浜名湖のアサリ復活は漁師の手で

イチロー@南浜名湖.com編集長

2013年06月07日 14:15



南浜名湖は海の産地、海と共に暮らす多くの漁民はアサリ不漁の
年に手をこまねいているだけではありません。

「漁師の手で日本初のアサリ種苗を実現したい」と語る浜名漁協
採貝組合連合会の山本兼三会長を、アサリ種苗場に訪ねお話を
聞いています。

アサリの種苗はアサリの受精卵(ラン)を採り育ててゆくところから
始まります。この取り組みを連合会の漁師さんは、浜名漁協、水産
試験場のバックアップを受け自ら初めています。



アサリの受精卵は浜名湖漁協のアサリ水揚げ場より提供されます。
6月のこの時期と10月頃、年に二度卵を産むアサリに放精された海
水を浜名漁協の職員さんが種苗場に持ち込みます。



アサリの受精卵は孵化すると浮遊幼生となって育ちます。
この孵化と浮遊幼生期を育てるのが種苗場奥の6基のポッド、それぞ
れ400リットルの海水が入れられ、育つ様子を観察します。
そして浮遊幼生を育てる海水を1基づつ新鮮海水に水換えしていきます。
そのローテーションは毎日、午前の仕事を終えた採貝組合の役員の
みなさんが午後に集まり、種苗を続けています。



4回の水換えの後、浮遊幼生は21日目頃に着底するまでに育ちます。
写真の海水が湛えられた生簀は着底稚貝用のもの、まだ6基のポッド
で育てられる幼生はここにたどりついてはおりません。

やがて着底幼生に育てばここで稚貝となり、計画された海域で育てら
れる浜名湖のアサリたちが浜名湖のアサリ漁師さんの将来を作ってゆく
のです。

※浜名湖のアサリ復活作戦 アサリ種苗

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