南浜名湖あそび隊！

浜名湖のアサリを漁師の手で復活させよう！

浜名湖のアサリ漁師は、浜名漁協採貝組合連合会に属し、通年
の漁のため、アサリを食害するウンナイ採り（ツメタガイの卵塊駆
除）や、産卵期の貝のために禁漁区を設け次世代に繋げながら
漁を行っています。

8月10日（土）に行われたのは「アサリ移設」事業、アサリの漁場
外に育つ稚貝を採集し、潮通しがよくアサリをより成長させる漁場
へと蒔き、今期の漁を確保しようという事業です。

アサリ種苗センターのアドバイザーであり、この二ヶ月半でアサリ
種苗のノウハウを漁師さんと共に考え実践してきた静岡県水産技
術研究所浜名湖分場の霜村さんが合流します。



JR新幹線の北側の水路に育つ稚貝を、船から足が立つ海に降り
て貝を掻く「陸掻き（おかがき）」という方法で稚貝を採集します。
一見海の中で涼しそうに思われますが、海に照り返す夏の太陽
の中での作業は汗びっしょりになります。



アサリ漁師さんは、腰につけた潜望鏡というメガネで砂底を覗き、
貝の目と呼ぶ、アサリの給水管の穴を探し、その密度が高く、掻き
やすいところを効率よく掻いてゆくのです。



今回採集した貝は、貝牡蠣道具カクワの目からはこぼれるサイズの
もの、カクワに網をかぶせ、漁では獲らないサイズのものを集めてい
きます。

今回採集した水路は、今後アオサが繁茂し、アサリの稚貝の生育
が難しく、多くは死滅するところ、この時期に移設することにより、貴
重な浜名湖の天然資源を活かすことができるのです。



浜名湖の採貝漁師さんの仕事は、浜名湖を船でいかねばならない
岸から離れたところで行われています。
普段は見ることのない、採貝の作業を間近に見せていただくことが
できました。

この後、山本会長、霜村さんと共に、もうひとつの班「長柄（ながえ）」
の採貝場へと向かいます。

※取材協力：浜名漁協採貝組合連合会
※浜名湖のアサリ復活　アサリ種苗