南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は全国に誇る遠州灘のトラフグが水揚げされる港です。
舞阪漁港(浜名漁協・漁師のみなさん・仲買のみなさん=以下舞阪漁港)は静岡県で唯一、トラフグの育てる漁業に協力しています。
今年も下田・御前崎・三重県尾鷲の栽培漁協施設のみなさんによる舞阪の健康で大きな種苗用の親フグの買い付けがはじまりました。
昨日は御前崎の
静岡県温水利用研究センターの大井さん(写真左)・
三重県尾鷲の栽培漁業センターのお二人がやってきました。
舞阪漁港は長く栽培漁業に協力し、買い付け日に出漁した漁師さんは水揚げした大きく健康なトラフグの歯を切らずに水揚げします。
トラフグは鋭い歯を持っており、通常の水揚げでは洋上で歯を切り、噛み合いによる傷が付かないようにしています。
種苗用とするトラフグは舞阪から各地の施設に運ばれた後、春遅くまでエサを与えて育てられた後、子をとるため、歯を切らないでの水揚げ協力が必要です。
舞阪漁港が種苗用のトラフグの買い付けに協力するには仲買さんの協力もあります。かつて舞阪との協力関係築いた先達が育てる漁業を伝え、今もその関係は続き、水揚げしたトラフグを最優先で買い付けられる関係となっています。
最優先でよい親トラフグを手にいれるみなさんはトラフグに傷がないこと(釣りあげの際に口などに大きな傷がつかなかったか、健康であるかなどを確認して買い付けています。
漁師さんが寒中の洋上で釣り揚げたトラフグは栽培漁業施設のみなさんに託され、稚魚が育てられ今年の初夏には三重県から伊勢湾沖などに放たれます。
稚魚たちは潮に乗って愛知県から舞阪沖などまで育ちながらやってきて今年の10月の解禁の漁の対象になるのです。
舞阪がトラフグの種苗生産に協力し今も静岡県で唯一の育てる漁業を行っているのはまずは漁師さんとセンターのみなさんの関係から、はじまりの頃から中心となっている漁堅丸の中塩船長と今年も協力をと話す大井さん。
今年も下田・御前崎・尾鷲のセンター合わせて約50本もの舞阪の健康な親フグが買い付けられ将来が託されます。
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舞阪漁港市場のお魚さん