浜名湖鷲津市場の鳥のトリ分 ゴイサギ
南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。
浜名湖の幸が集まる早朝の鷲津市場は漁師さんが市場に船を横付けして水揚げする港、水揚げ時間にはカワウをはじめさまざまなトリが朝ご飯にありつきにやってきます。
ゴイサギです。
首の長いカワウやシラサギなどと違いずんぐりとした体、白に濃灰色の羽を持つゴイサギも漁師さんが船にこぼした魚をトリ分としてやってきます。
ゴイサギの名が珍しく調べてみればその名は古く、醍醐天皇の目にとまったこの鳥を見せようと家来が近づくとおとなしく捕らえられたという。
神妙であると天皇は五位(ごい)の位を与えてゴイサギと呼ばれるようになったとか、名前に官位を持つ鳥です。
知ってから見れば頭の上に長い飾り羽を持つその姿は気品があるように思えます。
漁師さんが遠ざかり、あとは閑なカメラが見るばかり、五位の位の鳥は足元のヒイラギ(浜名湖ではネコタとも)やコノシロなどを朝食にしています。
浜名湖の市場は魚だけでなく漁師さんの営みを知り朝食にやってくる鳥たちの港でもあるのです。
※取材協力:浜名漁協鷲津支所 五位の位の鳥
※
鷲津市場のお魚さん
関連記事