朝9月に神事を行い、町内に向かった手踊りと大太鼓の列、一弁
の大太鼓が20：40分、弁天神社境内に宮入りします。
二日間を叩き続けられた大太鼓は、まだまだ鳴り止まず、弁天島
に響きわたります。
いよいよ今週末土曜に迫る弁天島海開き花火大会の前週に、勢い
の大太鼓で夏を呼び込む弁天島衆の心意気が一打ひと打ちに込め
られ、弁天島の海に空へと響き続けています。
夏の勢いを招く疲れ知らずの若き力が太鼓ぶちを振るい、仲間の心
をさらに奮わせてゆくのです。
掛け声があがり、太鼓ぶちを振り上げて音頭をとれば、さらに大太鼓
の音に勢いがあがる。
一日かけても叩きつくせない太鼓が弁天島に夏を引き寄せていきます。
弁天島の大太鼓は腕で叩くものではなく、はるか背より高い大太鼓を
打ち込むには体ごとぶつかるように挑みかかり打ち込むのです。
ズラリと並んで、俺の自分の勢いを大太鼓の音を借りて表してゆくの
です。
大太鼓終了の時間は厳守されています。
時間を告げる役員が太鼓に残り時間を示しはじめます。
大太鼓を叩くリズムが早くなり、俺の俺までと奪うように大太鼓に挑み
続けていきます。
残り一分を切り、30秒を切り、やがてカウントダウンの間も加速する太鼓
は最後の一打まで太鼓ぶちごと青年たちがぶつかってゆくのです。
「バーンッ」最後の一打が聞こえたでしょうか、全員がワッと集まり、太鼓
ぶちが振り上げられ、肩を叩き、抱き合い、笑顔となり拍手が起きる。
弁天神社祭典終了！
その瞬間に弁天島に夏がやってきました。
※
弁天神社祭典
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