浜名湖の海草、アマモが激減 温暖化影響か、漁業者ら再生図る

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浜名湖の海草、アマモが激減 温暖化影響か、漁業者ら再生図る

浜名湖のアマモを再生させよう!ここでお伝えしています浜名漁協庄内地区アマモ場研究会の活動・関連につきまして静岡新聞の取材報道がありましたので新聞紙面から紹介させていただきます。

<2019年9月17日静岡新聞>

浜名湖の海草、アマモが激減 温暖化影響か、漁業者ら再生図る

 浜名湖で海草のアマモが激減している。原因は不明だが、地元漁業者によると、酷暑で水温が上がった昨夏以降に減少が目立ち始めたという。アマモは多くの水生生物のすみかや産卵場所になる「海のゆりかご」。漁業や生態系への影響が懸念され、漁業者は浜松市と静岡県の協力でアマモ場の再生に乗り出した。
「アマモは年によって増減してきたが、ここまで少ないのは初めて」。浜名湖で46年にわたって漁を続ける同市西区村櫛町の高山義和さん(64)=村櫛遊漁組合代表=は驚く。

 5年ほど前まで「船のスクリューに巻き付くぐらい茂っていた」という。高山さんは「場所によっては当時の1割以下の水準では」とみる。
地元の浜名漁協庄内地区アマモ場研究会は2019年度、市の助成を受けて再生の実証実験を始めた。6~7月に採取・選別した種を冷蔵保存中で、水温が下がる発芽適期の冬に植えるという。調査には県水産技術研究所浜名湖分場(同区)が協力し、分布図の作成も計画する。
 沿岸の埋め立てなどに伴い、国内各地でアマモ場が減る中、浜名湖は豊かな植生を保ってきた。浜名湖分場によると、00年前後の調査では東海・関東地方で最大の約727万平方メートルの群生地が広がっていたという。

 ただ、水温が30度近くなると1年で生え替わる一年草を中心に繁殖が難しくなるとされる。浜名湖の昨夏の最高水温は例年より2度高い32度。現在の減少は昨夏の酷暑に起因する一時的の可能性もあるが、温暖化が進めば生息環境は悪化する。
浜名湖分場の今中園実主査は「水温や塩分、栄養素、海底の地形などさまざまな観点で長期的に環境変化を調べることが重要」と指摘する。

 <メモ>アマモ 浅い海岸近くに生息するヒルムシロ科の海草。緑色で葉の長さは20~100センチ。光合成で酸素を作ったり、水中の汚れを吸収したりする役割を果たす。群生するアマモ場は水の流れが穏やかで隠れる場所になり、餌になる有機物が多いため、魚やエビ、カニ、貝など多種多様の生き物が集まる。淡水と海水が混じる汽水湖の浜名湖にも生息し、湖北部には一年生、湖南部には多年生のアマモが多く分布している。


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