弁天島に浮かぶ「いかり瀬」は海浜性の植物や海鳥たちが育つ、
舞阪の守るべき貴重な自然の宝庫です。
4月6日に開催された「舞阪の自然を守る会」の観察会に同行さ
せていただきました。
いつもなら沖に見える弁天島の赤鳥居を越えた向こう側の島に
渡ってみたい。その願いを叶えることができました。
干潮時には回りを大きな砂州で囲まれる「いかり瀬」は近づけ
ば海からかなりの高さに盛り上がった土地だとわかります。
潮の干満よりさらに高く、多くの植物の楽園が広がっています。
「ほらほら ハマダイコンの花が咲いているわ」、寺田事務局
長と二人の会員の女性は次々と花を見つけ、群落を確認しその
芽の成長具合を観察していきます。
「こちらもみつけました」と指を指す場所には薬として食草と
して珍重される「ハマボウフウ」を見つけました。
広く遠州灘海岸に生息するこの植物も、より厳しい環境の中で
はなかなか見つけることができないのだそうです。
海の風が吹いています。四周を海に囲まれた「いかり瀬」は弁
天島の沖、浜名湖の入口を塞ぐように泳ぐクジラのような形を
しています。
舞阪の自然の中で強く生きる海浜植物や草花を観察し、外来植
物を駆除してゆく活動はいかり瀬の植物同様、地域に根付いて
います。
砂の荒地に生きる植物たちよいつも健やかにと応援する人たち
がいます。いまさらながら自然を守るのは私たち人間なのだと
感じています。
自然観察会の様子は続きます。