2012年05月25日14:16

南浜名湖がまだ寝静まっている頃、またはまだ深夜の時間を楽
しんでいる頃、舞阪のカツオ船団ははるか南の黒潮に向って航
行しています。
そして初夏の早く開ける朝には黒潮に縄を曳きはじめ、やがて
陸(おか)が朝を迎える頃その漁を終えて、数時間もの距離を戻
り競り場に到着するのです。

船の両舷から伸ばした曳き縄棹は漁師さんの腕、曳き縄は手そ
のものです。その手がカツオを掴むまで引き寄せひきよせして
一匹づつ黒潮の子たちを船中にあげ、一匹づつ手間をかけて絞
めてはカンコウに寝かせてゆくのです。

厚いスポンジのベッドはカツオたちの段ベッドになって詰ってい
ます。二つ目のカンコウも行儀よく並んだカツオたちが柔らかい
ベッドの上でその身が運ばれてゆくのです。

船内の時計は帰りに要する時間までギリギリを示しています。
漁徳丸のエージ船長はこの日最後のカツオを丁寧にそのベッドの
最上段に乗せ、また厚いスポンジをかけて氷をまくのです。
舞阪へ、母港へ、カツオ豊漁の報を待つ人たちの町へと向う船
上では明日の漁のスタートとなる片付けがはじまります。
※取材協力:漁徳丸
舞阪港カツオ漁 漁徳丸 やさしいベッドの最上段≫
カテゴリー │漁徳丸 黒潮のカツオ漁

南浜名湖がまだ寝静まっている頃、またはまだ深夜の時間を楽
しんでいる頃、舞阪のカツオ船団ははるか南の黒潮に向って航
行しています。
そして初夏の早く開ける朝には黒潮に縄を曳きはじめ、やがて
陸(おか)が朝を迎える頃その漁を終えて、数時間もの距離を戻
り競り場に到着するのです。

船の両舷から伸ばした曳き縄棹は漁師さんの腕、曳き縄は手そ
のものです。その手がカツオを掴むまで引き寄せひきよせして
一匹づつ黒潮の子たちを船中にあげ、一匹づつ手間をかけて絞
めてはカンコウに寝かせてゆくのです。

厚いスポンジのベッドはカツオたちの段ベッドになって詰ってい
ます。二つ目のカンコウも行儀よく並んだカツオたちが柔らかい
ベッドの上でその身が運ばれてゆくのです。

船内の時計は帰りに要する時間までギリギリを示しています。
漁徳丸のエージ船長はこの日最後のカツオを丁寧にそのベッドの
最上段に乗せ、また厚いスポンジをかけて氷をまくのです。
舞阪へ、母港へ、カツオ豊漁の報を待つ人たちの町へと向う船
上では明日の漁のスタートとなる片付けがはじまります。
※取材協力:漁徳丸