浜名湖伝統漁角立て網(かくだてあみ)・袋網を見る

カテゴリー │雄踏港市場のお魚さん

浜名湖伝統漁角立て網(かくだてあみ)・袋網を見る

南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖では、伝統の角立て漁(袋網漁)で魚が獲られています。

浜名湖に架かる橋から湖面を見ればこんな網がかけられているのを見ることができます。これが角立て網(かくだてあみ)です。
角立て(かくだて)は通称、漁師さんは袋網組合に所属しています。

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※写真:はまなこ里海の会の角立て網の模型

角立て網は先端が矢尻のような形をした小型の定置網、矢尻に向かうまっすぐの網を道網(みちあみ)といい、潮の動きで泳いできた魚やカニやエビは矢尻の三カ所につけられた袋網入ります。

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漁師さんが袋網を降ろしています。文字どおり袋の形をした網に入った魚は戻れないよう考えられた逆漏斗状の構造を通って奥に入ります。

漁師さんは午後にこの網を降ろし、夜間の潮の干満で入る漁果を早朝に水揚げし、市場に運んでいます。

定置網は仕掛け放しではなく、長い道網にはゴミがかかり、今年は大きなクラゲも入ればはずす作業もあり、毎日全ての網を上げ下ろししています。※大雨などでは多くの流れゴミがかかり、放置すれば網が倒れ壊れてしまいます。

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角立て網を教えていただいているのが、雄踏の漁師加茂武さんです。
82歳の最長老にして現役、漁が少ない時も毎日市場に通い、後輩の世話をされています。

「長い道網は50ヒロ(両手を伸ばした長さ)だから70mくらいあるんだよ、三角のところも15mはあるよ」

それほど長い網を毎日揚げ降ろしするのが角立て漁師さんの仕事のひとつです。

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武さんの網は国道1号坪井から北へ、湖南高校を見ながら渡る橋の袂に仕掛けられています。

ここは浜名湖に続く川、堀留川(新川放水路)と呼ばれ遠く佐鳴湖に続く川筋です。
この川に網をかける漁師さんは月に一度クジを引き、角立て網のしかける場所を順に選び、移動させています。

よい場所を独り占めにせず、分け合って暮らす里海の暮らしが今も守られています。
浜名湖の幸はほぼ角立て漁で獲られていて、その漁師さんの数は50人ほどだと聞きました。

「ときどきレジャー船が網にぶつかったして危険ですから注意をしてくださいよ」

浜名湖は釣りの海でもある。武さんはレジャー船に安全の呼びかけをしています。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏漁師加茂武さん
雄踏港市場のお魚さん
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