浜名湖クルマエビの五つの秘密

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浜名湖クルマエビの五つの秘密

南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の初夏はエビの海、マキやサイマキと呼ばれる天然クルマエビが浜名湖の市場に揚がり始めます。

大きなものは殻をパリンパリンと剥いて刺身で、天ぷらで、フライパンで煎って塩をしてなど、味のよいクルマエビは初夏に楽しみたい浜名湖の幸の一つです。

今日は浜名湖のサイマキ、クルマエビの五つの秘密を紹介いたしましょう。

1.クルマエビの色はさまざまなこと

写真でご覧になるように上のエビは赤っぽく、下は青っぽく見えます。
赤いほうが高級に見えるために珍重されますが、漁師さんに聞けば棲んでいる場所によって色が変わるそうです。

青い色は砂底の海域に、赤は砂泥があるなど浜名湖の底の様子で保護色になるのではと言われています。

浜名湖クルマエビの五つの秘密

2.クルマエビの尾は美しい扇であること

天ぷらなど料理になれば全てが赤くなってしまうクルマエビ、じつは活エビの尾は青や黄色など美しい色を持っています。

市場で競り籠に数十尾が入れば青や黄色に光る尾がとても美しく見えるのです。

浜名湖クルマエビの五つの秘密

3.クルマエビの頭は二つに割れること

活クルマエビを水揚げし大きさに分けている漁師さんの手元を見れば、触られたことで興奮するのでしょうか、一つであった頭がこんな風に二つに割れる時があります。

エビだからかいませんが、これを目の前で見たら相当怖そうです。もしかしたらクルマエビは敵をこうして威嚇しているのかもしれませんね。

敵が来たら顔が二つに割れる。恐ろしやおそろしや。

浜名湖クルマエビの五つの秘密

4.クルマエビはエサでもあること

市場にクルマエビを水揚げする漁師さんは大きさ別におおよそ4種類に分けて競りにかけています。

1.大 2.中 3.小 4.エサ

高級エビであるクルマエビのこと、大ともなれば取引金額もはりますが、じつは最も小さい4のエサ、これはエビでタイを釣るという言葉どおり、活エビとして取引され、まさに釣りのエサとして取引されています。

活エビを食べている浜名湖の魚たち、タイやマダカ(スズキ)などのエサ釣りで用いられています。
一尾あたりの値段を聞けば釣り人さんの負担も大きく、それだけ大きな魚を釣るためには投資が必要なのです。

5.クルマエビは海と浜名湖を行き来すること

冒頭で紹介するように浜名湖は海とつながる湖、潮の干満を利用して多くの魚やカニ・エビ・生き物が海とを行き来しています。

初夏のこの時期に夜の干潮の潮を利用してエビをすくう浜名湖の許可漁「エビすき漁」が行われています。

潮通しがよい海域に出た漁師さんは潮が下がる(引き潮)に乗って海へと流れ出してゆくエビを灯りを照らしてすくいあげます。

遠州灘に出てさらに育てば海のクルマエビとなり30センチほどの大エビへと成長します。
また逆に満潮に向かう潮に乗って小さなエビたちが浜名湖に流れ入り、エサな豊富な浜名湖で育ちます。

まだまだたくさんの秘密を持つ浜名湖のサイマキことクルマエビ。

浜名湖の幸を扱う魚屋さんでお求め、または浜名湖料理店でお楽しみください。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
雄踏港市場のお魚さん



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