弁天島の想い出 赤い鳥居のご縁

イチロー@南浜名湖.com編集長

2012年05月11日 20:15



あるプロジェクトで浜名湖からはるか遠く広島の地にいる中村昭
先生(広島大学名誉教授・理学博士)にご寄稿をお願いしたご縁
から、先生が南浜名湖雄踏のご出身と知ることとなりました。

南浜名湖あそび隊は、先生にここでもご寄稿をねだり、私たちの
ために「弁天島の想い出」の記をいただくことができました。
今晩から何篇かに分けてご紹介することといたします。

タイトルにつきましては不勉強ながら私どもでつけさせていただき
ます。

弁天島の思い出

広島駅を朝8:00に出発した「のぞみ118号」は、10:30過ぎに
は浜名湖をアッという間に走り過ぎていく。

筆者は現在 広島市に住んでいる。出身は雄踏町で、広島に来て、
かれこれ60年近くなる。ときどき用事で上京するが、飛行機嫌い
の家内と一緒のときは新幹線を利用する。

列車が浜名湖を通過するときは、眠っている家内をわざわざ起こ
して、美しい景色の説明をする。因みに家内は山口県の産である。
その誇らしげな説明が終らないうちに、「のぞみ」は浜名湖を通過し、
浜松駅を疾風の如く走り抜けていく。

少し前まで、私は広島市の隣の廿日市市に居ったが、最近 設備
のよい、また生活のし易い広島市内のマンションに移った。
廿日市のもとの住居は、平清盛ゆかりの厳島神社(宮島)の近くで
あった。


※弁天島の赤鳥居

そこからは宮島の海も山も、またシンボルの海中に建つ大鳥居も
すぐそばに見られた。現在のマンション(7階)からも、その宮島の山
(弥山)と、江田島の山々が眺められる。

広島の海は、浜名湖に似たところがある。共に気候は温暖で、魚、
貝、牡蠣など豊富な海産物も大体同じだ。広島には「うなぎ」はない
が、「あなご」が有名だ。また美味しい“みかん”等の産もよく似ている。

広島の海(瀬戸内海)は、島々が迫っていて広いという感じはもてない。
しかし、新幹線から見る浜名湖は奥浜名の山々がはるか遠くにあって、
広々としている。



その浜名湖を中心とした郷里の思い出を子供の頃にかえって綴って
みよう。

これは、昭和10年代の話である。弁天島は私のとって憧れの行楽地
であった。当時 お彼岸になると、母と一緒に鴨江の観音様(浜松市)
に行くのが楽しみだった。


※現在の鴨江寺

お参りをして、境内のサーカスを見て、それから食堂でお昼を食べ、
道端に並ぶ出店でお土産を買って夕方近く帰宅した。この浜松行きと
夏の弁天島行きが子供の頃の待ち遠しい楽しみだった。

また 夏の夜の弁天島の壮観な花火大会を“曽根(雄踏町浅羽)”か
ら見た事も忘れられない。

つづく

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