舞阪港トラフグ漁 ほの暗い海の底から

イチロー@南浜名湖.com編集長

2011年12月06日 16:18



冬到来、夏の海で手長海老漁などの海ですばらしき青を経験させ
ていただけば、冬の海の黒さがわかります。

黒というより墨黒といった色、トラフグ漁の漁徳丸は、舞阪沖の
海で底はえ縄を巻き上げていきます。

「イシモチ」です。

白グジとも呼ばれるイシモチはトラフグ漁の底はえ縄についてき
ます。えんばい(漁師さんの自家消費)の魚、今晩のご馳走です。
先日これを焼いて食べましたが、ホロリ肉がほどけて塩焼きだけ
でもご馳走となりました。



ゆっくりと底はえ縄が海から揚がってきます。
墨黒の海底から青白い魚が光るのが見えます。
なにかついています。 
漁の喜びはこの海底から揚がってくるのを見る楽しみにあります。



「トラフグ」です。

トラフグは銀の衣装に白縁取りの紋をつけています。和服の意匠
そのものの美しい魚です。
狙っていたフグが来れば、巻き上げ機をとめて、船長の笑顔を見
ることができます。



大きなトラフグを落とさないように揚げてタモですくいます。
口に指がかからぬように気をつけて揚げ、仕切りのついた生簀に
入れます。

トラフグは合計1,200本ものハリを入れても多く獲れるものではあ
りません。それだけにこの美しい魚、もちろん最高級なご馳走魚
は手間もかけて獲る貴重な魚なのです。

※取材協力:漁徳丸

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