2012年01月23日14:54
弁天小僧が南浜名湖弁天島に住むならば、海風小僧は赤鳥居
の向こう側、鳥だけが棲む「いかり瀬」に住んでいます。
いかり瀬は船が無ければ渡れない、南浜名湖に浮かぶ大きな
砂の島なのです。
四月から八月末までは潮干狩りで賑わういかり瀬ですが、秋
からは浜名湖海苔漁師さんが通うだけの無人島となるのです。
人こそはおりませんが、一年を通じて鳥たちがやってくるの
が海風小僧の自慢です。
弁天島から南の海まで幾重にも海が重なります。
弁天島の前の海は赤鳥居のあるいかり瀬まで、いかり瀬の南
には堤防までの狭い海、その向こうに今切までの海があり、
今切水道の向こう側が南の海です。
いくつもの海を越えますが、いかり瀬だって太平洋の島のよ
うに陸からは離れているのです。
このいかり瀬にかつてはビーチバレーボール場がありました。
今もよく見ればその時の日除けにした杭などが残っています。
かつてはそのグラウンドに通う若者たちが赤鳥居まで船で渡
って遊んでいたのです。
ヒューヒューと冬の風吹くいかり瀬にはたくさんの木が生え
ています。
それは少し昔、ひとりの漁師さんが木を運んでは植えたもの
だと聞いています。
いかり瀬は「海洋性気候」に晒されたところですが、その木
たちはしっかりと根を張って今も育っているのです。
たくさんの鳥たちが遊ぶ渚は賑わっていますが、海にも響き
渡る舞阪の四時のチャイムが鳴る頃には、鳥たちはみな飛び
たってねぐらへ帰ってゆくのです。
海風小僧は静かになったいかり瀬から、きれいな舞阪や弁天
島、新居の夜景に見とれながら夜を過ごしているのです。
海風小僧の島≫
カテゴリー │海のおはなし
弁天小僧が南浜名湖弁天島に住むならば、海風小僧は赤鳥居
の向こう側、鳥だけが棲む「いかり瀬」に住んでいます。
いかり瀬は船が無ければ渡れない、南浜名湖に浮かぶ大きな
砂の島なのです。
四月から八月末までは潮干狩りで賑わういかり瀬ですが、秋
からは浜名湖海苔漁師さんが通うだけの無人島となるのです。
人こそはおりませんが、一年を通じて鳥たちがやってくるの
が海風小僧の自慢です。
弁天島から南の海まで幾重にも海が重なります。
弁天島の前の海は赤鳥居のあるいかり瀬まで、いかり瀬の南
には堤防までの狭い海、その向こうに今切までの海があり、
今切水道の向こう側が南の海です。
いくつもの海を越えますが、いかり瀬だって太平洋の島のよ
うに陸からは離れているのです。
このいかり瀬にかつてはビーチバレーボール場がありました。
今もよく見ればその時の日除けにした杭などが残っています。
かつてはそのグラウンドに通う若者たちが赤鳥居まで船で渡
って遊んでいたのです。
ヒューヒューと冬の風吹くいかり瀬にはたくさんの木が生え
ています。
それは少し昔、ひとりの漁師さんが木を運んでは植えたもの
だと聞いています。
いかり瀬は「海洋性気候」に晒されたところですが、その木
たちはしっかりと根を張って今も育っているのです。
たくさんの鳥たちが遊ぶ渚は賑わっていますが、海にも響き
渡る舞阪の四時のチャイムが鳴る頃には、鳥たちはみな飛び
たってねぐらへ帰ってゆくのです。
海風小僧は静かになったいかり瀬から、きれいな舞阪や弁天
島、新居の夜景に見とれながら夜を過ごしているのです。