舞阪港カツオ漁 蒼い黒潮の子

イチロー@南浜名湖.com編集長

2012年06月08日 14:15



好天に恵まれた前日の漁を見て、青い海の黒潮を見せてあげよう
と誘っていただいた和久田船長の哲昌丸は、舞阪のはるか南の黒
潮の上で闘っている。

カメラは広い空を覆っている雲が太陽を遮るのがうらめしく、その雲
が去るのを心待ちに待っていた。

そしてついに空を映す蒼いあおい海が現れたのです。

うねる海の波の中から鳥を追い、僚船「俊栄丸(としえいまる)」がや
ってきます。
この日始めての蒼にその雄姿を輝かせてうねりの中を行くのです。



鳥が舞う海域に曳いた曳き縄は確かにカツオの群れをとらえ、蒼い
爆発がはじまります。

じつは鳥たちは後でわかりましたが、イワシの群れの中に高速に曳
かれるバケ(疑似餌)をも追っている。
哲昌丸の潜行板の先のバケに鳥がかかってしまうのです。



船の曳き綱を追ってさらに高速で追尾する黒い魚雷たちが釣りあが
ってきます。
水平の短い翼を持つ黒潮が育てる魚雷たちは腹に美しい縞を持って
います。



口にかかるのはカツオの四本バリ、ビリビリと体を震わせて、まだ爆
発しようとするカツオは、次の瞬間に船上でガツンと後頭部を打ちつ
けられて、その信管を外されます。

カツオが放りこまれる船上の海水を満たした大樽は、絞めの血が舞い
上がりホースで供給される海水の渦の中で溢れ、オーバーフローして
また海に帰ってゆくのです。

※取材協力:哲昌丸

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