舞阪港かくれんぼ これってなあに

イチロー@南浜名湖.com編集長

2012年06月11日 07:05



舞阪港の問屋(舞阪では魚の水揚げ・競り場を問屋と呼ぶ)さんで
のっぺらぼうの真っ白けを見つけました。

目もなくてちょっと怖いですね。



ひっくり返してみれば、さてこれがあの「シタビラメ」です。
舞阪では「チュウセン」と読んでいますから、市場でみかけたら「チュ
ウセン」のほうが通りがよいお魚です。



一見、目もないように見えるチュウセンですが、ほら、このとおりつぶら
な瞳がちゃーんとあるのです。
※これはアカジタと呼ばれる近似種

シタビラメといえば「舌平目のムニエル」など洋食によく用いられるお魚
です。

そこで港でお魚を教えてくれる先輩の女性の子供の頃のエピソードを
お聞きしました。

「家はね魚屋で忙しいでしょう、子供の頃は売れ残った小さなチュウセン
の煮付けばかり食べさせられて、いやだったわあ」

「大人になって洋食のムニエルに使うお魚だと知り、シタビラメと呼ぶ高
級なお魚だと知ったのよ」

まだね、東名高速道路ができる前はね、東京と大阪を観光する外国人
旅行者がよく弁天島に泊ったの、その日はこの魚が売れて、ムニエルに
して食べてるって聞いたのよ」



顔もないように見えるこの魚、和食ではお馴染みではありません。
舌に見えるから「ウシノシタ」などとそのままの名でも呼ばれることがあり
ます。

市場では裏返されて、白い葉っぱのように並べられるシタビラメはチュウ
センと呼ばれて売られています。

※取材協力:浜名漁協

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