南浜名湖あそび隊！

南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸が集まる雄踏（ゆうとう）港市場に水揚げされる魚のほとんどは伝統の小型定置網「角立て網（かくだてあみ）」で獲られてています。

この季節にはサイマキことクルマエビやセイゴやマダカ（スズキの幼魚）やガニ（ワタリガニ＝ガザミなど）と共に、この季節浜名湖を泳ぐさまざまな魚が入ります。

漁師さんは同じ魚種を大きさに分けて競りに出しますが、数が揃わない魚をまとめて籠に入れて出すことがあります。
市場ファンから「夢の浜名湖バラエティセット」と呼ばれるひと籠です。

この籠には縞模様が美しく刺身でおいしいシマウシノシタやムニエルなどで楽しむウシノシタが入っています。

真ん中の大きめな魚はメジナ、小さいうちはエサ盗り魚として釣人に嫌われますが育てば磯釣り魚として狙われる魚です。
下にはこれも浜名湖の釣りの人気を集めるメバルがいます。

仲買さんが競り落とした後、許されれば買うことができる場合があります。



競りに多く並ぶのはサイマキと呼ばれるクルマエビです。
初夏から日に日に育ちながら水揚げされるクルマエビは大きいものは刺身で楽しめるほどの大きさになっています。
今後水揚げは今後真夏まで続いていきます。



今朝の雨でご難だったのは浜名湖のマダコたち、海につながる南浜名湖など塩分濃度が濃い海域を好むマダコたちは今朝のような大雨にあえば流れこむ真水に追われて南へ南へと逃げ下ってくるといわれています。

浜名湖のマダコたちはこの季節の浜名湖のご馳走サイマキやワタリガニと捉えてエサにしていることから味が濃いといわれています。

まだ次の満ち潮が浜名湖を潤せば塩分濃度をあげてゆく浜名湖、マダコたちは浜名湖が海につながる今切から北へと泳ぎ広がっていきます。

サイマキが多い年はマダコも多い、海とつながる浜名湖にはこんな営みもあるのです。

※取材協力：浜名漁協雄踏支所　雄踏港の漁師さん
※雄踏港市場のお魚さん