舞阪港共栄丸 イシモチ

カテゴリー │舞阪港市場のお魚さん

舞阪港共栄丸 イシモチ

その特徴的な丸い鼻先ともっちりとした魚体、銀色の鱗を見れば
「イシモチ」であることがわかります。

じつは子供の頃に父に連れられていった夜釣りの思い出の魚なの
です。

まだ竿も持てず、父のバイクの後ろでつかまり行った夜の海、
アセチレンの匂いが「ジジジ」と音を出して灯りとなるカーバイ
ドランプ一つが浜の灯りです。

※これまで「カーバイト」かと思っていましたら正式には「カー
バイド」という名だそうです。

以外なほど届く灯りで昼間と間違えて出てきた小さなカニと戯れ
るだけで子供の仕事、父は一人では寂しかったのでしょう。

帰れば自慢そうに、食卓のイシモチを長男である僕の皿に乗せて
くれたものでした。
※弟や妹はまだ幼くて魚など好きではありませんでしたけれど

舞阪港共栄丸 イシモチ

浜松ではオートバイのことを「ポンポン」と呼んでいました。
ポンポンの後ろに乗り、父に掴まってゆくのは楽しいことでした
が、手を話せば後ろに落ちて死んでしまうかもしれない。

そんなことを子供心に思っていたものでした。

イシモチは「グゥグゥ」と鳴く魚、子供心の原風景にある夜の
海の魚なのです。



同じカテゴリー(舞阪港市場のお魚さん)の記事

 
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
舞阪港共栄丸 イシモチ
    コメント(0)