舞阪沖水平線の沖 共榮丸底曳き漁 舞阪名物メヒカリ・アカスエビ

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舞阪沖水平線の沖 共榮丸底曳き漁 舞阪名物メヒカリ・アカスエビ

南浜名湖は海の産地、陸(おか)から見れば水平線辺りの300mもの深海に網を曳く一艘曳き底曳き漁の漁期は9月1日から5月15日まで、真夏を除き漁期が続きます。

特に真冬にはトラフグ漁と底曳き漁のみとなるこの時期は舞阪の大きな期待を担っています。
※2月15日よりサヨリ漁、3月からタイ網漁がはじまる。

海の生き物は全て何かの役割がある。水揚げしない生き物を海に投げ戻せば、鳥はその取り分を争います。

舞阪沖水平線の沖 共榮丸底曳き漁 舞阪名物メヒカリ・アカスエビ

船上は網をあげる度に選別が続き、選別された鮮魚・メヒカリ・アカスエビ・ミズダコなどに分けられて大ダルに詰め、氷締めされて船倉へと納められています。

船には鳥がつき、前に後ろに飛んでは投棄される分け前を待つ、水平線の沖は漁師さんと鳥、大型船のみの海域です。

舞阪沖水平線の沖 共榮丸底曳き漁 舞阪名物メヒカリ・アカスエビ

舞阪が共榮丸を待つのは舞阪名物メヒカリは底曳き漁の共榮丸のみが獲る魚であるから。
大きさ別に分けられるメヒカリは大きなものは開いて、小さなものは頭をとった丸のまま一夜干しして楽しまれます。

舞阪の家々でメヒカリ干す様子は冬の風物詩でもあります。

舞阪沖水平線の沖 共榮丸底曳き漁 舞阪名物メヒカリ・アカスエビ

共榮丸が港に着けばまだ舫われないうちから仲買さんが乗り子さんに訪ねるのがアカスエビの水揚げです。

メヒカリもアカスエビも共に獲れるキンメダイもノドグロ(メヒカリ)もチョウカ(ユメカサゴ)も、深海に棲むものはうまい脂を持っています。

舞阪物を扱う料理店や居酒屋さんで刺身で楽しまれるアカスエビは舞阪の甘エビとも呼ばれています。
家ではボウルに山と入れ、家族で殻をパリンパリンと剥いては背ワタをとり、そのままいただきます。

また、殻を剥いて一日置けばさらに脂がしっとりと美味しくなるのもアカスエビの愉しみ方です。

舞阪沖水平線の沖 共榮丸底曳き漁 舞阪名物メヒカリ・アカスエビ

底曳き漁で期待される高級エビがアカザエビです。

イタリア料理でスカンピと共に使われるアカザエビはなかなかの高級エビとして取引されていますが、舞阪では伊勢エビと同様に刺身で、その大きな頭やハサミは味噌汁に入れて愉しみます。

舞阪沖水平線の沖 共榮丸底曳き漁 舞阪名物メヒカリ・アカスエビ

舞阪の船は早暁に出漁し、午後の水揚げを目指します。

共榮丸は舞阪の船では最も大きく「大船(おおぶね)」と呼ばれ(しらす船は小船)、最も沖(カツオ漁などを除く)の海域に網を曳いています。

水平線の沖は風波の海、陸(おか)寄りが薙いでいても沖で揺られて操業しています。

午後の舞阪に水揚げする共榮丸はその日の漁で最も遅く水揚げされ午後の舞阪を賑わしています。

※この話は2013.11.14の同乗記を再編集しています。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港共榮丸
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共榮丸一艘曳き底曳き漁
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この記事へのコメント
カネサンにアカスエビを頂いて初めて食べました。
甘くて脂がのっていてすごく美味しかったです。
舞阪育ちなのに知らないことが一杯です。
今年は海がおかしいと聞きました。
海のみでなく自然がおかしいですね。
イチゴ作りも大変です。
大自然の前には人の力の無力なこと。
思い知らされています。
楽しい記事を楽しみにしています。
Posted by いちごいちえいちごいちえ at 2016年02月19日 21:51
いちごいちえさん、素敵な名前ですね。
カネサンのみなさんとは公私ともお世話になっています。
自然と共にある舞阪や浜名湖、不漁もまた自然のなせるものであります。
それでもカネサンのみなさんのおいしい干物をいただきながら明日こそと励む漁師さんと共に暮らしています。いちごづくりもまた同じなのでしょうね。
お便りありがとうございました。
Posted by イチロー@南浜名湖.com編集長イチロー@南浜名湖.com編集長 at 2016年02月22日 16:53
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