2015年01月25日15:51

※写真:水産総合研究センター鈴木さん、漁堅丸中塩船長
南浜名湖は海の産地、毎年10月から2月末までの寒中、舞阪港を賑わす漁といえばトラフグ漁です。
遠州灘の沖に全長5,000mもの底はえ縄に600本もの枝バリにエサを付けて沈め、トラフグを釣り揚げています。
漁期も半ば、遠州灘の大きく育ったトラフグを水産総合研究センター(下田)・浜岡温水利用研究センター・三重県尾鷲栽培漁業センターのみなさんが第一回目の買い付けにやってきました。

浜名漁協及び舞阪港のトラフグ漁師さんは健康な親フグを優先して研究栽培施設に買い付けてもらい、親フグから稚魚を育てる事業に協力しています。
水産総合研究センターの鈴木さんはかつて舞阪漁師さんとの協力関係を築き、産卵する親フグから稚魚を育て、放流されたフグが育ちながら遠州灘に戻るサイクルを創り上げた町田雅春さんの後任者、漁師さん・仲買さんの協力なしではできないこの事業を引き継いでいます。
凱旋するトラフグ漁船の船長は洋上で種苗用の健康で大きなトラフグを見分け、水揚げ用トラフグは流通での怪我がないよう歯を切り取るところ、別に分けて歯を切らず、より丁寧に扱って運んできます。

鈴木さんらはこれぞというトラフグを仮生簀に泳がせ、傷がないこと健康であることを確かめて買い付けています。
本来ならば仲買さんが欲しいフグがありますが、舞阪の将来を築くフグとして優先して選んでもらっています。

今期舞阪で買い付けられる親フグは50匹程度を数回の買い付けで予定、三施設で育てられる親フグから稚魚を育て、伊勢湾に放流されます。稚フグたちは伊勢湾から遠州灘に育ちながら移動し、舞阪トラフグ漁の将来をつくってゆくのです。
今日買い付けられたトラフグは活魚車でそれぞれの施設へ出発しています。
<種苗について町田雅春さんに解説いただいた文章を紹介します>
はえ縄漁業者の皆さんがトラフグの稚魚の放流を長年にわたり継続し、放流効果が眼に見える形になりました。
ふぐの産卵期は4月後半から5月の上旬で、伊勢湾口と三重県の安乗には産卵場があり、多くの雄が集まり、雌が来るまで待機します。
雌は一回で産卵し、雄は複数回産卵に関与します。来週から舞阪で集めるフグ(3〜6kg)の雌を1か月間養成し、ホルモン処理により卵を成熟させ、同時に雄(2〜3kg)も成熟促進処理を行い、人工授精を行います。
授精のタイミングが一日でもずれると受精率がとても低下しますから、この時期はお産婆さんになりきります。
こうして舞阪で集められた産卵用の親魚から、多くの稚魚を育て、成育場(ナーサリー)である伊勢湾に放流されます。
伊勢湾で育ち、成長しながら遠州灘へと移動分散していきます。
このような栽培漁業と資源管理の取り組みにより、持続的なトラフグ漁ができるように、応援してください。
町田雅春さんお教えありがとうございました。
取材協力:浜名漁協 漁堅丸中塩船長 水産総合研究センター 浜岡温水利用研究センター 三重県尾鷲栽培漁業センター
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。
Facebookでも紹介しています。
舞阪トラフグ漁を育てる種苗用トラフグ買い付け始まる≫
カテゴリー │舞阪港市場のお魚さん

※写真:水産総合研究センター鈴木さん、漁堅丸中塩船長
南浜名湖は海の産地、毎年10月から2月末までの寒中、舞阪港を賑わす漁といえばトラフグ漁です。
遠州灘の沖に全長5,000mもの底はえ縄に600本もの枝バリにエサを付けて沈め、トラフグを釣り揚げています。
漁期も半ば、遠州灘の大きく育ったトラフグを水産総合研究センター(下田)・浜岡温水利用研究センター・三重県尾鷲栽培漁業センターのみなさんが第一回目の買い付けにやってきました。

浜名漁協及び舞阪港のトラフグ漁師さんは健康な親フグを優先して研究栽培施設に買い付けてもらい、親フグから稚魚を育てる事業に協力しています。
水産総合研究センターの鈴木さんはかつて舞阪漁師さんとの協力関係を築き、産卵する親フグから稚魚を育て、放流されたフグが育ちながら遠州灘に戻るサイクルを創り上げた町田雅春さんの後任者、漁師さん・仲買さんの協力なしではできないこの事業を引き継いでいます。
凱旋するトラフグ漁船の船長は洋上で種苗用の健康で大きなトラフグを見分け、水揚げ用トラフグは流通での怪我がないよう歯を切り取るところ、別に分けて歯を切らず、より丁寧に扱って運んできます。

鈴木さんらはこれぞというトラフグを仮生簀に泳がせ、傷がないこと健康であることを確かめて買い付けています。
本来ならば仲買さんが欲しいフグがありますが、舞阪の将来を築くフグとして優先して選んでもらっています。

今期舞阪で買い付けられる親フグは50匹程度を数回の買い付けで予定、三施設で育てられる親フグから稚魚を育て、伊勢湾に放流されます。稚フグたちは伊勢湾から遠州灘に育ちながら移動し、舞阪トラフグ漁の将来をつくってゆくのです。
今日買い付けられたトラフグは活魚車でそれぞれの施設へ出発しています。
<種苗について町田雅春さんに解説いただいた文章を紹介します>
はえ縄漁業者の皆さんがトラフグの稚魚の放流を長年にわたり継続し、放流効果が眼に見える形になりました。
ふぐの産卵期は4月後半から5月の上旬で、伊勢湾口と三重県の安乗には産卵場があり、多くの雄が集まり、雌が来るまで待機します。
雌は一回で産卵し、雄は複数回産卵に関与します。来週から舞阪で集めるフグ(3〜6kg)の雌を1か月間養成し、ホルモン処理により卵を成熟させ、同時に雄(2〜3kg)も成熟促進処理を行い、人工授精を行います。
授精のタイミングが一日でもずれると受精率がとても低下しますから、この時期はお産婆さんになりきります。
こうして舞阪で集められた産卵用の親魚から、多くの稚魚を育て、成育場(ナーサリー)である伊勢湾に放流されます。
伊勢湾で育ち、成長しながら遠州灘へと移動分散していきます。
このような栽培漁業と資源管理の取り組みにより、持続的なトラフグ漁ができるように、応援してください。
町田雅春さんお教えありがとうございました。
取材協力:浜名漁協 漁堅丸中塩船長 水産総合研究センター 浜岡温水利用研究センター 三重県尾鷲栽培漁業センター
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この記事へのコメント
今年も漁業者の皆さんから親ふぐを預かり、卵をふ化させ、稚魚を海に帰すという壮大な取り組みが、はじまりました。頑張ってください。応援しています。
Posted by まちだ まさはる at 2015年01月25日 22:09