送るものには悔しいこともある退院 病棟語り

イチロー@南浜名湖.com編集長

2020年05月06日 14:03



生まれて初めての3ヵ月に及ぶ入院と静養を過ごせば見過ごしてしまっていることに感謝できるようになる。

お医者さん、看護師のみなさん、ヘルパーさんやさまざまなスタッフへのみなさん、同じ期間にご一緒した患者仲間への感謝を紹介しています。

病棟からの卒業は退院、長く入院していると仲間が次々と笑顔で退院してゆくのです。

毎朝挨拶し、世間話をしてリハビリでも回復へのライバルであった仲間が「退院が決まりました」という。
長く入院生活が続く身としては「おめでとう」という言葉と裏腹に淋しさ、悔しさも起きるのです。

どんなによくしてもらっていても病棟での生活は仮の場所、家族や世間が待つ家が恋しいのです。

整形外科はまず手術があり、リハビリを重ねて退院する病棟、怪我が癒えれば退院は見えてきます。
長い入院でもお互い励まし合う心元気な仲間が多いところですが、手術で固定箇所がずれてしまうような事故も起きることもあるのです。

そろそろ退院ですと喜んでいたはずなのに、再手術になったりする仲間も出るのです。
病気でも怪我でも確実に退院日を迎えられるかはわからない。

じつは退院が決まり、ご家族の迎えで退院される方を何人も送りましたが、その度に残されるものとして淋しく、悔しくも思っていたのです。

それでも先に退院できるのであれば、病棟暮らしを慰め合いリハビリをがんばった同士で励ましあうしかないのです。

※コロナ禍の中も懸命に働くHEALTH FIGHTERのみなさんに拍手と応援の気持ちを贈ります。


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