舞阪港 頭はまるでヘビトカゲ 高級蒲鉾の素材となるエソ

イチロー@南浜名湖.com編集長

2024年08月28日 06:30



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の今切を越えて遠州灘に出漁するタチアジ漁は、6月から9月末まで舞阪名物タチウオや活アジ、サバなどを水揚げしています。

その網にまるでヘビのような頭を持つ魚が混ざります。エソ(マエソ)です。



まさに耳まで裂けたという口に鋭い歯がズラリ、その歯のまわりにまるで面ファスナーのように細かい葉が並んでいます。

エソを見れば(まるでヘビのような姿に)おぞましいと思う人が多くいる中で、「うまそう」だと手に入れる人がいます。

エソは小骨が多く料理はしにくい魚ですが高級蒲鉾材料に使われるほど香りのよい身をもっています。



かつて漁師さんは市場に揚がらない(売っても安く値打ちのない)魚(エソなど)を地域の蒲鉾(はんぺん)屋さんに持っていったそうです。

蒲鉾屋さんはそのお礼に蒲鉾やはんぺんを渡したという話があります。

頭はまるでヘビトカゲ、市場では見向きもされない面倒な魚を持ち帰り、すり身に摺って楽しむ。

ハモ、オコゼにアンコウなど醜悪な魚ほどおいしいという法則がエソにも当てはまるのです。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港の漁師さん
南浜名湖あそび隊!

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