浜名湖ドウマン、縛りの前は氷のお風呂で
南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖に夏のカニの季節がやってきています。
浜名湖の幸が集まる雄踏(ゆうとう)港市場には既にはじまったワタリガニ(ガザミ・タイワンガザミ・イシガニ)などの水揚げに続き、浜名湖最大のカニ、巨大なツメが魅力の浜名湖ドウマンの季節がやってきています。
雄踏港市場の早朝、水揚げする漁師さんの船の上でドウマンを縛る作業を見せていただきました。
砂底で牡蠣や巻き貝をも砕いて食べてしまうという怪力を持つ巨大なツメはとても危険、浜名湖の市場では市場以降の流通での安全を図るため、ツメを甲羅に押しつけるように縛って水揚げが義務づけられています。
縛る前に氷水で冷やすことでドウマンをおとなしくさせています。
ドウマンのツメの威力は指をも切り取るほど、市場内でも気をつけて扱われますが取引後仲買さんが生け簀で活かすためにもツメをしっかりと縛ることが必要です。
ドウマンは夏となり湿度が高い夜によく動くといわれます。その上、夏に水揚げされるドウマンはオスが多く秋からがメス、11月の最終期にはオスとメスが混ざるようになります。
しっかり縛ったドウマンを水揚げする漁師さん、ドウマンのほとんどは浜名湖伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」に入ります。
季節と共に水揚げされる魚・カニ・エビが変わってゆく豊かな浜名湖は夏のオスドウマンの季節を迎えています。
※取材協力:浜名漁協 雄踏港の漁師さん
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雄踏港市場のお魚さん
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