浜名湖 アユを追って下るアユカケ

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南浜名湖は海の産地、冬近づけば浜名湖に流れ入る川筋は賑やか、寒がはじまると下る魚たちが流れ下り、浜名湖伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」に入るようになります。

多くのマハゼが下る中、ハゼよりはるかに大きい怪物が混じることがあります。
アユカケです。

真っ赤な口をした大きな頭を持つこの魚は浜名湖ではアユカケと呼ばれますが全国ではカマキリと呼ばることからしても不気味な魚です。

アユカケはエラの角のフックのようになった部位でアユをひっかけて採り、食べてしまうと言われています。



浜名湖へ流れ入る川筋には多くのアユが棲んでいます。
浜名湖の漁がはじまる新年度は4月、浜名湖で最も早い時期に泳ぐ魚はアユゴと呼ばれるアユの稚魚たちです。

海である浜名湖で稚魚時代を過ごしたアユたちはやがて浜名湖に流れ入る川を遡上して育ちます。
そして秋に産卵のために海である浜名湖に流れ下り、産卵して一生を終えるのです。



同じ漁師さんの網に入っていった真っ黒になったアユ、産卵を終えてやせ衰えた落ちアユです。

年魚であるアユは4月のアユゴから12月の落ち鮎で一生を終えていきます。

アユカケはそのアユを追って下り、海である浜名湖で産卵します。

海である浜名湖は川の魚の産卵場となり、また来年に無数の新しい命を放つのです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
雄踏港市場のお魚さん
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今期最後近づく 浜名湖ドウマン 丸小水産ばあばのオススメ

カテゴリー │☆丸小水産ばあばのオススメ



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の冬のはじまり、そろそろ獲れなくなるだろうと予想されていたカニが豊漁となりました。

浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場の競りに合わせてやってきたのは、仲買の丸小(まるこ)水産のばあばです。

「今日はドウマンが見えるよ」、朝の市場に漁師さんが並べる籠ごとに入札方式で行われる競り、事前にどんな魚やカニ、エビがどのくらいあるかを見定めるのもばあばの仕事です。

「〇〇が見えるよ」という言い方は水揚げ数が多いことを表します。

浜名湖の漁には豊漁になる法則があります。

潮の干満の影響を強く受けるものの、外海の大波は入らない浜名湖は静かな海、風が強く吹く、雨が降り雨水が流れこむ、冷えがやってくる、潮が動く日であること、月が隠れているなどの要素が重なると、時に豊漁を迎える魚種があります。



特にドウマンは市場に数匹の朝もあれば数十匹という大漁の日があります。

「もう終わりかと思ったから先日たくさん買ったんだよ」というばあばも、この機会を逃すはずがありません。

大ダル×2にどっさりの浜名湖ドウマンを仕入れています。

今期最後の水揚げ近づく浜名湖ドウマン、オスは最大サイズに、メスは内子をたっぷり持つ浜名湖のご馳走です。

浜名湖ドウマンは扱う魚屋さんで、もしくは浜名湖料理店でお楽しみください。

丸小水産(火曜定休)はこんなお店マップはこちらです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 丸小水産のばあば
丸小水産ばあばのオススメ
雄踏港市場のお魚さん
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弁天島の残照、明日を知らせる光

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南浜名湖は海の産地、冬はじまりの海にトラフグ漁、底曳き漁が出漁した今日、残照の弁天島に赤鳥居が浮かびあがります。

昼間には釣りや海辺の散策で臨まれる弁天島のシンボル赤鳥居は夜間にライトアップされて海に浮かび、昼も夜も弁天島の中心を示しています。(22:00時に消灯)

JR弁天島駅を降りて向かいの小道を降りれば弁天島海浜公園のこの赤鳥居の前に達する弁天島の中心です。



残照の中の今切を跨ぐのは国道一号線浜名バイパス、暗さを増した弁天島の空を東に進む車のライトが飛んでいきます。

夜の弁天島は昼間とはまた違う光を楽しむことができるところです。

弁天島から舞阪港を臨めば港沿いにある高い建物浜名漁協製氷工場の屋上に回転灯が光ります。

今夜は青い回転灯が点灯、青は明日のシラス漁が休漁を表します。
赤い回転灯はトラフグ漁の休漁を、黄色はこの時期はタイ網漁(時期によりタチアジ漁)の休漁を表します。

この点灯を見て明日の休漁を知ることができるのです。

南浜名湖弁天島の夜はさまざまな光で明日を知ることができるのです。

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こんにちは!南浜名湖 鳥の漁師さんカワウの瀬

カテゴリー │☆おはよう!南浜名湖



冬のはじまり、夜明けの青が橙色に変わる空に大きな編隊を組んで海へ向かう鳥があります。

冬の浜名湖に大群でやってくるカワウは浜名湖の冬鳥、一部は留鳥として過ごしますが、この時期から一気に群れが大きくなり、早朝の遠州灘の岸沿いで群れで漁する様子が見られます。

朝の漁が終わればその一部は弁天島の瀬にやってきて羽を休めます。
既に多くのカワウが来ていますが、真冬には瀬を埋めるほどの大群を浜名湖は養います。



浜名湖の漁する海鳥はさまざま、水面の魚はトンビは足で掴みとり、カモメ・小型のユリカモメはクチバシで魚を獲りますが、水面の下に潜り魚を追うことができるカワウはまさに鳥の漁師さんです。

一説では一羽二キロの魚を食うといわれますから千羽集まれば一トンもの魚を食べています。

これほどの群れが浜名湖の岸辺の森に営巣し、冬の間に産卵し子育てをします。
群れが営巣した森はフンの害なども著しく問題にもなっています。

群れで漁するカワウが向かう海は小魚が群れる海、早朝には遠州灘のほか赤鳥居周辺の海でも漁し、その群れにカモメなども混ざります。

水中まで追うカワウに追い込まれた小魚たちは水面に浮き、それをカモメが啄んでいます。

南浜名湖は海の産地、巨大なる冬の海鳥を養うことができる豊かな海なのです。

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浜名湖雄踏港 11月の終わり冬のはじまり

カテゴリー │雄踏港市場のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の11月の終わり、潮の干満の影響を強く受けながらも静かな浜名湖は、冷えと風が吹いた翌日は伝統の小型定置網に多くの魚・カニ・エビなどがかかります。

今朝の市場に多く水揚げされたのはマイワシです。
先週は下アゴの小さいカタクチイワシが水揚げされましたが、マイワシは大きく体に黒い点を持っています。



浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場の早朝です。
雄踏港市場の競り(入札方式)は漁師さんが並べた籠や容器ごとに行われます。

並べた籠ことに仲買さんが札を入れますから大漁の日は競りが長く続きます。

今朝はマダカ(スズキに満たないサイズ)やコノシロ、イワシに浜名湖ドウマン、冷えと共に下るウナギなどが水揚げされています。



冷えがはじまれば多くの魚は深みに移動し動かなくなり定置網にかかりずらくなってきます。

冷えはじまった市場に水揚げされるのはマハゼ、やがてマハゼばかりの水揚げとなれば今年度の漁が終わってきます。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
雄踏港市場のお魚さん
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与佐亀テルさん 浜名湖マハゼ・最後のワタリガニ登場 

カテゴリー │雄踏港市場のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖も冬がはじまっています。

浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場では冬の訪れをマハゼの水揚げで知ることができます。

釣りでマハゼが釣れるうちは秋、冷えで深みに移動して浜名湖伝統の定置網「角立て網(かくだてあみ)」に入るようになれば冬のはじまりです。
市場に舞阪の刺し網漁師与佐亀テルさん・ジュンさんがやってきました。

マハゼの水揚げです。

マハゼは大きさによって楽しみ方が変わります。テルさんの大ハゼは刺身やアライに、中サイズは天ぷらに、小さいものは浜名湖名物の佃煮に加工されます。



そして見せていただいたのがワタリガニです。

初夏のはじまりから水揚げされる浜名湖のワタリガニはガザミ・タイワンガザミ・イシガニなど、夏に盛りを迎え秋に最大サイズとなり、この季節に網にかからなくなります。

1月中旬にシーズンを終える浜名湖の市場は4月1日までお休みとなり、次に見られるのは来年度となります。
浜名湖の冬はじまり、ドウマンもワタリガニもいよいよ見ることが少なくなってきます。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 与佐亀テルさん
雄踏港市場のお魚さん
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舞阪港の抽象絵画 ミズダコ

カテゴリー │舞阪港市場のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪港から沖へ、駿河湾や相模湾と同様の深みに漁するのが一艘曳き底曳き漁の共榮丸です。

舞阪名物メヒカリや舞阪の甘エビアカスエビ、ノドグロなどを水揚げする共榮丸の漁師さんが選別をしています。

遠州灘の深海に棲むミズダコです。



ミズダコは深海に棲み北海道など寒い地方に多く、育てば2メートル以上にもなる大型のタコ。
遠州灘にはさほど大きいものは棲んでいませんが、活きている時は美しいオレンジ色をしています。

浜名湖に多いマダコと違い、正体なく緩み、ボウラ(水揚げ用の籠)に溶けるように溜まっています。



ミズダコが溜まるボウラは何ハイいるのかわからないほど、ここから大きさ別に籠に分けて競りにかかります。

これほど正体が無くなっていてもお湯につければまるでマダコのように真っ赤に茹で上がり、マダコより安価なタコとして愛されています。

ミズダコはまるで抽象絵画のよう、あちこちに目があるズルズルヌルヌルの溜まるボウラを怖々と覗くのです。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港共榮丸
舞阪港のお魚さん
共榮丸一艘曳き底曳き漁
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風吹けば豊漁 豊漁予想の浜名湖の漁

カテゴリー │雄踏港市場のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖には大きな川が流れ入り、潮の干満を利用して魚が上り下りしています。

その一つが堀留川とも呼ばれる新川放水路、舞阪の北側から東へ、浜松市西区区役所前を流れる大きな川です。

今切から一番鉄橋を過ぎて出入する潮の影響を強く受けるこの川には多くのスズキ(セイゴ・マダカ)、ハゼや天然ウナギ、浜名湖ドウマンなども棲んでいます。

「今日から風が吹きそうだな」、浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場に水揚げする漁師さんが話します。

舞阪港や新居港など外海遠州灘に漁する漁師さんは強い雨や風は大敵、出漁ができなくなりますが、浜名湖内の漁は違います。

潮の干満の影響を強く受けながら静かな浜名湖は強い雨や風で魚やカニ・エビ・ウナギなどが流れ下るのです。



浜名湖に強い雨が降り、川や水路から雨水が流れこみ、風吹けば魚たちが大挙して下ってくる。

漁師さんは伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」を降ろして魚を待つのです。

浜名湖漁師さんが「風が強くなりそうだな」と空を見上げれば大漁の予想、まだ夜が明けぬ浜名湖の網に小舟を寄せて水揚げする楽しみは雨や風、冷えの朝にあるのです。

荒れた天気の翌日の市場は漁師さんの笑顔が見られるのです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
雄踏港市場のお魚さん
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おはよう!南浜名湖 11月26日 風強まる朝の休漁

カテゴリー │☆おはよう!南浜名湖



早朝の強い雨がやみ晴れ間も見えてきた南浜名湖の朝です。今日は強風の予想となりしらす漁を含め遠州灘に向かう漁は全て休漁となりました。

弁天島のシンボル赤鳥居の脚はたっぷりの潮に洗われています。
今日の干潮は12:04分、満潮は17:30分の大潮の海です。



浜名湖が海に注ぎ、豊かな海が浜名湖を潤す幅200mの海道、ここが今切です。
全国でも珍しい海につながる浜名湖は、潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

舞阪港の出漁情報は「舞阪港のお魚屋さん」こと中一水産がおしえてくれます。
全漁種休漁です。

舞阪しらす漁を出漁情報・競り場・しらす加工場からおしえてくれるのが「舞阪しらす親分一家」こと丸昌河合商店のみなさんです。
休漁です。

洋上から舞阪しらす漁を、浜名湖から浜名湖海苔養殖をおしえてくれるのが「海その幸」こと氷川丸のみなさんです。



弁天島の潮干狩り桟橋です。
朝の満潮の弁天島は浮き桟橋が高く浮いています。

今日は風の予想、風吹けば大漁が予想される浜名湖の漁に期待があがっています。

浜名湖の幸・舞阪しらす干しのお買い物・お食事に釣りに海辺の散策にお出かけください。

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舞阪港のイタチ シゲと呼ばれるヨロイイタチウオ

カテゴリー │舞阪港市場のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪港から今切を抜けて沖へ10マイルほど行けば、遠州灘には駿河湾や相模湾と同様の深みがあります。

舞阪港の一艘曳き底曳き漁の共榮丸は300mもの深海に網を曳き、舞阪名物メヒカリや舞阪の甘エビことアカスエビやノドグロなどを獲っています。

その網にかかる面白い名を持つ魚がヨロイイタチウオです。



舞阪港ではシゲとも呼ばれるヨロイイタチウオはヌルが多くちょっととぼけた顔をしています。

癖のない白身を持ち、これからの季節はタラのように鍋の材料として珍重される隠れた高級魚のひとつです。



写真は幼魚サイズのものですが、姿は尾が細く消えてゆくナマズのような姿、育てばズッシリした身を持ち50センチほどの丸々したものが水揚げされています。

舞阪港で直接目利きする料理人さんが目をつけるシゲ、白身を昆布締めにして楽しむ料理。
多く水揚げされないことから一般の魚屋さんには出回らない隠れた高級魚が水揚げされています。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港共榮丸
舞阪港のお魚さん
共榮丸一艘曳き底曳き漁
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