哲昌丸 サワラ漁 銀の海、曳き縄の海

イチロー@南浜名湖.com編集長

2011年12月07日 14:15



舞阪港のチャカ船と呼ばれる漁船はキャビンから前に長く伸ばし
た曳き縄竿を持っています。

カツオ漁やメジマグロ、そしてサワラ漁でこの曳き縄竿を使いま
す。両手を大きく広げるように海に伸ばす長い手を伸ばしていま
す。

この竿からそれぞれ二本づつの糸を100メートルも流して船を進め
、サワラを釣るのです。



狭い腹が語源だというサワラは鋭い歯を持ち、1メートルもの大き
さに育つサワラはフルスピードで泳ぎ、小魚を追う魚です。
船長はイワシに仕掛けをつけてサワラに挑むのです。



普段切り身を楽しむ素人は漁の現場と、釣りあげられたその魚が
暴れることに怯えてしまうほどの魚です。



糸を取り込んでは次々と新鮮なエサに取り替えてまた流す漁のう
ちにハリをかけたりと船長の「哲さん」の指は時に血を流します
が、テープをクルクルと巻いて、それで平気で漁を続けるのです。

揺れる船の上で立つだけでも疲れる腰の素人はただ邪魔にならぬ
よう船長の動きを見ているのです。

遠州灘のサワラはその美味しい皮の下に焼けばうまみとなる見事
な白い身を持っています。
これを食べるたびに、哲さんと行ったこの日のサワラ漁を思い出
すのです。

※取材協力:哲昌丸

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