夏の夕暮れに小舟で浅い浜名湖の湖面に出て、灯りをつけて魚を
突き、エビをすくう人気の「たきや漁」が人気を集めています。
たきや漁の出発地の雄踏港は、浜名湖ロイヤルホテルを臨む静か
な港です。
雨となり、沖が荒れても浜名湖は外海の波の影響を受けず、漁が
できるところです。
今朝の雄踏港に、舞阪港の鯛網漁師さん、第一正一丸の渡辺船長
が船を着けました。
主に鯛やスズキなどを船尾から流した網で獲る鯛網のベテラン漁師
さんは、市場がはじまるまでの間に網をたたみなおします。
浜名湖の底を曳いた網から活きた魚は、船のカンコウ(生け簀)の中
にどっさり泳いでいます。
市場がはじまるまで、網から藻やさまざまな生き物を外してゆくのです。
「アカエイがかかったよ」と見せてくれた渡辺船長さん、エイはこうして
持つとまるで笑ったような口をしています。
食べないものは海に返す、船長は大きなエイを海に放してあげました。
網にかかった生き物の中に「ウニ」がたくさんあります。
昨年も見せていただきましたが、浜名湖にはじつにたくさんのウニが
棲んでいます。
見た目は立派なウニですが、このウニは東北などのご馳走ウニと違い、
卵巣が発達せず、食べられるウニではありません。
手の平にのせると、針を少しづつ動かしてこそばゆい、浜名湖のウニも
浜名湖の生態系の中で役を果たしています。
渡辺船長をお手伝いして海に返した雄踏港の朝でした。
※取材協力:第一正一丸 渡辺船長
花火大会の日は、どっさりのお魚をいただきありがとうございました。