冬の汽水は透きとおる魚の育つところ シラウオ
南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。
春近づく浜名湖は養殖漁業として浜名湖海苔・浜名湖牡蠣が豊かに水揚げされ、春に大きく育つことが期待されるアサリ漁、海からやってくるシラスウナギ(ニホンウナギの子)が専門漁で採られています。
浜名湖の市場開きは4月2日から、浜名湖伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」の解禁と同時に開市し来年の1月15日まで続きます。
また1ヶ月半ほど始まらない浜名湖の網漁ですが、じつはシラスウナギを採る小型の網に魚がかかることがあります。
それは越年して育つハゼなどの魚であります。そのひとつにシラウオがあります。
新鮮なものは透きとおり、やがて白くなることからシラウオと呼ばれ、プチプチと弾けるような身を刺身で楽しみます。市場がない間は漁師さんのえんばい(自家用や仲間に振る舞うなど)になる早い春のご馳走です。
写真は
海老仙の集荷場で見せていただいたシラウオです。
春の魚はシラウオや15日に解禁となるサヨリのように海の表層を群れて泳ぐものが獲られます。
4月となれば浜名湖は鮎の海、湖アユ(コアユ)と呼ばれるアユの子が群れて網にかかります。
春はもうすぐ、春の魚たちが浜名湖に群れてくるでしょう。それを知るのはまだ漁師さんとカワウたちだけなのです。
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