舞阪港カツオ漁 泳ぎ誘う潜行板

イチロー@南浜名湖.com編集長

2012年05月16日 14:15



舞阪からはるか南の洋上、黒潮を行く漁徳丸の船尾では黒潮
かつお祭りがはじまっています。

舞阪港のカツオ船は深夜に出港し、南の黒潮を目指します。
早暁から漁をし、午後1時過ぎの競り時間には舞阪港に戻らね
ばならない。 帰り時間までの短期決戦がはじまります。



8本の引き縄が順次に同時にと炸裂し、船に曳かれるもの、船
の速度を追い越して迫るもの、跳ねるものからみつくものを一本
づつ確実に船長は引き揚げていきます。



引き縄についた「潜行板」が躍り上がり浮かびます。
先人が工夫した潜行板とは、引き縄につけられると沈み、大きく
海中を左右に振る仕掛けとなり、その先につけた疑似餌「バケ」
を大きく泳がせてカツオを誘います。

そしてカツオがつけば潜行板は波間に浮かびあがってそれを知
らせるのです。



船長は海からカツオと潜行板を船中に引き抜くのです。
一匹が起す黒潮の騒動は、海の群れたちを刺激し、次々とカツオ
が残り七本の縄を追い、騒ぎはじめてゆくのです。

※取材協力:漁徳丸

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