舞阪港しらす漁 港の女は男を助ける力持ち

イチロー@南浜名湖.com編集長

2012年05月16日 11:15



舞阪港を早暁5時に(このレポートは4/15のもの)出漁した舞阪
港のシロコ船(しらす漁船)第一冨士丸はいよいよ水揚げに戻り
ます。

遠州灘から今切口を過ぎ、向こうに弁天島のホテル群マンション
群が見える頃、船上はギリギリまでデッキ下のカンコウで冷やし、
鮮度を保ったボウラのしらすがデッキに並べられていきます。



冨士丸が獲ったしらすはまもなく港へ降ろされて鮮度のリレーが
はじまります。
遠州灘から船へ、船のカンコウからデッキへ、港で待つ漁師さん
の家族の女性たちへ、競り場へ、加工業者さんへと鮮度のリレー
が続いてゆくのです。



船が着けばボウラ三つを積む台車を持って港の女たち、漁師さん
のご家族が群がってきます。
お父ちゃんの、お兄ちゃんの夫の獲ったしらすを、競り場にいち早
く並べるために助けているのです。



ボウラは30kg以上の重さがあります。水揚げする男たちは次々と
台車にリレーし、女たちはその重いボウラを競り場にズラリと並べ
ていきます。
港は力持ちで明るい女たちの声が響きます。



鮮度のリレーは競り人(札読み)に仲買さんに渡され、札が入り、
野太い声で船ごと全ての量の合計金額と競り落とした名が告げら
れていきます。

落とした仲買(加工業者さん)はトラックを呼び、しらすを積み出して
いきます。港の女たちはそのトラックに積み込んでリレーを終えます。

そしてここからは加工業者さんが新鮮のバトンを持って走りはじめる
のです。

※取材協力:冨士丸

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