドカリが入っています。

えいやっと捕まえて裏返し、さてアカニシでしょうかヤドカリでしょうか。見つけてみてください。

南浜名湖あそび隊!https://shlakers.hamazo.tv/


 

浜名湖雄踏港 オールバックのかわいい子 ハリセンボン

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

秋の潮美しい浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場にオールバックが似合う魚がやってきました。

ハリセンボンです。

ハリセンボンは針を立ててまるで風船のように膨らんだ姿が有名ですが、普段はこのように鋭い針を後ろに撫でつけたような姿をしています。
ご覧いただけるようにフグの仲間であるのがわかります。

以前に揚がった時は既に提灯のように膨らむまさに針千本状態でしたが、今回はオールバックのまま、危険を察知すると膨らむだろうハリセンボンは漁師さんの網にかかり市場に運ばれ、浜名湖の生き物を展示する小さな水族館「浜名湖体験学習施設ウォット」へと寄贈されます。



オールバックにしていても頭の上には6本の角が突き出ています。

大きな魚に食べられないようふくらんで威嚇するハリセンボンも、優しい漁師さんに捕らえられて終の棲家であるウォットで子供たち(子供の心を持つ私たち)の人気者になるのでしょう。

膨らまないで穏やかなオールバックの子がウォットへの寄贈生け簀を泳いでいたのです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん

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浜名湖の恐怖!1.5メートルものダイナンウミヘビ

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸が集まる鷲津市場の昨日、いつも漁魚をさまざま紹介いただいています鷲津の漁師星川さんから”怖い”お誘いをいただきました。
「ダイナンウミヘビが獲れたよ」

ダイナンウミヘビとは浜名湖の漁でしばしば揚がる未利用魚、ウナギ族ではありますが避けたような口を持ち醜悪で獰猛、漁師さんにかみつこうとするという迷惑な生き物です。



浜名湖の漁魚には時にかなりの大きさのものが揚がります。今年の春に浜名湖のアメリカンマリーナ「浜名湖ボートクラブカナル」の柴田さんにルアーゲームの計測用のメジャーをいただきましたので、早速に活用です。https://canal.hamazo.tv/



このダイナンウミヘビは1.5メートルほど、もう一匹は2メートル近い長さを持っていました。
まさに耳まで避けたという口、鋭い歯、噛みつけばハモや猛蛇のように体をグルグル回してちぎり取るといいます。



太さに対し驚くほど長いのも”ニョロニョロ系苦手”にはたまらない恐ろしさです。

それでも星川さん、漁師さんはどんな魚も生態系の一部として海に還してあげています。



海に戻ったダイナンウミヘビはまさにヘビのように頭を上げてくねって泳ぎ、ついでにエサを漁っていたカワウを脅かして泳ぎ去りました。

苦手苦手としていたダイナンウミヘビを星川さんのご協力で紹介することができました。ブルブル・・ああ、怖かった。

※取材協力:浜名漁協鷲津支所 鷲津漁師星川さん

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浜名湖雄踏市場 アカエイの赤ちゃん誕生

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸が水揚げされる雄踏市場の朝、船の上の漁師さんから「さあ大変!」と声をかけていただきました。

浜名湖のアカエイの出産です。



アカエイは卵胎生といい、卵を体の中で孵化させて幼魚の姿で出産します。

水揚げしたアカエイのお腹から次々生まれたエイの赤ちゃんはこんなに小さく何匹も出てきます。



尾から分かれた針に毒を持つことから危険魚のアカエイ、それでもこんなかわいい子たちの出産に、急いで海に還してあげた漁師さんなのでした。

海のものは何らかの生態系に役立っている。漁師さんは自然と共に暮らしています。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏市場の漁師さん

※南浜名湖あそび隊