タチウオと言えばその名のとおり、太刀(カタナ)のように美しい銀
色をした長い魚、釣りでは遠州灘の沖へ出かけた遊漁船などで
楽しむお魚です。
深い海でなんと「立ち泳ぎ」をしているといいますから面白く、食べ
ておいしい魚として愛されています。
昼は深い海に棲みますが、夜は浅いところまで浮いてくることがあ
るそうです。
浅い浜名湖での漁果を水揚げする雄踏港にタチウオが揚がりまし
た。早朝に着け場についた漁師さんの船の上で見せていただきま
した。
珍しいタチウオですが、雄踏に揚がる魚ではありませんから、これ
は漁師さんの「えんばい(自家消費用」となるようです。
タチウオは長さも大切ですが、その高さで大きさを表します。
指を当てて三本、四本(指を重ねた高さ)などとその大きさを表すの
です。
市場に揚がらない魚は、漁師さんの食卓にあがるご馳走魚、市場裏
の漁師さんの船の上には、面白い魚を見せていただくことができるの
です。
広い遠州灘から浜名湖へ泳ぎ入ってきたタチウオたち、漁師さんのご
馳走となったことでしょう、今度その味を聞いてみましょう。
※取材協力:雄踏の漁師さん