浜名湖に棲む深い海の貝 ヤツシロガイ

イチロー@南浜名湖.com編集長

2014年08月10日 15:15



浜名湖は全国でも珍しい海につながる湖、潮の干満を利用して海の魚たち、生き物たちが泳ぎ入り、泳ぎ出してゆく海ともいえる湖です。

浜名湖の幸を水揚げする雄踏港に水揚げする漁師さんの船の上に、コロリ転がる美しい貝を見つけました。
早速見せていただくと、この美しく大きい貝殻はヤツシロガイの仲間です。



ヤツシロガイはしばしば遠州灘に漁する舞阪港の漁師さんの網にかかります。
その大きな殻には海のヤドカリたちが背負い、魚たちと一緒に水揚げされています。

南浜名湖のヤドカリさん

200メートルから400メートルもの深海に棲むヤツシロガイたちが死ねばヤドカリに利用されているのです。



沖の深い海に棲むヤツシロガイたちは、きっと幼生のうちに浜名湖に流れ入り、住処にして育ったのでしょう。
漁師さんにきけば、しばしば拾え、身が入っていれば刺身で楽しめる貝だといいます。

耳につければ遠い海の記憶がゴウゴウと聞こえてきます。
海につながる浜名湖の不思議は、どんな生き物も育てていること、深海の巨大貝もその例のひとつなのです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏港の漁師さん
南浜名湖のヤドカリさん
雄踏港市場のお魚さん
南浜名湖あそび隊!のまとめ読みは南浜名湖.comをご覧ください。

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