全国で初めて漁師によるアサリの人口種苗・天然採苗に取り組む
浜名漁協採貝組合連合会(山本兼三)は、孵化槽で育てるアサリ
の受精卵の採集の効率をあげるため、夜間の作業を加えています。
種苗センターの奥に設置した孵化水槽で育てられる浮遊幼生は、
水換えローテーションを経て、着底幼生に育ちます。
着低幼生はさらに広い稚貝育成槽へと放たれます。
稚貝育成槽には既に着底幼生が放たれています。
また、幼生たちの餌となる珪藻類が育てられ、海水は珪藻の繁殖
を示す色をつけ始めています。
光合成で繁殖し過ぎることを抑えるため、手作りの日除けがかけら
れ、調整されています。
採貝組合連合会のスタッフにアドバイスし、共に試行錯誤しながら
浜名湖のアサリ種苗・採苗に取り組むのが、静岡県水産技術研究
所浜名湖分場の霜村さん、この日は20時からの作業にも参加され、
稚貝育成槽の管理方法を検討しています。
アサリ種苗センターの運営は浜名漁協採貝組合連合会全体の仕事
として舞阪本所を含む八支所全体が参加できるものとして、ノウハウ
が積み重ねられています。
朝の早い漁師さんが、20時にここに集まり作業していること、作業終
了後も、さらにディスカッションを行い、より効率や成功率を高めよう
としていることが、きっと浜名湖の将来を作ってゆくことでしょう。
「今は、種苗センターの地元、本所(舞阪支所)でがんばろう」と話す
リーダーの山本兼三会長、西山副会長とスタッフのみなさんは、ロー
テーションを組み、管理、水換え、顕微鏡での観察などにあたってい
ます。
ローテーション日程には砂、仲、などの文字、舞阪支所の四町のア
サリ漁師さんの代表三人づつが種苗にあたっています。
そして全員が集まる日を設け、それぞれの経験や経過を報告しあい、
より効率を高めようとしているのです。
※取材協力:浜名漁協採貝組合連合会
※
浜名湖のアサリ復活 アサリ種苗