舞阪漁港の珍魚 カエル顔、は虫類の鱗を持つセミホウボウ

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港に珍しい魚が水揚げされました。セミホウボウです。

セミホウボウは中深海底に棲み、面白いことに浜名湖にも泳ぎ入り、時に浜名湖伝統の小型定置網「角立て網(かくだてあみ)」にもかかります。
顔を見ればまるでカエルのよう、そしてその名セミも珍しい魚です。



堅い頭を持つことと大きく広がるヒレを持つことでホウボウの仲間と知れますが、蝶のように美しいヒレを持つホウボウとは違い全体にくすんだ色をしています。

なんといってもその特徴は面白い顔と鱗がまるでザラザラし、腹を押してみるとまるでは虫類や両生類の肌のようなブヨッとした触感があります。



数種類があるというセミホウボウの仲間、遠州灘のものは写真のように赤く、浜名湖のものは黒褐色の体を持っています。

腹ビレが脚のように進化しているのもホウボウと同様ですが、は虫類・両生類感があり、ちょっと食べる魚には思われません。
もちろん食べられる魚ですが、ちょっと勇気が必要そうですね。

舞阪漁港の珍しい魚セミホウボウ、市場ではこんな魚を見ることができるのです。

※取材協力:浜名漁港 
遠州灘のお魚さん
舞阪漁港市場のお魚さん




 

舞阪漁港の角の生えたハコフグ ウミスズメ

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海いつながる浜名湖の最南端の舞阪漁港に秋漁の活マダイに混ざって遠州灘の小さな珍しい魚がやってきます。

「鬼さんです こちら」、二本の角を持つこの魚は恐ろしい鬼どころかウミスズメというハコフグの仲間です。



洋上でで揚げた網からマダイなどを活かして運び、その他は氷締めして運ぶ漁師さんその中に混ざっていましたから残念ながら死んでいます。

ウミスズメなどハコフグの仲間はう小さな尾びれと胸ヒレでは決して早く泳げません。鎧のように堅い殻で身を守り小さな角も敵から身を守るためのものなのでしょうね。



それにしてもこのウミスズメはまさにカチンカチンの堅さ、漁師さんが市場の選別台に残してくれたものを誰もが持ち上げてその堅さに驚いています。気づけばその腹あたりは亀のように六角形の集合でできています。



調べれば六角形がいちばん力を分散させてバランスの良い形だから亀もハチの巣も自然に六角形になっているのだとか。まるで樹枝のようにカチンカチンのウミスズメの腹も同じように丈夫にできていました。

遠州灘のお魚さん




 

遠州灘の危険魚 美しいヒレに猛毒のミノカサゴ

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は遠州灘に漁する漁師さんの水揚げ産地市場です。

遠州灘や浜名湖には決して触ってはいけない危険魚がいます。そのひとつが美しいヒレに毒を持つミノカサゴです。

美しく大きなヒレを広げて小魚をエサにするミノカサゴは写真のように美しく、興味を惹く魚ですが背ビレ・胸ビレ・尻ビレに強い毒を持っています。



おいしい魚には毒のトゲがある。遠州灘にも浜名湖にも毒を持つ魚が棲んでいます。

浜名湖に多く棲むアカエイ、群れて団子のようなって泳ぐゴンズイ、漁でも獲れるオコゼなど多くの魚があります。

漁師さんの教えはどんな魚でも決して油断して素手で触らないことです。
プロが扱っても藻の陰にいる毒魚に触ったり、不意に刺されたりすることがあるそうです。

タグ :南浜名湖


 

舞阪漁港の青い目 耳持つイカはミミイカ

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は遠州灘に漁する漁師さんの水揚げ産地市場です。

9月から来年の5月15日まで陸(おか)から見れば水平線辺りの200mもの深海に網曳く底曳き漁の水揚げは舞阪の自慢、深海の美エビ、アカムツなどうまい脂を持つ魚が揚がります。

その中に青緑の美しい目をした小さなイカが混獲されています。ミミイカです。



ミミイカは胴(外套)にまるで耳のように見える大きなヒレを持ち、写真のようにヒレを使ってまるでダンボのように泳ぎます。
舞阪や浜名湖で多く獲れるコウイカの仲間で丸々としていることからダンゴイカの仲間、そして種名はミミイカとかわいい名前を持っています。



小さいながらもおいしいミミイカ、浜名湖ものはほんの小さいものですが、遠州灘で育つミミイカは水揚げは少量ですがかわいらしい舞阪の幸のひとつです。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港共榮丸
遠州灘のお魚さん
舞阪漁港市場のお魚さん



 

舞阪漁港 イヌと呼ばれるオキザワラ(カマスサワラ)

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は遠州灘に漁する漁師さんの水揚げ市場です。

舞阪もちかつをといえば例年4月から5月に揚がる舞阪の名物ですが、今年は夏を超え9月を過ぎて10月も水揚げが続いています。
その水揚げの中に珍しいイヌが登場しました。

水揚げされた魚には競り(入札)用の計量札がつけられ、この魚は「イヌ」と書かれています。
もちろんこれは市場名、イヌとはオキザワラ(カマスサワラ)のことです。



舞阪の冬から春、じつは先日も季節外れの豊漁がありましたがサワラはよく水揚げされる魚ですが、このイヌは珍しい水揚げになります。
サワラより頭が鋭く長く、体に縞が多いのが特徴です。

よく見れば確かに鼻(吻)が突き出て丸く大きな目がイヌを思わせるのかもしれません。

サワラ類は幕の内弁当の小さくておいしい焼き魚などとして利用されますが、じつは1メートルを超えるような巨魚、ズラリと並んだ歯を持ち小魚を高速で泳いでは捕らえる肉食の魚です。

その中にオキザワラはイヌという名を持つ走るのではなく泳ぐのが早い猛犬ならぬ猛魚なのです。

舞阪漁港市場のお魚さん




 

一人で立てるんです。マツカサウオは樹脂の鱗を持っている

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は遠州灘に漁する漁師さんの水揚げ市場です。

秋漁豊かな舞阪漁港のタチ・アジ漁は活マアジほか秋の遠州灘の魚がさまざまに網に入り、多くは氷締めの鮮魚として水揚げされています。
その中にマツカサウオがあり、漁師さんに見せていただきました。

マツカサウオは面白い特徴が多くあり、まるで樹脂でできたような鱗に被われ、口の下の黒ずんだアゴ辺りは発光するといいます。



活きていれば触った感じが樹脂のような厚い鱗を軋(きし)ませて動くマツカサウオは、大きな魚に食べられないように鱗を厚くし、またヒレをまるでトゲのように鋭く強くして身を守っています。

背ビレは後ろにたたむことができますが、それぞれ方向を変えて鋭いトゲ状に立ち上がります。



マツカサウオのヒレは鋭く堅く、このように立てることができます。
秋漁豊かな舞阪漁港、9月に解禁となった底曳き漁では今年もさまざまな深海の珍しい魚も見られそうです。

水揚げの他にこんな珍しい魚を観察する楽しみがあるのです。

※取材協力:浜名漁協 舞阪港の漁師さん
遠州灘のお魚さん
舞阪港の深海魚




 

舞阪漁港の触れば痛いゾ!マツカサウオ・ウチワエビ

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は遠州灘に漁する漁師さんの水揚げ産地市場です。

昨日の舞阪漁港、活マアジや活マダイが揚がるタチ・アジ漁の鮮魚(活魚以外は水揚げ後氷締めして水揚げされる)の中の珍しい魚を見せていただきました。
マツカサウオです。

大きな魚に捕食されないよう体にさまざまな工夫を持つマツカサウオは、まるでトゲのように進化させたヒレでこうして立てることができます。
また、トゲのような背ビレは真っ直ぐに立てず、あっちこっちに向けて立っています。



市場は魚を教えていただく師匠の宝庫、ここで浜松市西区雄踏の「お魚大好きな、おかだや日記」の勇司さんが登場、マツカサウオ談義となりました。

マツカサウオはまるで樹脂でできたような硬い鱗を持ち、その動きを確かめていた勇司さん、「マツカサウオは意外なことにおいしいんですよ」という。

さすが地域一お刺身がおいしい店(漁師さんも通うことでもその腕がわかります)の店主さん、まずは食べて見て魚を知るのです。

「口の下の黒ずんでるところが発光器」、魚好き同士、さまざまな魚談義ができるのも漁港の楽しみです。



こちらも水揚げに混ざっていたウチワエビです。

平たく広がったウチワエビは活きていたら素手で掴むのは危険、まるでノコギリのような甲羅は尖り、手を傷つけます。

かつて活きたものを手渡していただいた時に傷みで取り落とし足に突き刺さったことがあります(痛いいたい)。



ウチワエビは薄く見えますが裏返せば胸のあたりまで続く尾の身を持ち、意外なほど大きな身がとれます。

味はエビというよりロブスターのような味、茹でてサラダなどに混ぜるとおいしくいただけます。

舞阪漁港では触ればいたい魚にも師匠にも出会えます。

※取材協力:浜名漁協 おかだや勇司さん
遠州灘のお魚さん
舞阪漁港市場のお魚さん




 

舞阪漁港 白いコバンザメは逆さ写真

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は、遠州灘に漁する漁師さんの水揚げ市場です。

舞阪漁港の夏はタチ・アジ漁の活マアジ・活マダイが飛沫を上げて揚げられ、遠州灘の夏の鮮魚がさまざまに水揚げされています。

鮮魚(沖で水揚げ後氷締めされた魚)の山の中から漁師さんが「珍しい魚だよ」と手渡してくれました。



平たく広がった頭に大きな口、両側につぶらな目を持つ真っ白な魚は初めて見るものでした。

なんだか白くて小さいジンベイザメのような姿をしています。

「裏返すとわかるよ」



なるほど、これならどんな種かは一目瞭然、頭の後ろにある小判型の吸盤を持つのはコバンザメです。

一般にはコバンザメという名からサメの仲間のように思われていますがスズキ科の魚、小判型の吸盤は頭の後ろに付いているとありますから、最初の写真も2枚目もじつは逆さに撮ってしまった写真でした。

白いコバザンザメだからシロコバン、仲間も◯◯コバンと名づけられている珍しい魚は受け口、吸い付いた魚のおこぼれを大きな受け口でちょうだいしているのでしょう。

※取材協力:浜名漁協 舞阪漁港の漁師さん
舞阪漁港市場のお魚さん
遠州灘のお魚さん




 

舞阪漁港 深海から届いたリースの恐怖

カテゴリー │遠州灘のお魚さん



南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖の最南端の舞阪漁港は、遠州灘に出漁する漁師さんの水揚げする産地市場です。

遠州灘に網曳き活マアジやマダイを水揚げするタチ・アジ漁の水揚げ盛んな港にリースが落ちていました。



取り上げて見てみれば小さな星を散りばめ、まるで唐草模様のようにからみあった海の枝で作られたリースのようです。



このリースをひっくりかえしてみますとこのリースは5本の枝から分かれて広がったものだとわかります。

ところが、その中心に見えているのはじつは口、これはテヅルモヅルというヒトデの仲間なのです。



近くにもうひとつのテヅルモヅルを見つけました。ヒトデは5本の足(触手)を持っていますが、テヅルモヅルはそこから無数に分かれた触手を持ち、こうして絡み合うように育ち、その無数の触手をうごめかせているのです。



舞阪漁港の活発な漁の網にかかる深海のリースはヒトデの無数に分かれた触手でできているのです。

活きていればうごめくんですよ。(怖いですね)

テヅルモヅルの過去記事はこちらです。

※取材協力:浜名漁協 舞阪漁港の漁師さん
遠州灘のお魚さん
浜名湖生き物みつけ隊!




 

浜名湖雄踏市場 クルマエビ獲れてるヨ!よらっせYUTO大将のオススメ

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南浜名湖は海の産地、全国でも珍しい海につながる浜名湖は潮の干満を利用して海の魚が行き来し育つ、海ともいえる湖です。

浜名湖の幸が集まる早朝の雄踏漁港市場で、市場に近い浜名湖の魚が買えるコンビニこと「よらっせYUTO」の井口大将にオススメを聞きました。

浜名湖のマキが獲れてるヨ!大将が毎朝直接目利きして仕入れているのが浜名湖でマキ・サイマキと呼ばれるクルマエビです。



6月から本格的な水揚げが始まった浜名湖の天然クルマエビは育ちながら水揚げされ、大サイズは刺身用、中サイズは天ぷら、小さなものは釣りエサとして楽しめます。

活きたままであることが魅力の浜名湖のクルマエビを大将の店で扱っています。



大将がクルマエビと共に力を入れているのは、クルマエビと共に育ちながら水揚げされているボソです。

浜名湖ではボソと呼ばれるこのエビはヨシエビのこと、殻がクルマエビより硬いものの、クルマエビと同様に天ぷらなどで楽しめ、やや安価な浜名湖の庶民エビです。

「ワタリガニもたくさん買ってよ!」、井口大将といえばガザミ(ササガニ)・タイワンガザミ、そしてこれからの季節浜名湖ドウマンを販売しています。

浜名湖に来たら帰りはよらっせYUTOへ、料理方法なども教えてくれますよ。

※取材協力:浜名漁協雄踏支所 よらっせYUTO井口大将
雄踏港市場のお魚さん
よらっせYUTOの話題はこちらです。
よらっせYUTO