南浜名湖舞阪は海の産地の漁師町、正月などに近所が集まり
楽しむ「おひまちご膳」という伝統の食文化があります。
2月8日、舞阪文化センターで開催された浜名湖水産環境協議
会(はまなこ里海の会ら)の「伝統の舞阪おひまち御膳 舞阪の
伝統食文化にふれる」を取材させていただきました。
この日のご膳の料理実習を監修した舞阪「喜八」のご主人から
お品書きの説明をいただきます。
※一部の膳に使われていた椀はなんと安政六年のもの、おひ
まちご膳では食器も近所共有されていたといいます。
酢のもの(生海苔・しらす干し)・お平(野菜の煮付け)、炊き込
みご飯(かき)・汁腕(あさり)・おつぼ(寒天)にアマダイの焼き
物・しらすの天ぷら・お饅頭の膳が整えられました。
座敷に展示された箱をおひまちご膳の会の加藤さんが説明します。
これはかつて漁師さんが漁に持っていったという弁当箱、上段が
こまごまとしたもの、真ん中は二食分もの漁の飯、再下段におか
ずが入っていたといいます。
「沖チギ」と呼ばれています。
「舞阪の漁師はご飯を全て食べずに残し、今切を抜けてから平ら
げたと言われます。板子一枚下は地獄、もし流された場合など
に備え、全ては食べぬのが漁師の決まり」だったといいます。
こちらはカツオ漁に出かけた漁師さんの道具箱、ハリや道具を入
れていたものですが、写真の反対側にはヤスリが着けてありま
した。カツオにハリがしっかりかかるよう研いだものだといいます。
こちらは加藤さんの会が作った箸袋、船の形を模した箸袋にお日
待御膳とあります。
膳の漁師はこの季節の旬・盛りを盛った膳、舌鼓を打ながら舞阪
のハレの日の風情を知るおひまちご膳の会は、この後アトラクシ
ョンとしてハレの日に欠かせない喉が披露されるのです。
※取材協力:はまなこ里海の会
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舞阪の伝統食文化おひまちご膳
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