南浜名湖は、海浜性気候の海、一年で最も晴れが多い地域のひと
つとして知られています。
弁天島の赤鳥居が立つ瀬は、いかり瀬、浜名湖が海に注ぎ、海が
浜名湖を潤す今切に近く、堆積した砂が12ヘクタールもの広い瀬を
作り上げています。
舞阪の自然を守る会の6月のいかり瀬自然観察会に参加し、いかり
瀬に育つ海浜植物や、海の生き物、鳥などを観察しています。
観察会はいかり瀬の東端に向かいます。
まるで広い公園のように見えるこの景色は、いかり瀬にかつて植え
られた夾竹桃が育ったもの、弁天島から臨めばその大きさはわかり
ませんが、頭上はるかな高さまで繁っています。
いかり瀬の東端に近いところに、大きなハマゴウの群落が育ってい
ます。真夏に小さな紫色の花をつけるハマゴウは、砂地の表面に
まるで大蛇のように幹を伸ばして這い、枝を上に伸ばしています。
まだ花の季節には早いようでしたが、花芽を見つけることができま
した。かつて舞阪の自然を守る会が発見したハマゴウの群落は、
その後、広く繁り、踏み入ることができないほどの群落に育ってい
ます。
「ハマゴウの若葉を指で揉んで匂いを嗅いでみてください」、寺田会
長のすすめで葉を揉めば、爽やかな香りが立ちます。
ミントのようなその香りはいかり瀬の清涼剤、夏の観察会があれば
群落の花畑が見られるかもしれません。
夾竹桃の巨木の南の陰で、美しいマツバギクを見ることができました。
現在は浜松市南区の一部となった舞阪町の町の花がマツバギクです。
海洋性気候にも強く美しく舞阪の季節を飾ったマツバギクがここに育つ
こと、まるで美しい緑の公園のようないかり瀬での一服時間は、この
マツバギクの咲く木陰でとることになりました。
6月の舞阪の自然を守る会は、いよいよ最後の作業にとりかかります。
そこでまた海からの面白い漂流物を拾います。
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いかり瀬自然観察会6月
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いかり瀬自然観察会5月
※取材協力:舞阪の自然を守る会
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