浜名湖雄踏市場の珍魚 7月はカエルアンコウの季節

イチロー@南浜名湖.com編集長

2025年05月20日 06:30



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の夏、伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ」に面白い魚がかかるようになります。カエルアンコウです。

個体差はありますが美しい黄色に黒い模様を持ち、手の上に乗せればもう逃げられないほど動きが鈍い魚、かつてはイザリウオと呼ばれていましたが現在はカエルアンコウと呼ばれています。

名前のとおりアンコウの仲間で遠州灘の比較的深い砂底に棲みますが、なんと浜名湖にも流れ入り多くが棲んでいます。

遠州灘の中深海に棲むアンコウには鋭い歯がズラリと並んでいますが、カエルアンコウは一見鋭い歯がありません。



それでも砂底に潜み、アンコウ同様のエスカ(口の上の器官でエサに似せた房を振っては小魚を集めるなどする)を持ち、近づく魚をひと呑みします。

かつてNHKのさわやか自然百景で見た生態では驚くほど機敏に魚を呑み込んでいました。

市場にカエルアンコウがやってくるのは漁師さんが浜名湖の小さな水族館ウォット(浜名湖体験学習施設ウォット)に魚を寄贈しているから。

浜名湖雄踏市場にはウォットへの寄贈生け簀があり、そこに珍しい魚を放ち、ウォットのスタッフが回収しています。

これからがカエルアンコウの季節、浜名湖にはこんなにかわいく・じつは獰猛な魚も棲んでいるのです。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 雄踏市場の漁師

南浜名湖あそび隊!

関連記事