季節はじまる 浜名湖ドウマンのオスとメス

イチロー@南浜名湖.com編集長

2016年07月22日 11:15



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖には遠く南からやってきた南方系のカニが棲んでいます。

育てば1kgを越える浜名湖ドウマン(トゲノコギリガザミ)です。
浜名湖ドウマンは南方のマングローブガニの近似種、沖縄や高知に近いものが棲み、北限種といわれています。

浜名湖ドウマンがおいしいのは北限として冬眠して越冬し身が締まるからだといわれています。

何度も脱皮して育つのはドウマンも同じ、甲羅が美しいものより古び、貝などが共生しているものなどが脱皮から長いものの目安となります。
このドウマンはメスです。



こちらはオス、ドウマンの魅力はオスメスともにありますが、オスの魅力はこの大きなツメ、浜名湖の砂底で牡蠣や貝なども容易に砕いて食べるというツメは身が詰まっています。

カニのオスとメスを見分けるのは簡単、どのカニも腹のふんどし(腹節)と呼ばれる部位の小さく尖っているのがオス、卵(外子)を抱えるために大きいのがメスです。



最初のメスを裏返してみれば大きなふんどしをしています。これがメスの特徴です。

浜名湖ドウマン(他のカニも)のメスの魅力は甲羅内にある内子(胎内にある卵)の魅力です。

夏の蒸し蒸しとした夜、ドウマンは活動を高め浜名湖の潮に乗って移動します。浜名湖の漁師さんの伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」に入るドウマンは夏にはオスが多く、秋からはメスが多くなります。

ドウマンの水揚げは夏にはじまり、秋深く11月中旬頃まで続き、やがて冬眠のために獲れなくなります。

浜名湖ドウマンは浜名湖料理店で楽しむ、また浜名湖の幸を扱う魚屋さんなどでお求めください。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
雄踏港市場のお魚さん

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