南浜名湖聞き書き話 コウイカの夫婦
「そろそろ始まりますか」
舞阪港に近い煙草屋さんは漁師さんが漁の前に後に立ち寄る店、店の半分はご主人の趣味のスペースで釣り道具や工夫された仕掛けなどが置いてある。釣りはしないけれど道具や工夫に興味があるのです。
この店にやってくる常連さんは春になればやってくるコウイカ釣りの名人連、かつてコウイカ釣り談義を聞いたのです。
春遅く遠州灘の岸辺産卵にやってくるコウイカたちは潮の干満を利用して浜名湖に泳ぎ入り、岸辺や浜名湖の藻場(海草のアマモが茂る)に産卵します。
朝一番で港から続く防波堤や岸辺を歩けば釣るほどもなく泳ぐコウイカを長いタモですくえる場合がある。
もしくはベテランたちはルアーでもコウイカを釣りあげ、その数を誇るのです。
「コウイカはね、一パイ獲ったら、必ず近くにもう一パイいるんだよ」
コウイカは産卵のためでしょうオスメスが対になって浜名湖にやってきます。
ルアー釣りに聞けばやはり二ハイを釣るという、確かに浜名湖の幸を水揚げする雄踏(ゆうとう)港市場でも漁師さん市場に並べる籠の中は対のコウイカが並んでいます。
春になり店に行くたびに「そろそろ始まりますか」と聞くコウイカの来着。
三月からはじまる舞阪のタイ網漁でまず遠州灘のコウイカを、続く季節には浜名湖に入ったコウイカを見ることができるのです。
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