南浜名湖今切 太陽を釣る男
春まじかとなった南浜名湖の最南端、今切。
海に沈む夕陽を見ることができる最後の頃となっています。
海を染める頃になれば太陽の運行は驚くほど早く感じます。
染まる空にいたはずに太陽はすぐに釣り人に重なっていき
ます。
釣り人は最後の光の中で海への挑戦を続けています。
次の一投で海そのものを釣りあげようと粘っているのです。
そして釣り人は太陽を釣り、時間をとめているのです。
それでも海に沈む夕陽は堤防を越えて海に迫ります。
海に隠れようとする夕陽は水平線に到着して太ります。
まるで海から顔を出した大入道のように首をつくります。
「だるま夕陽」の出現です。
春になれば夕陽は愛知県の山に沈みます。
寒中に海に挑む釣り人と、カメラマンのみが知る変わる季
節の海の夕焼けです。
※写真:船上カメラマンさん
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