深い海の淵から THE DEEP SEA7 アンコウ

カテゴリー │遠州灘のお魚さん

深い海の淵から THE DEEP SEA7 アンコウ

海の生き物にはさまざまな連鎖があり、どれが大切な役割をし
ているのかはわからない。

舞阪港から南へ8.5マイル、水深200メートルまでなだらかに降
りてゆく砂泥の深い海から三枚刺し網があがってくる。
覗きこめばどこまでも見えるような澄んだ海の底、そのほのぐ
らい中深海から魚たちはあがってくるのです。

小さい「アンコウ」です。

小さくともびっしりと歯を持つ大口をあけてあがってきたア
ンコウはその貪欲さを思わせる口であらゆる魚を獲っては食
うのだと予測できる。

先日サケが大挙して遡上するカナダ北部の河の話しを読んだ。
サケが産卵のために遡上すれば、その後ろをイワナやウグイ
などが追ってくる。

産卵された卵が川底を転がるのを待ち、それを捕食する。
逆にイワナたちが産卵を迎えるとサケの稚魚たちはその卵を
食おうと川下で待ち構えているという。

深い海の淵から THE DEEP SEA7 アンコウ

小さなアンコウは漁師さんによってまた海に戻される。
そのアンコウは確かに遠州灘の連鎖の中にいる。

小さな頃には常に捕食する魚に食われていたかもしれない
アンコウは何かを食いながら遠州灘を育てている。

海に落ちるとブルッと身震いして深い海に戻ってゆく。
その季節にはまた育って網にかかるかもしれない魚は網に
かかったことなどなかったように、ゆうゆうと潜ってゆく。

取材協力:漁徳丸



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